2014年11月

2014年11月04日

指針を決める

以前に「自他の区別」「一体感」について書きました。

まず生まれた直後、人は「自他の区別」ができていません。
どこまでが『自分』の体なのかも分からない。

そこから「自分の体」として自在に動かせる範囲を学習していきます。
「自分の体」の範囲と「他者の体」とが区別できるようになる。

しかし、自分の生存や安心感のために
望ましい状態であって欲しい範囲は、依然として曖昧なままです。

自分に有利な形で他者に行動してもらいたい。
そうやってワガママやコントロールの欲求を募らせるわけです。

その期待が通る環境で育てば、
 他者はある程度、自分の期待通りになる
という暗黙の想定をするようになります。

自分の範囲が他者の体(行動)にまで及んでいる。
自己が肥大しているケースです。

一方、他者への期待が通りにくい環境で育ち、かつ
逆に他者からの期待に応えないと身の安全が確保できない状況を経験すれば
他者の様子に合わせて自分の行動をコントロールする傾向が学習されます。

自分の行動を他者の期待に合わせる…、
つまり他者の意向が自分の体(行動)の範囲にまで及んでいる、と。
自分が縮こまってしまっているケースです。

いずれにせよ、「自他の区別」がついていない状態です。


そこから出発して、
 自分は自分、
 相手は相手、
 自分が自分のこととして責任を負う範囲はここまで
と明確に区別をつけるように心掛けていく。

それが一般的なコミュニケーションや心理療法などの教えです。

ここでの区別は、主に学習されてきた反応パターンを自覚して
それを適切な範囲に収めるようにトレーニングすることで身につけられます。

自動的に出てしまう感情的な反応の癖に気づいて
「それが他人を期待通りに動かそうとするものでないか?」
「他人の期待に合わせて自分を抑え込むものではないか?」
と吟味して、
『相手は相手』と切り離したうえで、自分の本当に望む行動に切り替えるわけです。

その際に役立つのが、
「期待通りに動かすことで本当は最終的に何を得ようとしているのか?」
「自分を抑え込むことで本当は最終的に何を得ようとしているのか?」
という問いかけです。

深いレベルまで欲求を探っていくと、
 安らぎと満足感からなる絶対的な安心感
に行きつきます。

それはいわば一体感であって、
全てと一体であるがゆえの絶対的な安心感といった感じのものです。


つまり、自他の区別がついていない状態で
身体的に及ぶ危険から身を守るために
期待通りにならない他者に対しての対処法をまず学習する。

これが最初の段階として生存に必須。

そして他者から身を守るために幼少期に偶然学んだ反応パターンから
より自発的で効果的な対処法へと自らの行動を変えていく。

ここが自他の区別をハッキリさせて、
お互いに可能な範囲で「最善」を目指そうとするプロセスです。

このとき、
生存のために学習されてきた不快な感情的反応パターンを変えるのには
本当に自分が望んでいた「最善」を自覚するのが役立ちます。

それこそが根源的に「全体との一体感」、「絶対的な安心感」。

全体と一体の自分であるなら、他者とはどのように関われば良いだろうか?
と、建設的に対処法を工夫していけるという話です。

 自分は自分の体を生存させるために、
 他者を「自分にとって危害を加えかねない対象」として捉え
 期待通りに動かない「切り離された」存在(=別の個体)と
 どのように関わるかを学習してきた。

 しかしその奥底には、全体との一体感を求めているところがあり、
 しかもその一体感は自分で思い出すだけで常に体験できるものだった。

 自分で一体感を維持してさえいれば、
 他者は自分と同じ全体の一部であって
 不快な感情の反応パターンで対処しなくても
 もっと心地良く関わることができる…。

そんな風な流れで人間関係の土台が移り変わっていくようです。

言い換えると
 生存に必要なこととして、体のレベルで自他の区別をつけ
 社会生活を効果的に生き抜くために、行動レベルで自他の区別をつけ
 社会と上手く折り合いをつけるために、再び一体感を取り戻す
といった具合でしょう。


こうなってくると、多くの問題や悩みは解消されていきます。
自分の中にあった心の癖は、その奥底にある根源的な欲求、
つまり一体感・安心感を実感することで対処可能なものとなっていきますから。

そして悩みが減って、何かに突き動かされるような状態も減っていく。

何もしなくてもそこそこ満たされた状態なんですから当然かもしれません。

自分の反応パターンに対しても、一体感をベースとして対処法を工夫すると
柔軟に上手く乗り切るケースが増えていきます。

より現実的には、自分では特に工夫しているつもりもないのに
ただ安心感があるというだけのことで人間関係が上手く回る、
といったところでしょう。

しかしながら、ここでは「対処の柔軟性が上がっている」ということと
本質的には「一体感を求めている」ということだけが保たれているのであって
「じゃあ、どのようにしたいか?」という指針はむしろ曖昧です。

一体感を得るための関わり方は色々とあるはずですし、
そのための柔軟性もあるのですから、どんな対処法だってやれそうなんです。

にもかかわらず、そのための指標がない。
つまり、「自分はどうしたいか?」が無いんです。


幼少期に学習されたパターンを使って無自覚に対処していたときは
「なんとなく自分の思い通りになる」状態が、望む結果だったはずです。

しかしそれが「どんな方法でもいいですよ」という状態になって
かつ「最終的には同じところに行きつく」となると
どういうやり方を選ぶかの基準が分からなくなった感じがするものみたいです。

だからこそ柔軟に選べる状態で、選ぶための基準が必要になる。
自分にとって優先すべき価値観は何か?ということでしょう。

ここでよく使われる指標が
 「自分は世の中に対して何をしていきたいか?」
という発想です。

以前は社会の中で生き延びるために
自分という存在の安全性を守るように身につけた反応パターンで
自動的に乗り切っていたものを、
今度は「自分から社会に対して、どのように働きかけるか」と視点を変える。

社会が起点となって自分の反応を決められていた状態から、
自分が起点となって社会に働きかける状態へとシフトする、というわけです。

社会との一体感・自己という存在への安心感を思い出したからこそ
堂々と社会に対して働きかけるという意志が生まれてくる時期といえそうです。

この「世の中に対して何をするか?」というスタンスは
自分の生まれ育ってきた過去を振り返ることで明確にされます。

ヒーローズ・ジャーニーと呼ばれる考え方が代表でしょう。

人生の流れを振り返って、意味づけをハッキリさせ、
何のために生きていくかという方向性を見出す。

そうすることで「自分は世の中に何をしていきたいか?」が明確になる、と。

一体感や安心感を土台としながら
その一部である自分が、全体である世の中に何をするかが定まり、
柔軟な選択肢の中から明確な基準に沿って行動を選べるようになるわけです。

イキイキと意欲的に過ごせる状態だと思われますし、
実際、このあたりを目指す教えも多々あるようです。

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2014年11月01日

海の幸

セミナーの仕事で北海道にやってきました。
札幌です。

観光ではないので、北海道っぽさを感じる体験は
ホテルの近所の「時計台」を見かけたときと
セミナー会場へ向かう途中の北海道庁を見るときぐらいなもの。

時計台






















食事としても、わざわざ北海道名物を食べたい感じでもありませんから
夕飯などは日本中で食べられそうなものを選びます。

が今回泊まったホテルの朝食は違いました。

想定外に気合の入ったビュッフェメニュー。
(料金は一般的なホテルの朝食程度のようですが)

イクラ、甘エビ、ネギトロ、サーモン、マグロあたりの海鮮が
「お好きなように海鮮丼をお召し上がりください」
と並んでいます。

そしてホテルの朝食にもかかわらず、専属の女性が天ぷらを揚げている。

そのほかの品数も豊富で人によっては、もう文字通り山盛りの場合も。

思いもかけないところで北海道を実感させてもらいました。

cozyharada at 23:14|PermalinkComments(0)TrackBack(0)clip!全般 | NLP
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《コミュニケーション講座》
 〜人を育てる指導力〜

【日時】 
  2019年6月16日(日)
   10:00〜16:30


【場所】 
  北とぴあ 601会議室

   JR王子駅より2分
   南北線王子駅直結

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《瞑想講座》

【日時】 
  2019年6月22日(土)

  午後の部 13:30〜16:30
  夜間の部 18:00〜21:00

【場所】 
  北とぴあ 第2和室

   JR王子駅より2分
   南北線王子駅直結

詳細は後日


《怒りの取り扱いマニュアル》
 〜期待の手放し方と
  ゆるしの技法〜


【日時】 
  2019年7月6日(土)
     7月7日(日)
   10:00〜18:30


【場所】 
  滝野川会館

   JR上中里駅より7分
   JR駒込駅より10分
   南北線西ヶ原駅より7分

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プロフィール
原田 幸治
理系人材育成コンサルタント。
技術力には定評のあるバイオ系化学・製薬企業にて研究職として基礎研究から開発研究までを担当。理系特有とも言える人間関係の問題に直面して心理とコミュニケーションを学び始め、それを伝えていくことを決意して独立。
コールドリーディング®、NLP(TM)、心理療法、脳科学、サブリミナルテクニック、催眠、コーチング、コミュニケーションへ円環的にアプローチ。
根底にある信念は「追求」。

・米国NLP(TM)協会認定
 NLP(TM)トレーナー。

・コールドリーディングマスター
 講座石井道場 黒帯。
(コールドリーディング®は
有限会社オーピーアソシエイツ
http://www.sublimination.net/
の登録商標となっています)
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