2007年08月12日

先見性

先日、夜中に近所のコンビニに買い物に行きました。

パンなどのちょっとした食べ物を買って帰るとき、
コンビニのすぐ脇の路地に一匹の猫がいました。

僕は犬派ですけど、その猫には興味を惹かれました。

白い小さな短毛の猫。
ノラ猫かもしれません。
白い毛は薄汚れ、ゲッソリとやせ細っていました。

そして恐る恐る僕の方へ近づいてきて座りました。

僕がなんとなく見ていると、チョット立ち上がって、少し近づき、また座る。
ほんの少しずつ、にじり寄ってきました。

あまりにもゲッソリしてたので、僕はコンビニで買ったパンをちぎって
その猫にやろうとしました。
パンを置こうとしたら、猫は慌てて立ち上がり、跳ぶように離れました。

そして僕が置いたパンを少し離れたところから見て
また恐る恐る近づいてきました。
サッとパンの方へ来たかと思ったら、すぐにそれを咥えて
また少し離れたところへ行ってしまいました。

数メートルぐらいかと思いますが、離れたところから
僕はその猫がパンを食べる様子を見ていました。
なかなかカワイイもんですね。

そのぐらいのタイミングだったでしょうか。
僕の頭の中には冷静な考えが沸きあがってきました。
「ノラ猫に餌をやったら面倒くさいことになるかもしれないな」
「増えちゃっても近所迷惑になるかもしれないし」
「中途半端なことをするぐらいだったら、放っておいたほうが良かったかな?」


ただ、僕にとっては目の前にいるゲッソリやせ細った猫だけが重要でした。
やせ細った小さな猫が寄ってきて、パンをあげたら食べていた。
その事実だけを優先していたように思います。

さすがにキャットフードの缶詰を買いに行くことはしませんが、
持っていたパンをあげるのには自分の中には一切の抵抗が無かったわけです。
街中で募金箱を持って立っているボランティアには一銭も募金しないのに。

それは人間よりも猫が大切だということではなく、
現実問題として目の前に猫がいることが大きな要因になっているようなんです。
後先のことは考えていないわけです。

それが良いことかと訊ねられたら分かりません。
でも、それが僕の行動パターンであり、価値観なんでしょうね。


ついこの間、夜に同じコンビニに買い物に行ったとき、
またその路地から一匹の猫がそっと出てきました。

たぶん同じ猫だったと思います。

以前に見たときよりも少し肉付きが良くなって
白い毛も綺麗になっていたようでした。

誰かに飼われはじめたのか、時々お世話になっている家があるのか。
頑張って生きているようでした。

まさか僕の顔を覚えていたとは思いませんが、
以前よりも抵抗なく近くまでやって来て座ったので
また持っていたパンをひとかけら地面に置きました。

同じようにパンを加えて走り去っていきました。


良いことか悪いことかは人によって感じ方が違うかもしれません。
ただ僕は、同じ猫に再会できたこと、
そしてその猫が少し元気そうになっていたことが嬉しかったんです。

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プロフィール
原田 幸治
理系人材育成コンサルタント。
技術力には定評のあるバイオ系化学・製薬企業にて研究職として基礎研究から開発研究までを担当。理系特有とも言える人間関係の問題に直面して心理とコミュニケーションを学び始め、それを伝えていくことを決意して独立。
コールドリーディング®、NLP(TM)、心理療法、脳科学、サブリミナルテクニック、催眠、コーチング、コミュニケーションへ円環的にアプローチ。
根底にある信念は「追求」。

・米国NLP(TM)協会認定
 NLP(TM)トレーナー。

・コールドリーディングマスター
 講座石井道場 黒帯。
(コールドリーディング®は
有限会社オーピーアソシエイツ
http://www.sublimination.net/
の登録商標となっています)
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