2008年04月17日

ゆっくりと

久しぶりに再会するというのは良いものですね。

特に自分がワークショップや個人的なお手伝いを通じて関わった方との再会は
僕にとって大変意味深いものです。

継続的なワークショップであれば、日が経つにつれて変化を感じることもありますが、
自分が関わった方と久しぶりに会ったときに変化を感じると喜びも大きいんです。

何かを言われるとかではなく、単純に姿を見るだけ。

表情や姿勢に筋肉の変化が見て取れるんです。
それは無意識の変化を意味しています。

「あぁ、楽になっているようだなぁ」と、見ているとホッとしたような、
安心感に似た充足感を感じます。
なんだか、その方から後押しをしてもらっているような不思議な感覚なんです。


もちろん、その方が久しぶりに再会するまでの期間に
どのように過ごされてきたかは分かりません。

もしかすると他のワークショップで大きな気づきを得ていたり、
人生に深く影響を与えるような重要な出来事と出会っているかもしれません。

その期間に多くの経験が含まれていることは間違いないわけです。

それでも、自分がある時期に関わったという事実は変わりません。
そこでは必ず何らかの影響があるはずです。
特別な何かをしていなくても人間同士は影響しあうものですから、必ず影響はあったはず。

自分が何かのキッカケとなり、その方が楽になっているのであれば
それはとても嬉しいことだと思うんです。

別にその方が何も意識していなくてもいいんです。
役に立ちたいとも思いません。
「あぁ、よかったですねぇ」と僕自身が思えれば良いんだと思います。


大きな変化のキッカケというのは、とかく緩やかなものです。

NLPの手法の中には即効性の高いものも多くあります。
そして、それらこそがNLPの独自性を発揮している部分だと考えられます。

NLPは3人の心理療法家をモデルとして作られたということですから、
NLPで扱う多くの手法は、その心理療法家たちの方法が元になっているわけです。

そのなかでNLPの創始者リチャード・バンドラーが発見したオリジナルの部分。
その特徴は即効性が高いということ。

とりわけ、一回の強烈な体験によって作られたトラウマは
NLPの技法を使うことで一瞬のうちに改善することが可能です。

その多くは記憶の抽象化の作業と捉えることができますから
具体的な過去の一体験を対象にしたときに高い効果が予測されるわけです。
エピソード記憶を意味記憶にする作業とも言えます。

要するに体験の記憶を出来事に整理し、そのときの感情を切り離すということです。

一方、人生に大きな影響を及ぼすものは、繰り返し体験学習して身につけてきた
その人なりのコミュニケーション・パターンです。
これは癖になってしまっていると言ってもいい。

多くは親とのコミュニケーションを通じて身につけるものですが、
一度だけの強烈なトラウマが原因とは言えないように思います。
象徴的に思い出されるインパクトの強い過去の体験が記憶されていますが、
それはあくまで象徴的な出来事であって、同様のパターンを繰り返し体験しているはずです。

こういった体験こそが人の問題を作り出すものと考えられます。

これらは記憶の中で1つのパターンを作り上げているので
1つの具体的な体験を整理するだけではパターン全体への影響が小さいわけです。

そのため、即効性の高い手法で対応した場合には、
その瞬間には楽な感じになれるものの、持続的な効果は期待しにくいんです。
(もちろん、その1つの体験自体は嫌な記憶ではなくなります)

時折り感じることになる自分自身の決まった嫌なパターン。
それを解決するための取り組みは、象徴的なものであるほうが望ましいと考えられます。

パターン全体に影響を与えるには、パターン全体を強く象徴するようなものを
扱っていくほうが効率的だということです。

そういった取り組みは、無意識に深く影響を及ぼします。
しかし、それは決して即効性のある変化ではないようです。

硬直化していたパターンを緩めるところから始まり、
同様のパターンで対応しがちであった問題の場面
今までと違うやり方で対応するようになっていきます。

今までと違うその対応自体が新たな経験としてパターンに組み込まれ、
柔軟性のある新たな対処法が身についていくわけです。

つまり少しずつ、それまでのパターンと違った対処を体験していくことによって
パターンがゆっくりと変化を続けていくということです。

自己成長という枠組みにおいては、こういった持続性の高い緩やかな変化が望ましいようです。

だからこそ、久しぶりに再会したときに大きな変化として確認できるんでしょうね。


ダイエットのために、一週間リンゴしか食べないという食生活を続ければ
あっという間に体重は減るでしょう。
即効性はあると思います。

ただ、本当に痩せた体を維持したければ、
食生活そのものを改善したほうが早いのではないでしょうか。

即効性と持続性。
それぞれに長所があります。

状況に応じて使い分けるのも大切なことですね。

cozyharada at 20:39 │Comments(0)TrackBack(0)clip!コミュニケーション  | NLP

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プロフィール
原田 幸治
理系人材育成コンサルタント。
技術力には定評のあるバイオ系化学・製薬企業にて研究職として基礎研究から開発研究までを担当。理系特有とも言える人間関係の問題に直面して心理とコミュニケーションを学び始め、それを伝えていくことを決意して独立。
コールドリーディング®、NLP(TM)、心理療法、脳科学、サブリミナルテクニック、催眠、コーチング、コミュニケーションへ円環的にアプローチ。
根底にある信念は「追求」。

・米国NLP(TM)協会認定
 NLP(TM)トレーナー。

・コールドリーディングマスター
 講座石井道場 黒帯。
(コールドリーディング®は
有限会社オーピーアソシエイツ
http://www.sublimination.net/
の登録商標となっています)
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