2008年06月28日

7月の勉強会

7月の勉強会のお知らせ

6月の勉強会は土曜日の夜という日程にも関わらず
多くの方にご参加いただきました。

リフレーミングというテーマは非常に奥深く
3時間では短すぎる印象もありましたが、1つの形にまとめたつもりです。

特に、話し手のフレームを変えることなく、
聞き手が自分のフレームを話の内容からリフレーミングするという手法は
話し手に受け入れられやすく、かつ効果的なコミュニケーションだと思われます。

プロセス・リフレーミングにも通じる部分がありますが、
「分かってもらえた」という思いを感じてもらうためには必須かもしれません。


7月の勉強会では、そのリフレーミングとも関連する形で
「ねぎらい」を中心に扱ってみようと考えています。

一般的な言葉の使われ方としては、「ねぎらい」と言った場合
「がんばってるね」とか
「大変だったね」とか
「よくやったよ」とか
そういった言葉がけとして捉えられることが多いようです。

「ほめる」のは目に見える成果や、良いところがないと難しいと考えられがちですが、
「ねぎらう」のは結果が伴わなくても可能だという意味で使い勝手が良いと言われます。

ところが、実際には「良いところがない」という事態は滅多にありません。
例えば、犯罪者を取り調べしていて反省の色すら全く見えない時であっても、
取り調べの席で座っていてくれている部分に対しては評価ができるわけです。

すると「ねぎらい」というのは目につきにくい良いところ、
あるいは結果以外で評価に値するところに言葉をかける、ということになるでしょうか。

良いところを評価するわけですから、「ほめる」との違いは不明確です。
辞書で使われる言葉の説明と一致させるのは難しいところがあります。

辞書で説明されるような一般的な言葉の使い方として
「ねぎらい」と「ほめる」が曖昧な定義をされているということです。

「ねぎらい」の言葉が日常的には、「よく頑張ったね」という程度の
表面的なコミュニケーションでしか使われていないことを物語っていると思われます。


勉強会で扱いたい「ねぎらい」の技術は日常的に使われるような
「大変だったね」や「よくやってきたね」という言葉とは違います。

もっと相手の心の深い部分に語りかけるコミュニケーションです。

そこには共感的な要素が含まれます。

「共感」と「ねぎらい」の違いも曖昧に感じられるかもしれません。
そこは明確に説明ができます。

と言っても、それはロジャース派が使うような共感という言葉の意味とは違います。

「ほめる」と「ねぎらう」と「共感する」。
勉強会では、これらの言葉の使い分けを説明したうえで、
「ねぎらい」を技術として身につけるためのトレーニングを行います。

そこには「リフレーミング」や「保証」などのコミュニケーション技法も関わります。
併せて整理したいところです。


では、なぜ「ねぎらい」が重要かということです。

この理由はハッキリしています。

それは、ある割合の人々は自分の苦しみや問題、悩みを解決したいと
本心では思っていないからです。

悩みや愚痴や苦労話を聞く時、そこに解決は求められていないことが多いんです。
そんなときにコーチングなどされたら不愉快以外の何物でもありません。

ロジャース派の傾聴なら救われる部分もあるでしょう。
話を聞いてもらえた、ということだけで楽になれます。
でも、話は終わりません。

人が困ったことや悩み事、苦労話などを話すとき、
その裏には分かってもらいたい気持ちがあるんです。
ある感情と結びついたその気持ち。
それをケアしてもらうことを、知らず知らずのうちに求めているんです。

話している本人すら意識できていない分かってもらいたい気持ち。
それを言葉を通じてケアしてもらう。
カタルシスと呼ばれるものは、この段階で起きます。
楽になれます。

そのための言葉がけを「ねぎらい」として扱いたいわけです。

日常的なコミュニケーションでコーチングはしません。
心理療法の技法も使いません。
変化のためのお手伝いは、本人の意思を確認した上でしか行わないのが原則です。

日常的なコミュニケーションで可能な最大限の援助が「ねぎらい」だということです。


3連休の真ん中になりますが、深い心の交流を目指す方には
是非とも学んでいただきたいスキルだと考えています。

日曜日の開催ですので、午前と午後、内容を関連させながら
個別参加が可能なテーマで進めていきます。

詳細は以下のとおりです。



※勉強会の趣旨に関しましては
勉強会070725 ( http://rikei.livedoor.biz/archives/50205495.html )をご覧下さい。


【勉強会の詳細】

【日時】 7月20日(日)
    午前の部 10:00〜12:30
    午後の部 13:30〜16:30


【場所】 滝野川会館 304集会室
    (JR京浜東北線・上中里駅より徒歩7分)
    (JR山手線・駒込駅より徒歩10分)
    (東京メトロ南北線・西ヶ原駅より徒歩7分)

【参加費】当日、会場にてお支払いください。
     初めてのご参加の方は、お試し割引きとなります。(ほんのチョットですけど)

     ◆午前の部 ・・・2,000円 (午前の部にお試し割引はありません)

     ◆午後の部
     《通常のご参加の方》 ・・・ 5,000円

     《初回のご参加の方》 ・・・ 4,000円(お試し割引が適用されます)
    
    
テーマ: ◆午前の部 『話の聴き方トレーニング』〜リフレーミングを目指して〜
     ◆午後の部 『ねぎらいの技術』
    
*多くの方にご興味を抱いて頂けるようになってきましたので、
 学びの密度を考えて、一定数で募集を打ち切らせていただくことがあります。
 ご了承ください。




「気づき」さえあれば成長できる人は、ごくわずかしかいません。

「気づき」を促進する取組みはストレスをかけます。
ストレスをかけ、袋小路に追い詰められた時に、
今までとは違うやり方に「気づく」ことができるんです。

質問もまたストレスです。
一般的には、質問されて答えないということはありません。
少なくとも答えようとして、考えることはしてしまうわけです。

ストレスをかけ続けていたら、気持ちは離れていってしまいます。

飲み会の席でコーチングをされると不愉快になるのは
相手に質問という暗黙のコントロールを受け、ストレスを感じるからです。

問題の焦点化をするというのは、さらにストレスをかける行為です。
気持ちのレベルで苦しみを抱えたまま、その問題を明確にする。
余計に苦しくなるはずです。

問題を焦点化するときには、必ず「ねぎらい」でバランスを取る必要があるんです。

「ねぎらい」によって気持ちをケアされて初めて、
自分自身で問題を焦点化する力が湧いてくるものです。

気持ちがケアできていないタイミングでの気づきは苦しさを伴います。
気持ちが満たされる関係の中での気づきだからこそ、成長に活かせるわけです。


相手を思う気持ちは素晴らしいものでしょう。
優しさのかたまりのような人もいるでしょう。

全ての人が言葉以外の部分から気持ちを汲み取ることをしていれば
世の中は今よりも円滑で穏やかに動くことだろうと思います。

しかし、残念ながら現実は違います。
思いは言葉にしなければ伝わらないのです。

だからこそ、相手の気持ちを受け取り、言葉として「ねぎらい」を伝える。

相手を思う気持ちの深さも、内に秘めたる優しさも
言葉にして伝えられなければ、なかなか人は受け取ってはくれません。

優しい人ほど言葉にできない想いを沢山抱えているものです。

それを言葉にするのにもトレーニングが必要だと考えますが、いかがでしょうか?


当日、ご一緒に学べることを楽しみにしております。



参加をご希望される方はこちらのフォームに入力してください。
(*は必須項目です)


終了しました

トレーニングには色々あります。
無意識にアプローチする手法であれば、一度の取り組みで効果が出る場合も多々あります。
一方、話術や聞く技術のように、地道なトレーニングによって効果を発揮するものもあります。
この勉強会では地道なトレーニングが主体と考えていただいて良いかもしれません。


是非、お互いの頭を上手く利用し合いましょう。

今後、参加者のご様子を伺いながら、徐々にクローズドな会合にしていく方針です。
ご興味がおありの方は、お早めに一度ご参加下さいますことをお勧めいたします。

いずれの回からのご参加でも、初めて起こしになるときはお試し価格を適用いたします。
その旨をお伝えください。


また、お気軽にお友達やお知り合いをお誘いいただけると喜ばしいです。
学びの幅が広がるとともに、勉強会が新たな学びの機会となっていただけることを
心から願っているためです。


【その他のご連絡事項】
ご自分の学びのアウトプットとして、勉強会で発表したいことがある方は
申し込みフォームの「ご意見など」の欄にご記入ください。
お時間などの相談をさせていただきます。


勉強会の最中には、質問をお気軽にドンドンして下さい。
話題を遮っていただいて構いません。

その時によって、どんな情報が関連して出てくるかは分かりません。
質問に答える側としても、その時間は非常に有意義なものです。

また、テーマに関して事前にご関心の強い点がありましたら
申し込みフォームの「ご意見など」の欄にご記入ください。

調査して勉強会にあたります。



それでは当日お会いできることを楽しみにしています。

トラックバックURL

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔   
 
 
 
おしらせ
 ◆ セミナー情報 

New!

《コミュニケーション講座》
 〜人を育てる指導力〜

【日時】 
  2019年6月16日(日)
   10:00〜16:30


【場所】 
  北とぴあ 601会議室

   JR王子駅より2分
   南北線王子駅直結

詳細はこちら>>


《瞑想講座》

【日時】 
  2019年6月22日(土)

  午後の部 13:30〜16:30
  夜間の部 18:00〜21:00

【場所】 
  北とぴあ 第2和室

   JR王子駅より2分
   南北線王子駅直結

詳細はこちら>>


《怒りの取り扱いマニュアル》
 〜期待の手放し方と
  ゆるしの技法〜


【日時】 
  2019年7月6日(土)
     7月7日(日)
   10:00〜18:30


【場所】 
  滝野川会館

   JR上中里駅より7分
   JR駒込駅より10分
   南北線西ヶ原駅より7分

詳細はこちら>>
次回未定


 ◆ 過去の講座 

《新カウンセリング講座》
 〜まとめと実践〜


当時の内容はこちら>>


《勉強会》 

【テーマ】 変化の流れを考える

当時の内容はこちら>>
次回は未定



 ◆ お問い合わせ 
  技術向上、
  コンサルティング、
  スーパーバイズ、
  執筆・講演…

  諸々のお問い合わせはこちらへ>>



ホームページ
バナー1


プロフィール
原田 幸治
理系人材育成コンサルタント。
技術力には定評のあるバイオ系化学・製薬企業にて研究職として基礎研究から開発研究までを担当。理系特有とも言える人間関係の問題に直面して心理とコミュニケーションを学び始め、それを伝えていくことを決意して独立。
コールドリーディング®、NLP(TM)、心理療法、脳科学、サブリミナルテクニック、催眠、コーチング、コミュニケーションへ円環的にアプローチ。
根底にある信念は「追求」。

・米国NLP(TM)協会認定
 NLP(TM)トレーナー。

・コールドリーディングマスター
 講座石井道場 黒帯。
(コールドリーディング®は
有限会社オーピーアソシエイツ
http://www.sublimination.net/
の登録商標となっています)
Archives
最近のコメント
QRコード
QRコード