2008年08月24日

9月の勉強会

9月の勉強会のお知らせ

8月の勉強会は、これまでの復習ということで総括的な内容になりました。
大まかな内容を流していくというよりは、これまでにお伝えしてきた内容を
相互の関係性の中で整理していくような部分も含めたつもりです。

その中で、いわゆる「無意識」というものに関してフォーカスされる時間がありました。

世間一般に広まっている心理学的な解釈での無意識は、
氷山の絵を描いて、水面より上に出ている部分を「意識」、
水面下の部分を「無意識」と言うんですよ、というような説明をするわけです。

それはあくまでも説明のためのモデルであって、
「そうやったイメージすると、なんとなく分かる気がしませんか」
という程度のものだと考えられます。

それに対して、心を説明するモデルは他にも様々な形で表現されます。
しかしながら、その中のどれが正しいということもないわけです。
どれも仮説にすぎないのですから。

で、僕が以前の勉強会で「サブパーソナリティ」の概念を扱った時、
(インクルーシブ・コミュニケーションの回ですが)
1つの説明のモデルを提案したんです。
意識と無意識を氷山のモデルとは別の角度から説明するものです。

確かに氷山のモデルは、長年広く使われてきただけあって
なんとなく、意識と無意識を理解できるような印象があります。

その内容を詳しく見てみると、大枠で言えば
「自分の心の中には、自分で気づいていない部分が沢山ある」
ということだろうと思います。

さらに、そこから転じて
「自分の心の大部分を占める無意識が、自分を勝手に動かしている」
というニュアンスも含まれるように思います。

この「自分の意識が及ばない範囲で、勝手に自分が動いている」というような考えは
誰もが実感するところだろうと思いますが、
その部分に関しても違った見方がなされる実情があります。

ここが今回の1つのテーマとして重要な関わりをしてきます。


例えば、
「人間には無意識とか潜在意識とか呼ばれるものがあって、
 それが人間の90%以上を占めている。
 だから、潜在意識のメッセージと反することをしようとしても
 意識では太刀打ちできない。」
というような話を目にしたことはないでしょうか?

セミナーや書籍でも、このような説から、
無意識や潜在意識と上手く付き合う方法を教えていたりします。

「催眠は、この潜在意識の部分に対して直接的にメッセージを伝えられるから
 自然と望ましい方向に変化することができる」
とかいうような話もあるようです。

そういった話に共通する考え方には
「無意識(潜在意識)は自分の意識よりも遥かに大きな力を持っている。
 だから、その力を味方にする方法をやればいい。」
という主張があるように感じます。

細かい部分で違いがあるにせよ、ある種の成功法則は
こういった意味合いを含んでいるように思うわけです。

無意識(潜在意識)は意識では扱いきれないものという前提があり、
思い通りの人生を送るには無意識(潜在意識)が
自分の意識の思い通りに活動してくれるようにコントロールしよう、
という発想のもとで説明がなされるものが良くあるんです。

 そもそも、思い通りの人生というのが、本当に「自分の」思い通りなのか?
 世間一般で「良い」とされている価値観に流されていないか?
 この点を考えることは重要だと思いますが。


僕からすると、どことなく無意識を1つの「物」のように扱い、
それを自分勝手にコントロールしてやれ、という雰囲気を感じてしまいます。


一方、催眠療法の大家であったミルトン・エリクソンのスタンスは違います。
彼は無意識を徹底的に信頼していたと言われます。
むしろ、意識なんてどうでもいい、というほどに。

無意識という大いなる存在と誠実に関わり、
無意識の意思を大切に扱っていたわけです。
尊重していたわけです。

無意識という存在を、一人の大切な人間のように関わり、
その存在が必ず自分自身を守り、役に立っていると考えたということです。

無意識(潜在意識)をコントロールしようなどという雰囲気は一切感じません。
無意識に協力してもらえるように相談し、伺いを立てるような印象でしょうか。


なお、NLPはエリクソンの考えに大きな影響を受けていますから
無意識という存在をとても大切なものとして尊重するスタンスを取ります。

そして無意識を部分化し、自分の中の一部分として擬人化した関わり方をします。
そうすることで無意識が具体的にどのように役に立っているかを理解しやすいんです。

こうした無意識の扱い方を「パート」と呼びます。
自分の中の一部分を「パート」と呼ぶわけです。

それは臨床心理の中で生まれてきたサイコシンセシスというものにおいては
「サブパーソナリティ」という言い方で表現されるものと似ているようです。

ただ、概念的にも実用的にも、「パート」と「サブパーソナリティ」では
違う部分もあるような印象を受けますので整理することが役立つはずです。


以上のようなことを踏まえ、9月の勉強会では、
無意識がもたらす振る舞いに対して、「パート」という概念をもとに関わり
コミュニケーションに活用していくことを予定しています。


他人との関わりにおいて、相手の中から無意識のパートを感じ取り、
相手のそのパートに対して、相手がする以上に大切に関わりながら
かつ上手にコミュニケーションが取れれば、
意識で考える以上の深い関係性を築くことも可能になるでしょう。

そのためには自分自身のパートとのコミュニケーションを実感し、
パートという概念を理解しておくことが何よりも重要になります。

それは形式的な取り組みでは実感しずらいものですので、
日々の生活の中で体験しているような種類のコミュニケーションに近づけ、
体験的に納得しておく必要があるわけです。

そうすることで、あたかも自分が他人とコミュニケーションを取っているかのように
無意識のパートという抽象的なものと関われるようになります。

そして、もう一つの重要なポイントがあります。

それは、こうした無意識のパートとのコミュニケーションを数多く体験することで
多くの人が共通して無意識的に求めているものを実感できるようになるということです。

つまり、他人との関わりにおいて、相手のパートを感じ取ることができ、
同時に相手のパートが求めているものも予測できるようになってくるわけです。

相手が意識の上で困っていることであっても、
無意識のレベルでは、パートという形で必要なものをもたらしてくれている。
そういう風に実感を伴って考えられた時、相手と関わる自分自身の中で
相手の困っていることが常にリフレーミングできるようになります。

このことは関わる側の自分として、非常に役立つポイントです。
相手を全面的に受け止められるようになるからです。

困っている気持ちには寄り添いながら、
一緒に困ってしまうことがなくなります。
自分を保てるようになるわけです。

何よりも大切なのは、相手が「困っている」「問題だ」と判断している事柄に対して
それをニュートラルな立場で受け取れるようになる点です。

相手が「問題だ」と思っていることに対して、
関わる側も「問題だ」「解決しよう」という観点で見ていたら、
相手の持っている「問題だ」という判断を強化することになります。


問題として受け止めた状態から発せられる言葉が、
自然と、相手の問題認識を強固なものにしてしまうのです。
より困難な状況にしてしまうわけです。


こうしたことを考えると、パートの概念を実感を伴って理解しておくことは
日常生活において自分の心を安定させておくことにも有効だと言えますし、
相手との関わり方も受容的・許容的ななものにしてくれると言えるはずです。

そして「分かっちゃいるんだけど出来ない」という事態に対して
一般論的で理想論的な、ありきたりのアドバイスが役立たないことも理解させてくれます。

にも関わらず、僕自身の印象として言わせてもらえば、
NLPはパートの概念を伝える数少ない手法であるにも関わらず
一般的な内容として大いに不足しているところを感じるんです。

NLPの特長は高度に抽象化した手法によって、
誰がどのような問題に対して扱っても効果が発揮されるように工夫されている点です。

パートに関しても、パートそのものを理解するのに適したやり方ではなく、
パートを利用した手法を最大限に一般化したものになっているわけです。

一般化されていて、抽象的なので、コミュニケーションとしての実感が得られにくいんです。

技術的な方法論ではなく、パートとのコミュニケーションを実感する。
そして他人とコミュニケーションをとる時と同じように、
自然にパートとコミュニケーションできるようになる。

これが今回の勉強会における主要な目的の1つだろうと考えます。


以上、長くなりましたが、今回の勉強会は「無意識のパート」を中心に扱います。

なるべく実感を伴っていただきたいと考えていますので、
体験的な取り組みを重要視する予定です。

時間は普段と異なる形で、午後と夜間の2回に分けました。
どちらも体験的な取り組みを中心にしますが、
取り組みのバリエーションには違いを出します。

場所を途中で変更しますが、それも広く場所を使いたいものがあるからです。

いずれか一方のご参加も可能です。
祝日の開催ですが、ご都合に応じてお越しください。


詳細は以下のとおりです。



※勉強会の趣旨に関しましては
勉強会070725 ( http://rikei.livedoor.biz/archives/50205495.html )をご覧下さい。


【勉強会の詳細】

【日時】 9月23日(火・祝)
    午後の部 13:30〜16:30
    夜間の部 18:30〜21:30


【場所】 北とぴあ
     午後の部 804会議室
     夜間の部 802会議室

    (JR京浜東北線・王子駅北口より徒歩2分)
    (東京メトロ南北線・王子駅5番出口直結)

    ※午後と夜間で会場が変わります。

【参加費】当日、会場にてお支払いください。
     午後・夜間両方ご参加の場合に割引きとなります。(ほんのチョットですけど)

     ◆午後の部 ・・・4,000円 
     ◆夜間の部 ・・・4,000円

     《午後・夜間両方へご参加の方》 ・・・ 7,000円
    
    
テーマ: 『パートとのコミュニケーション』
(午後・夜間ともに)


*多くの方にご興味を抱いて頂けるようになってきましたので、
 学びの密度を考えて、一定数で募集を打ち切らせていただくことがあります。
 ご了承ください。



無意識という言葉は多くの方に浸透し、受け入れられているようです。

ですが、その無意識に対する印象は決して肯定的なものとは言えない印象をうけます。

知らず知らず、気づかないうちに、ついつい、…。
それは不思議なことかもしれません。

意識したつもりはないのに、自然としている。
そのことは人間の持つ素晴らしい能力です。

そう実感できると、単純に、「楽」になれます。
気持ちが楽になれるんです。

頑張っている人ほど、ストレスも抱えやすいものです。
自分の心の声を聞くことが、ストレスケアの重要な要素です。

パートを通じて心の声を聞く。
そういう時間を持つことも大切なことではないかと思いますが、いかがでしょうか?



参加をご希望される方はこちらのフォームに入力してください。
(*は必須項目です)


終了しました

トレーニングには色々あります。
無意識にアプローチする手法であれば、一度の取り組みで効果が出る場合も多々あります。
一方、話術や聞く技術のように、地道なトレーニングによって効果を発揮するものもあります。
この勉強会では地道なトレーニングが主体と考えていただいて良いかもしれません。


是非、お互いの頭を上手く利用し合いましょう。

今後、参加者のご様子を伺いながら、徐々にクローズドな会合にしていく方針です。
ご興味がおありの方は、お早めに一度ご参加下さいますことをお勧めいたします。

いずれの回からのご参加でも、初めて起こしになるときはお試し価格を適用いたします。
その旨をお伝えください。


また、お気軽にお友達やお知り合いをお誘いいただけると喜ばしいです。
学びの幅が広がるとともに、勉強会が新たな学びの機会となっていただけることを
心から願っているためです。


【その他のご連絡事項】
ご自分の学びのアウトプットとして、勉強会で発表したいことがある方は
申し込みフォームの「ご意見など」の欄にご記入ください。
お時間などの相談をさせていただきます。


勉強会の最中には、質問をお気軽にドンドンして下さい。
話題を遮っていただいて構いません。

その時によって、どんな情報が関連して出てくるかは分かりません。
質問に答える側としても、その時間は非常に有意義なものです。

また、テーマに関して事前にご関心の強い点がありましたら
申し込みフォームの「ご意見など」の欄にご記入ください。

調査して勉強会にあたります。



それでは当日お会いできることを楽しみにしています。

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 ◆ セミナー情報 

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《コミュニケーション講座》
 〜人を育てる指導力〜

【日時】 
  2019年6月16日(日)
   10:00〜16:30


【場所】 
  北とぴあ 601会議室

   JR王子駅より2分
   南北線王子駅直結

詳細はこちら>>


《瞑想講座》

【日時】 
  2019年6月22日(土)

  午後の部 13:30〜16:30
  夜間の部 18:00〜21:00

【場所】 
  北とぴあ 第2和室

   JR王子駅より2分
   南北線王子駅直結

詳細は後日


《怒りの取り扱いマニュアル》
 〜期待の手放し方と
  ゆるしの技法〜


【日時】 
  2019年7月6日(土)
     7月7日(日)
   10:00〜18:30


【場所】 
  滝野川会館

   JR上中里駅より7分
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   南北線西ヶ原駅より7分

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プロフィール
原田 幸治
理系人材育成コンサルタント。
技術力には定評のあるバイオ系化学・製薬企業にて研究職として基礎研究から開発研究までを担当。理系特有とも言える人間関係の問題に直面して心理とコミュニケーションを学び始め、それを伝えていくことを決意して独立。
コールドリーディング®、NLP(TM)、心理療法、脳科学、サブリミナルテクニック、催眠、コーチング、コミュニケーションへ円環的にアプローチ。
根底にある信念は「追求」。

・米国NLP(TM)協会認定
 NLP(TM)トレーナー。

・コールドリーディングマスター
 講座石井道場 黒帯。
(コールドリーディング®は
有限会社オーピーアソシエイツ
http://www.sublimination.net/
の登録商標となっています)
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