2009年06月24日

アートの素養

僕の中には、かなりのArtist 性が流れているように思います。
芸術分野は全般的に好きですし、自分が生み出すものへのコダワリの強さも
アーティストとしてのスタンスに近いものを感じます。

職人の世界でも超一流の腕を持った人は、その出来の良し悪しが
一般人のレベルでは判別できないところに行き着くわけですが、
周りが何と言おうと本人の判断基準で「出来が悪い」と捉えられれば
そこに妥協することができない、という状態が起きるようです。

自分が、自分の誇りとして、手を抜くわけにはいかない。
「恥を知る」ということです。

ましてや僕は、超一流の人を実際に何人か目の前で見てきているので
それを知っている以上、自分のパフォーマンスに手を抜きたくない気持ちが強いんです。

まぁ、コダワリの強さは色々な部分に出ていますから、
どのように他人が判断するかよりも、自分の基準を大切にしていると
考えることもできるかもしれません。

英語では「art 」という単語が「技術」も「芸術」も意味しますが、
高いレベルにおいては職人的な技術も、芸術の域に達することが多いようです。
圧倒的な技術というのは、その中に必ず「美しさ」があると思います。

僕も、職人気質というか、アーティスト性というか、
自分のすることに妥協をしたくない気持ちが非常に強いわけです。


思い返してみると、僕は小さい頃からも芸術系一般が好きでした。

僕の父は広告写真を中心にしたカメラマン、母は書道の先生。

父は吹奏楽をやっていた音楽好きで、家の中でも
トランペットやクラリネットの音が頻繁に聞こえていたのを覚えています。
僕も姉も、ピアノを習っていました。

母は一年中、家で習字をしていたので、僕には墨の匂いが馴染み深いものです。
僕も小学校の間は母の書道教室で習っていました。
子供の頃は落ち着きがないのが普通ですから、書道はなかなかの修行だったはずです。

また、母は華道の師範か何かの免状を取っていたらしく
我が家の玄関先には生け花が飾られていたのも懐かしいところ。
花を切って、剣山に刺す。
それだけの光景でしたが、微妙な配置の違いがもたらす印象を興味深く見ていました。

僕自身を振り返れば、どういうわけか小さい頃から絵が好きで
小学校の低学年ぐらいまでは、暇さえあれば広告の裏紙に絵を描いていたものです。
図工や美術の時間は、学校の中でも楽しみでした。

とはいえ、絵画を習ったことはなく、適当に自分の好きなように描いていたからか、
中学の美術の成績には多少、ムラがありました。
先生の好みの影響が強く出ていたんだと思います。

水彩画の描き方を習っていなかったのか、習ったのに無視していたのか、
僕の中学校時代の水彩画は、ほとんど油絵に近い風合いを出していました。
絵の具を水で薄めずに、チューブから出した絵具を直接紙に盛り付けていましたから。

こうして今に思い出していても、絵を描いている時間は楽しかったのを感じます。
高校の芸術科目も美術を選択していました。
教室の机の上には、教師の似顔絵がズラリと勢ぞろいでしたし。

で、これはチョット自慢になりますが、僕は音楽も意外と得意でした。
笛の類は匂いが嫌いだったので、音楽の授業の楽器演奏は好きではなかったですが、
ピアノを習っていた時期があったせいか、成績は良かったんです。

僕の習っていたピアノの先生は、確か音大を出た人だったと記憶しています。
僕は小学校低学年の頃から、ピアノを習いに行っているときに
お勉強として音楽理論をやっていました。

読めない漢字ばっかりの難しい本は、今にして思えば
音大の授業で使う教科書だったのでしょう。
「嬰ホ長調を平行調に転調する」とか
「この和音は長三度と完全五度からなっているから長三和音」とか
当時も今も、ほとんど役に立っていない勉強を続けていました。

意味の良く分からない英才教育です。

そして、小学校3,4年生のときの話。
実は、歌のレコーディングを何回か経験しているんです。

同級生の父親がCMソングを手掛けている仕事をしていたらしく、
クラスの皆で歌を収録したんです。

で、そこから徐々にメンバーが減っていき、レコーディングの回数を重ねるうちに
僕は一人でスタジオに入って歌うようになっていました。

黒い丸いヤツがついたマイクの前で、ヘッドホンをしながら
目の前のガラス越しのディレクターの指示に従って歌う。
テレビの音楽番組やオーディション番組で見かけるスタジオの雰囲気そのままです。

15秒とか30秒とかのCMソングでしたが、チョットした思い出になっています。


自慢はそれぐらいにしておくとして、自分の過去を振り返ってみたら
意外と芸術に触れていた時間があったことが自覚できました。

そうした経験は、僕にとって大切なリソースになっていると感じます。

今の僕にしてみれば、セミナーが自分のArt としての作品の1つかもしれません。

アーティストとして、作品を通じて、自分の芸術の創作活動だけで生活できる人は
決して多くないというのが現状のようです。
芸術性だけを追求した作品では、収入に結び付かないこともあると聞きます。

陶芸家の多くは、展覧会に出展するための作品作りとは別に
日用品に近い作品も作っている。
「用」と「美」のバランスがあれば、「美」だけを追求はできないわけです。
むしろ「用」の中に「美」を見出していくことも求められるのかもしれません。

僕も、自分のArt に対して「恥を知る」ことを心がけていきたいものです。

と同時に、改めて芸術分野への関心が自分の中で高まっているのも感じます。
芸術という観点から自分の作品を磨いていきたいみたいです。

少なくとも、良い作品に触れる機会は増やしていくことになりそうな気がしています。

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プロフィール
原田 幸治
理系人材育成コンサルタント。
技術力には定評のあるバイオ系化学・製薬企業にて研究職として基礎研究から開発研究までを担当。理系特有とも言える人間関係の問題に直面して心理とコミュニケーションを学び始め、それを伝えていくことを決意して独立。
コールドリーディング®、NLP(TM)、心理療法、脳科学、サブリミナルテクニック、催眠、コーチング、コミュニケーションへ円環的にアプローチ。
根底にある信念は「追求」。

・米国NLP(TM)協会認定
 NLP(TM)トレーナー。

・コールドリーディングマスター
 講座石井道場 黒帯。
(コールドリーディング®は
有限会社オーピーアソシエイツ
http://www.sublimination.net/
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