2009年06月29日

決定的瞬間!

この間、決定的瞬間を目撃しました。

整骨院に向かっている途中、細い路地を歩いているときのこと。
目線は既に、整骨院の看板のほうへ向いていました。

そのとき、右のほうから一匹のトンボが飛んできたんです。
目の前1mぐらいをサッと右から左へ通り抜けていきそうな瞬間。

すると、パッと足もとから1つの塊が飛び上がりました。
それが何か分かったとき、トンボが通り抜けていくはずの飛行線が中断されます。

 猫でした。

白と黒の模様をした小柄な猫が、ジャンプしてトンボに飛びかかっていたんです。

僕がそれをハッキリ意識できたときは、猫がトンボを捕まえたぐらいのタイミング。
僕の脳裏には、猫が両方の前足でトンボを挟み込む瞬間が焼き付いています。

まさに僕の視野の中心、目の前の1mぐらいのところで
跳び上がった猫が、飛んでいるトンボを捕まえるシーンが映ったんです。

器用に両の前足で捕まえたトンボを、空中でそのまま口にくわえ直し、
見事に四本の足で着地する猫。
捕まえる直前から着地するまでがスローモーションのように記憶に残っています。

目の前で急に起きたハプニング性と、狩りの見事さに対する感動、
そして猫の可愛らしい姿が印象的な出来事でした。


猫は着地するなり僕のほうを振り返り、こちらを警戒しました。
僕が歩きを続けると、猫は後ずさりします。
獲物を取られないようにでもしていたのでしょうか。

その口にはトンボの羽が飛び出ていました。

投稿ビデオで見るような場面を、まさに間近で見ることができたわけですが、
その光景が心を揺さぶる度合いは、画面を通じた印象とは別物です。

その理由の1つには画面の大きさというのがあると思われます。
僕の心の中には、実際よりも遥かに大きな映像として場面が残っているんです。
インパクトが強かったことが推測されます。

テレビ画面では想像できないほどに大アップの感じがしました。

モニターに映った映像であれば、背景を含めた全体像の中に
注目すべきシーンが映し出されますから、
いかに衝撃的な光景も背景を含んだ1つの絵として認識されるように感じます。

それと比較すると、実際に体験する衝撃的なシーンは
背景に比べてメインの出来事の映像だけにピントが合って
景色の中から飛び出てきているように捉えられるようです。

僕の場合、極端に猫の映像だけが実際よりもアップになっていた印象。

もう1つ理由を挙げるとすれば、実際に自分の目に映る視野は
モニターのような画面と比べると、特定の部分に集中しやすいことでしょうか。

テレビ画面であれば、映像全体が視野の中心に近いところで捉えられます。
映画館のような大画面であっても、メインの情景はスクリーンの中心になるでしょう。

それに比べると、自分が実際に目にする光景は、特定の場所に焦点が当たり
その他のものは周辺視野で捉えることが多いと考えられます。
自分にとってメインの関心事が視野の中心になるということです。

すると、何かの衝撃的な出来事を目撃する際には、
自分が注意を向けていなかった予測していない部分で
大きな変化が起きることになります。

一気に注意が、その部分に集中していくわけです。
その過程には驚きを伴います。
「なんだ!?」と感じて、無意識的な反応として警戒をするわけです。

それが急に視野の中心にやってきます。
一気にその場面に注意を向けるようになる。
釘付けになる感じと言えば良いでしょうか。

この印象は強烈です。

おそらく視覚からPTSDになる場合には、
これをもっと酷くしたような注意集中の動きがあると思われます。

「ハッ」と注意を向けるような変化が視野の中に起こり、
一気に注意を集中してズームインしたような印象になる。
その瞬間に恐ろしい映像が飛び込んでくれば、その恐怖感は増大されるのも当然でしょう。


こうしたことを考えると、『目に焼き付けておきたい情報は
視野の中でグイっとアップになるようにズームインして見るようにする』
というような記憶法が想像できます。

実際に、対象物や自分の眼を近づけるようにして
物理的にズームインしていくのも1つの方法かもしれません。

そういえば、映画でも衝撃的なシーンが急にアップになるということがあります。
あれも強烈なインパクトを与えるための方法として
無意識にデザインされていたものだったと考えても良さそうな気がします。

体験の強烈さの生み出し方として考えていくと、
こうしたインパクトの上げ方が、無意識のプログラムを変えるのに役立つはずです。
NLPの「スウィッシュ」の技法の中に含まれるアクションが
こうした作用と関係していると考えると納得感が高まります。

もっと他にも応用できないものか、考えてみたくなりました。

cozyharada at 19:45│Comments(0)TrackBack(0)clip!NLP | 全般

トラックバックURL

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔   
 
 
 
おしらせ
 ◆ セミナー情報 

New!

《コミュニケーション講座》
 〜人を育てる指導力〜

【日時】 
  2019年6月16日(日)
   10:00〜16:30


【場所】 
  北とぴあ 601会議室

   JR王子駅より2分
   南北線王子駅直結

詳細はこちら>>


《瞑想講座》

【日時】 
  2019年6月22日(土)

  午後の部 13:30〜16:30
  夜間の部 18:00〜21:00

【場所】 
  北とぴあ 第2和室

   JR王子駅より2分
   南北線王子駅直結

詳細はこちら>>


《怒りの取り扱いマニュアル》
 〜期待の手放し方と
  ゆるしの技法〜


【日時】 
  2019年7月6日(土)
     7月7日(日)
   10:00〜18:30


【場所】 
  滝野川会館

   JR上中里駅より7分
   JR駒込駅より10分
   南北線西ヶ原駅より7分

詳細はこちら>>
次回未定


 ◆ 過去の講座 

《新カウンセリング講座》
 〜まとめと実践〜


当時の内容はこちら>>


《勉強会》 

【テーマ】 変化の流れを考える

当時の内容はこちら>>
次回は未定



 ◆ お問い合わせ 
  技術向上、
  コンサルティング、
  スーパーバイズ、
  執筆・講演…

  諸々のお問い合わせはこちらへ>>



ホームページ
バナー1


プロフィール
原田 幸治
理系人材育成コンサルタント。
技術力には定評のあるバイオ系化学・製薬企業にて研究職として基礎研究から開発研究までを担当。理系特有とも言える人間関係の問題に直面して心理とコミュニケーションを学び始め、それを伝えていくことを決意して独立。
コールドリーディング®、NLP(TM)、心理療法、脳科学、サブリミナルテクニック、催眠、コーチング、コミュニケーションへ円環的にアプローチ。
根底にある信念は「追求」。

・米国NLP(TM)協会認定
 NLP(TM)トレーナー。

・コールドリーディングマスター
 講座石井道場 黒帯。
(コールドリーディング®は
有限会社オーピーアソシエイツ
http://www.sublimination.net/
の登録商標となっています)
Archives
最近のコメント
QRコード
QRコード