2009年08月02日

忘れない

英語の「remember」は、中学校の時、日本語訳として
「覚えている」と「思い出す」の両方の意味として習った記憶があります。
改めて英語の辞書で調べてみても、「覚えている」と「思い出す」と両方出てきます。

一方、「覚える」という言葉に対応する英語を調べてみると
「pick up」とか「learn」とか「memorize」とかが見つかります。
どうやら、正確に日本語の「覚える」に対応する概念はないようです。

また、「忘れる」という言葉に対応するのは、おそらく「forget」になると思いますが、
これも正確なニュアンスまでは分かりません。

残念ながら、僕の英語力では「memorize」と「remember」と「forget」が
どのような関係性の言葉なのかまでは、理解することができません。

それでも、「remember」という言葉は、日本人と欧米人の
一般的な「記憶に対する捉え方」の違いを示している印象は受けます。

日本人は「覚えた」ことを「忘れた」としても、
それを再び「思い出す」ことができて、いつでも簡単に意識に上げられる情報は
「覚えている」と表現するように思います。

それに対して英語圏の人々は、一度意識から離れた所に行ってしまった情報でも
それを再び意識に上げて「思い出す(=remember する)」ことができれば、
ずっと簡単に意識に上げられるような「覚えている(=remember の)」情報と
同じ単語(remember)で表現すると考えられます。

つまり、日本人にとっては、
一度記憶から離れてしまった情報(忘れた情報)は「思い出す」という言葉で表現され、
いつでも簡単に意識化できる情報(忘れていない情報)は
「覚えている」という言葉で表現される。

そして、欧米人にとっては、
一度記憶から離れてしまった情報も、いつでも簡単に意識化できる情報も、
どちらも意識に上げることができれば、それは「remember」していると
捉えられているのではないだろうか、ということです。


もしかすると、同じ「remember」の中にも度合いの違いを感じているかもしれませんが、
少なくとも「一度記憶した特定の情報を、再び意識に上げる」という
記憶に関する行為として、日本人と欧米人では捉え方に違いがあるとは思います。

この辺りに関しては、記憶の研究をしている人たちの中でも
「何をもって記憶とするか」とか「記憶のレベル」という内容で
色々と議論されているところのようです。

僕自身としては、記憶されているものは全て、再び意識に上げる方法があると思っていて
「思い出しやすさ」の程度の違いがあるのだろうと考えています。

そこで大切なのは、いつでも同じ情報が意識の中心になっていないということです。
色々と記憶されていることに対して、意識を向けることができて、
その意識を変えていくことができるという部分。

だからこそ人は、目の前の新しいことに集中することができるわけです。

「忘れる」というのは、意識の中心から離れて、
「思い出しにくくなる」ことだと思います。

記憶の中から失われてしまうことではないと思います。


大切な思い出は、決して失われることはない。
移り変わっていく日常の中で、思い出すことが減っているだけです。

また思い出せるんです。

そして、一時的に忘れることができるから
目の前の大切なことを覚えられるんです。

大切な思い出は、積み重なっていくんです。
それを増やしていくためには、一時的に忘れることもまた大切なことだと思います。

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プロフィール
原田 幸治
理系人材育成コンサルタント。
技術力には定評のあるバイオ系化学・製薬企業にて研究職として基礎研究から開発研究までを担当。理系特有とも言える人間関係の問題に直面して心理とコミュニケーションを学び始め、それを伝えていくことを決意して独立。
コールドリーディング®、NLP(TM)、心理療法、脳科学、サブリミナルテクニック、催眠、コーチング、コミュニケーションへ円環的にアプローチ。
根底にある信念は「追求」。

・米国NLP(TM)協会認定
 NLP(TM)トレーナー。

・コールドリーディングマスター
 講座石井道場 黒帯。
(コールドリーディング®は
有限会社オーピーアソシエイツ
http://www.sublimination.net/
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