2009年08月10日

Fight or Flight

心理学で言われる言葉に「 Fight or Flight 」という表現があります。
日本語でいえば「戦うか、逃げるか」。

ストレスにさらされたとき、危機的状況に陥ったとき、敵対関係になったとき、
戦うことを選択するのか、逃げることを選択するのか、ということでしょう。

人によっては、そこにもう1つの選択肢「固まる」を加えたりもします。
戦う、逃げる、固まる。
動物が襲われている場面を思い描いてもらえれば納得しやすい気がします。

ただし、「窮鼠猫を噛む」という言葉があるように、
小動物や草食動物だからといって、自分より大型の肉食動物に対して
必ずしも逃げる選択をするわけではありません。

状況や個体差によって選択する行動が変わってくるように思えます。


人間の場合でも、こうした「 Fight or Flight 」の状態になることがあるものです。
そして、これは人間にとって動物的な身体状況になっていると言えるでしょう。
交感神経の働きが活発になって「必死で」頑張ろうとする状態のようです。

日常的にこのような状態を実感しやすいのは、
一般的に「緊張している」と呼ばれる場面でしょう。

全く緊張しないという人は少ないと思います。
どんな場面で緊張するかという違いのはずです。

例えば、人前で話をするときに緊張しやすい人は多いものですが、
それは人前で話をするケースが日常的でないという意味だと考えられます。

人前で話をすることも慣れてしまえば緊張しなくなるもの。
人前で話すことが日常的な状態になれば、交感神経の働きも抑えられるようです。

「慣れ」が生み出す日常感が緊張と関わっていることは
講師業の人が受講生として参加したセミナーで自己紹介のときにだけ緊張したり、
結婚式のスピーチだけは緊張したり、というような
場面の違いを考えると理解しやすいように思います。

で、そのような緊張状態に陥ったとき、そこで取る対処が
「戦う、逃げる、固まる」のいずれかになるというのが一般的に言われることです。


それは表面的にみると、確かにそのように分類できそうです。
ただ、その人の体の内側で起きていることは全く別物だということは
あまり知られていない気がします。

まぁ、科学的な計測では分からないような主観的な体験内容の部分ですから
実験的に説明するというのは少ないのかもしれません。

僕が実験的に緊張状態を計るのであれば、ストレス状況を実際に作りだして
そのときの全身の筋肉の筋電位と、血中のカテコールアミン系物質の濃度を
測定するようなことをやってみる気がします。

僕の調査してきた印象だと、緊張状態で起こる筋肉の収縮の仕方は
人によってバラバラなようなので、
部位を明確にするだけでも意味があると思うわけです。

そして、筋肉に力が入っているだけでなく、身体反応はより内面的な
内臓で感じられるような身体感覚としても自覚されます。

緊張すると「オエッ」と吐き気がするような感じを味わったり、
トイレに行きたい感じになってきたり、胸が苦しくなったり、
様々な内的感覚を経験するものです。

このように「緊張している」状態で感じられる身体感覚は、
人によってかなり違うんです。

同じような感覚がありながらも意識が向く部分が違うというケースもあるでしょうが、
実際に起きている身体反応のレベルでも違いがあるように思えます。


とすると、「 Fight or Flight 」は身体反応の影響も受けていると考えられそうです。

本人が「緊張している」と自覚するような身体反応が起きている状態で、
その人が「戦う」方向の行動を取りやすいのか、
「逃げる」方向の行動を取りやすいのか、という部分に
身体反応の違いが、どの程度影響しているのでしょうか?

僕の印象では、結果的にとられる「戦う、逃げる、固まる」という行動は
その人の生育歴で習慣として定着してきた度合いが高いように感じられます。

つまり、身体反応のレベルでは相当に闘争的でアグレッシブな状態になっていながらも
表面的な行動としては、争いごとを避けて穏便に済まそうとする…、
そんな傾向も人によっては出ているだろうということです。

実際、喧嘩っ早い人の中にも、身体反応のレベルでは恐怖や不安に近いような
筋肉が硬直してくるタイプの緊張を味わっている人がいるようなんです。

表面的な行動とは違う、内面の身体反応レベルでも
「闘争的な激しい感じ」を体験している人、
「恐怖や不安に近いような硬直感や逃げ出したい気分」を体験している人、
という具合に分類ができそうな気がします。

この違いは、その人の生育過程で身につけてきたプログラムとは別物の、
おそらく遺伝子レベルで決まっている違いではないかと思います。

ストレス状況で生じる身体反応が、力を過剰に発揮させる方向に働くか、
特定の部位に硬直を生み出すように働くか。
そんな違いがありそうに考えているわけです。

表面的なプログラムの根っこにありそうな、こういう類の違いのことを
本当は「メタプログラム」と呼ぶべきなのではないかと思うんですが…。

その辺のことは遺伝子レベルでの性格・行動特性を調査することが
役に立つのかもしれません。

cozyharada at 23:25│clip!NLP | コミュニケーション
おしらせ
 ◆ セミナー情報 

New!

《コミュニケーション講座》
 〜人を育てる指導力〜

【日時】 
  2019年6月16日(日)
   10:00〜16:30


【場所】 
  北とぴあ 601会議室

   JR王子駅より2分
   南北線王子駅直結

詳細はこちら>>


《瞑想講座》

【日時】 
  2019年6月22日(土)

  午後の部 13:30〜16:30
  夜間の部 18:00〜21:00

【場所】 
  北とぴあ 第2和室

   JR王子駅より2分
   南北線王子駅直結

詳細はこちら>>


《怒りの取り扱いマニュアル》
 〜期待の手放し方と
  ゆるしの技法〜


【日時】 
  2019年7月6日(土)
     7月7日(日)
   10:00〜18:30


【場所】 
  滝野川会館

   JR上中里駅より7分
   JR駒込駅より10分
   南北線西ヶ原駅より7分

詳細はこちら>>
次回未定


 ◆ 過去の講座 

《新カウンセリング講座》
 〜まとめと実践〜


当時の内容はこちら>>


《勉強会》 

【テーマ】 変化の流れを考える

当時の内容はこちら>>
次回は未定



 ◆ お問い合わせ 
  技術向上、
  コンサルティング、
  スーパーバイズ、
  執筆・講演…

  諸々のお問い合わせはこちらへ>>



ホームページ
バナー1


プロフィール
原田 幸治
理系人材育成コンサルタント。
技術力には定評のあるバイオ系化学・製薬企業にて研究職として基礎研究から開発研究までを担当。理系特有とも言える人間関係の問題に直面して心理とコミュニケーションを学び始め、それを伝えていくことを決意して独立。
コールドリーディング®、NLP(TM)、心理療法、脳科学、サブリミナルテクニック、催眠、コーチング、コミュニケーションへ円環的にアプローチ。
根底にある信念は「追求」。

・米国NLP(TM)協会認定
 NLP(TM)トレーナー。

・コールドリーディングマスター
 講座石井道場 黒帯。
(コールドリーディング®は
有限会社オーピーアソシエイツ
http://www.sublimination.net/
の登録商標となっています)
Archives
最近のコメント
QRコード
QRコード