2009年10月18日

たとえば

高級な寿司屋があるとします。

扱う品は、お試し用のお土産とランチメニュー、そしてメインのコースだけ。
加えて、メインのコースを食べた方には限定の特別コースも用意されている。

店には数組の団体客がくる。
板場の人数は多くないので、一日の組数も多くはない。

どの職人が、どの組の前で寿司を握るかは、その時次第。
一組のお客様に一人の職人がずっとつくこともあれば、
一品ごとに変わる時もある。

いつ、誰が、どのお客様と顔を合わせるかも分からない。
職人はただ、目の前のお客様のために、心を込めて握るだけ。

限定コースの最後の一品ともなれば、その方の好みも、人柄も、
色々なことを感じている頃。

それでも最後の一品を握るのは一人の職人になる。
他の職人は、ただ今までの関わりを想いながら気持ちを向けることが精一杯。

できるなら、最後の一品を口にする表情くらいは見ていたいものだが、
自分の目の前にお客様がいる以上、それも許されない。

いや、目の前のお客様から気持ちをそらして、
限定コースの最後の一品に気持ちを向けることさえ避けるべきかもしれない。

そのお客様にとっては、大切な一品と向き合っている最中なわけだから。

何よりも、その目の前のお客様に寿司を握ること自体が、
今の一品で最後になってしまうかもしれない。

横目で気になってしまう限定コースの最後の一品だって、
自分が握ったときに気持ちを向け切れていなかったから
それを気にしてしまうだけかもしれないわけで。

できるのは、ただ目の前のこと。
そして、お客様が店を出るときに声をかける「ありがとうございました」。

それはマニュアルやマナーとしての挨拶とは違ったものになるかもしれない。

どんな仕事であれ中断することが許される、数少ない瞬間ではないだろうか。

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プロフィール
原田 幸治
理系人材育成コンサルタント。
技術力には定評のあるバイオ系化学・製薬企業にて研究職として基礎研究から開発研究までを担当。理系特有とも言える人間関係の問題に直面して心理とコミュニケーションを学び始め、それを伝えていくことを決意して独立。
コールドリーディング®、NLP(TM)、心理療法、脳科学、サブリミナルテクニック、催眠、コーチング、コミュニケーションへ円環的にアプローチ。
根底にある信念は「追求」。

・米国NLP(TM)協会認定
 NLP(TM)トレーナー。

・コールドリーディングマスター
 講座石井道場 黒帯。
(コールドリーディング®は
有限会社オーピーアソシエイツ
http://www.sublimination.net/
の登録商標となっています)
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