2010年10月04日

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新しいセミナーを企画しています。

コミュニケーションやNLP、カウンセリングの基礎となる部分を
地道にトレーニングしようという意図です。

「日本コミュニケーショントレーナー協会」が主催になります。

まずは、急ですが10月の17日、24日、31日の3日間の予定。
それぞれにテーマを変えて、一日ずつ選べるようになるはずです。


僕がNLPの資格取得コースを担当するときには
 NLPを理解してもらうことも
 NLPができるようになってもらうことも
重要視していません。

まして、NLPの考え方や心構えを教育しようなんて意図は微塵もない。

言語化して伝えたくない大切なものがあって
それを実感してもらうための場にすることが最優先です。

しかし、その最優先事項が前面に出ていると
それが意識されやすくなってしまって、
個人個人の解釈で意図した効果が出にくくなるリスクが考えられます。

なので、前面にはNLPの内容を置いておく必要があるんです。

「じゃあ、内容はなんでもいいのか?」というと、そうでもありません。
仮に同じ意図を持って生物化学の講義をしていたとしたら
効果は大幅に減ってしまうはずです。

NLPとセットにしておくのは現実的に都合が良いんです。
まずは技術や理論を考える前に、もっと重要なことを先にしておこうという発想です。
そして、それは心構えや考え方を教えることと非常に相性が悪い。

それもあってか、僕が大事にしようとしている部分は、滅多に分かってもらえませんし
同じような意図を持ってNLPをしているトレーナーが何人いるかも知りません。

ただ僕自身は、そここそが人生のすべての局面において
土台になりうるものだと考えていますから、
NLPの技術的側面やコミュニケーション・スキルがどうとか言う前に
最優先で取り組みたい部分だったりするんです。

ちなみに、僕が担当してきている「コミュニケーション・ベーシック」
というワークショップでは、まさにそこを最優先にしていたんです。

資格取得コースでは初日に積極的な働きかけをして
徐々に関わり方を変えていくスタイルで、ゆっくりと進めていくわけですが、
「ベーシック」では2日間でギュッとインストールしていくので
それは相当な疲労が残ったものでした。

この根本部分こそ、バンドラーがトレーナーコースでしていた事だと僕は理解していますし、
トレーナーのスーパービジョンを受けたときにも強調された部分だと感じていますから
意義のあることをしているつもりではいます。


とにかく、初期段階では内容がNLPのスキルであっても、コミュニケーションであっても
技術よりも優先される土台を中心に進めている、ということです。

逆に、僕が定期的に開催している勉強会では、むしろ技術的側面が中心です。
どうやったら効果的に使えるか。
技術を理論化していく作業をしてきています。

その内容は一回当たりで、かなりの範囲を網羅して
本質的な情報にまとめてしまっていますので、
コンセプトが中心で、トレーニングが十分とは言えない気はしています。

実際、僕自身も「トレーニング」のための場として捉えたときには
もっと「できるようになる」ことを意識して内容を組み立てます。

細かく練習を積み上げて、個人差を埋めながら進めていくスタイルを取るでしょう。

しかしながら、勉強会に参加して下さる方々はセンスが良く
元々「コミュニケーションが上手い」と言われるような方が多いので
エッセンスだけを伝えるだけでも、情報の整理と技術の向上の両方が見て取れてしまいます。

一方で、それらのコンセプトをしっかりと復習して
実践的なトレーニングを積みながら進めていければ
さらに効果的な技術の向上が期待できるとも考えていました。

なので、復習会というか、練習会というか
新しいコンセプトを理解するよりも、トレーニングそのものを中心とした時間が
役に立つだろうと思っているんです。

そういうスタイルでも今後は開催してみるかもしれません。


そこで、新しく始めようとしているセミナーは
その技術的側面をキッチリとトレーニングするための内容です。

勉強会の内容ほど高度であったり、何かの技術に特化していたりはしません。

資格取得コースでは優先順位として高く設定していなかった
「技術を身につける」「できるようになる」の部分において
基礎固めをするようなトレーニングを行います。

できる・できない、上手い・上手くない…、そういった評価が重要なわけではありませんが、
人と関わり、自分に活かすことを考えたときには
効果的なトレーニングを積んでいるかどうかの差は大きいでしょう。

現状のNLP業界では、新しいスキルや、高度なスキルを学ぶことが主流に見えます。
もちろん、トレーナーが丁寧に指導をすることができれば
スキルの知識を得ている最中に、基礎の部分を身につけていくこともできるでしょう。

中学校の数学の授業についていくために、小学校の算数が自然と練習される。
苦手だった分数の計算も、中学校の授業についていくために
自然とできるようになっていた。

そんな感じの学び方といえば良いでしょうか。

それはそれで有効な方法です。

しかし、同時に小学校の算数をシッカリと身につけるために
地道な計算ドリルや練習問題を解く方法もある。

個人的には、土台をシッカリさせておくことは
全体的に大きな影響を及ぼすものだと思います。

プロ野球選手だって素振りをします。
他にも練習内容自体では、小学生の野球少年と同じ作業が入っているはずです。
にもかかわらず、得られる技術的な意味には大きな違いがある。

どのレベルでも有効なトレーニング法というのは可能だと思います。
それが基礎という意味です。

日本食の料理人が「大根のかつらむき」をする。
中華の料理人が「豆をいれた中華鍋」を振ったり、「チャーハン」を作り続けたりする。
洋食の料理人は「オムレツ」で技術を磨き続ける。

書家は古典の「臨書」で筆使いを学び続け、画家は「デッサン」をし、
陶芸家は「菊練り」と「ろくろ」で指紋がなくなるまで土を触れる。
歌手は「発声練習」を続け、アナウンサーは「早口言葉」や「原稿読み」で滑舌を鍛え、
アスリートは「筋力トレーニング」や「心肺トレーニング」で土台を作る。

「できる」という意味においては、地道なトレーニングが重要だということです。

もちろん、実践から学ぶという方法もあります。
しかしトレーニングの内容が効果的な場合には、
実践からは学べないことも練習で見につけられるものです。


コミュニケーションにおいては、言葉の選び方などは重要な部分でしょう。

優しい言葉をかけることができる人がいたとして、
そのカギになるのは言葉の言い回しの上手さだけではないはずです。

いくら効果的な質問法を学んでも、視点を変える言語パターンを何種類勉強しても
相手に対して適切な言葉であるかどうかのほうが遥かに比重が大きい。

「相手にとって」が重要なんです。

適当な状況設定をして、その人の置かれている状況が不明確なままで
一般論として気が利いた「カッコイイ」言葉を勉強しても、
実際の場面で何が言えるかのほうが、ずっと重要じゃないでしょうか。

仮に「自分の欠点を素直に言えるなんて、正直な方ですね」と言葉にできるようになっても
相手が普段から自分の欠点ばかりを話すような人であれば、あまり意味がないわけです。

自分のことを卑下しやすい人にとって、この言葉が意味するものと、
勇気を持って自分の欠点を話してくれた人に対して意味するものでは
全く意味が違うでしょう。

どんな言葉を知っているかよりも重要な要素があるんです。
どうやって相手にとって効果的な言葉を選ぶか。

それがコミュニケーションの基礎となる部分だと思います。

それは心構えではありません。
技術です。
トレーニングで対応する部分です。

やればやっただけ身になる。
「こんな方法があるのか!」というような面白さは少ないかもしれません。
新しい技術を学んだ「お得感」も小さいかもしれません。

ですが、基礎のトレーニングは、やればやっただけ価値のあるものだと思います。

どなたに対してもオススメします。
ご都合が合えば、是非どうぞ。

cozyharada at 23:31│Comments(0)TrackBack(0)clip!セミナー情報 | NLP

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プロフィール
原田 幸治
理系人材育成コンサルタント。
技術力には定評のあるバイオ系化学・製薬企業にて研究職として基礎研究から開発研究までを担当。理系特有とも言える人間関係の問題に直面して心理とコミュニケーションを学び始め、それを伝えていくことを決意して独立。
コールドリーディング®、NLP(TM)、心理療法、脳科学、サブリミナルテクニック、催眠、コーチング、コミュニケーションへ円環的にアプローチ。
根底にある信念は「追求」。

・米国NLP(TM)協会認定
 NLP(TM)トレーナー。

・コールドリーディングマスター
 講座石井道場 黒帯。
(コールドリーディング®は
有限会社オーピーアソシエイツ
http://www.sublimination.net/
の登録商標となっています)
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