2010年12月18日
トリックの解説
先日の「メンタリスト」でのトリックの説明をしてみたいと思います。
流れは、こんな感じでした。
主人公が、同僚のエージェントにイタズラをしかける場面です。
意識はハッキリしていますか?
では、目の前にスクリーンを思い浮かべて下さい。
そのスクリーン上に、何か基本的な図形を描いてもらいたいんです。
正方形でもいいし、そうじゃなくてもいいです。
いいですか?
それをそのままにして、
次に、先ほど描いた図形の周りを、別の図形で囲って下さい。
ここからが面白いところです。
さぁ、集中して…、それを私の頭の奥のほうに送ってください。
ここを見て。
心を開いて、送ってください。
きました。
丸の中に三角形がある図形ですね?
…という流れ。
まぁ、これは文字だけを読んだのではトリックは分からないんです。
文字にも工夫はありますが、文字を強調するなら
もっと工夫できることはあるはずです。
効果がありそうなのは、「基本的な図形を」( basic shape )というところ。
これは結構制限をかけます。
あまり複雑な絵は思い浮かべないでしょうから、
丸、三角、四角ぐらいがメインだと思われます。
そこで言葉の上で「正方形でもいいし、そうじゃなくてもいい」と言われると
正方形は避けようとすることが多いものでしょう。
ただ、実際にドラマの中では、その「図形を描いて下さい」のセリフとともに
ジェスチャーが入ります。
このジェスチャーがサブリミナルに意味を持つ。
視野の中心は、スクリーンを見るように指示してありますし、
目を開けたままイメージしようとすると視点は集中しやすくなります。
その状態で、周辺視野へ近い場所にジェスチャーで指示を出すわけです。
もちろん、ハッキリとした形ではなく
「何かの形」という言葉に不自然ではない程度の動き。
人差し指と親指を使って、60度ぐらいの角度を作り
その人差し指と親指の延長線上で正三角形が作られるように手を示す。
正三角形のゲシュタルトが得られるようにしてあるわけです。
欠けた部分があっても、残りの形が正三角形になるように、と。
角のある形だけだと正方形の可能性もあるので
言葉で制限を加えて確率を上げていると想像できます。
で、三角形が作られたであろう頃に次の指示に移る。
「別の図形で囲って下さい」と。
この「囲って下さい」のときに、またジェスチャーで指示を加えます。
今度は、両手を丸く動かす。
「囲う」という言葉に対して自然なジェスチャーですが、
両手の軌跡が「丸さ」を示しています。
英語の場合は、さらに「 put that shape around …」なので
そもそも「 round 」のニュアンスが含まれています。
つまり「丸い」ということ。
で、丸が思い浮かびやすいように工夫しているんだろう、と。
その後は、以前も書きましたが、イメージを送ってもらうようにして注意を逸らし、
指示があったことが意識から消えやすくしておくわけです。
そうすると、丸の中に三角形がある図形が
指示によって描かされていたということが分からないまま、
「自分が描いた図形を読み取られた」という印象になる。
そういう仕掛けだと考えられます。
こういった工夫は、心を読み取ったりするようなマジックでは
色々と使われているようです。
まぁ、ドラマですから上手くいっていますが、
実際にやって上手くいく程度は分かりません。
特に重要になるのは、暗示していく側の状態だったりするんですが、
実は、この辺はコールドリーディングを行う上でのポイントです。
言葉やジェスチャーでの暗示よりも大切なものがあるんです。
そこは1月の勉強会で扱う内容になると思いますが。
勉強会に関しては近々、告知をします。
役立つ部分を中心に扱うので、手品的な部分は少ない予定です。
結構、面白いと思いますよ。
流れは、こんな感じでした。
主人公が、同僚のエージェントにイタズラをしかける場面です。
意識はハッキリしていますか?
では、目の前にスクリーンを思い浮かべて下さい。
そのスクリーン上に、何か基本的な図形を描いてもらいたいんです。
正方形でもいいし、そうじゃなくてもいいです。
いいですか?
それをそのままにして、
次に、先ほど描いた図形の周りを、別の図形で囲って下さい。
ここからが面白いところです。
さぁ、集中して…、それを私の頭の奥のほうに送ってください。
ここを見て。
心を開いて、送ってください。
きました。
丸の中に三角形がある図形ですね?
…という流れ。
まぁ、これは文字だけを読んだのではトリックは分からないんです。
文字にも工夫はありますが、文字を強調するなら
もっと工夫できることはあるはずです。
効果がありそうなのは、「基本的な図形を」( basic shape )というところ。
これは結構制限をかけます。
あまり複雑な絵は思い浮かべないでしょうから、
丸、三角、四角ぐらいがメインだと思われます。
そこで言葉の上で「正方形でもいいし、そうじゃなくてもいい」と言われると
正方形は避けようとすることが多いものでしょう。
ただ、実際にドラマの中では、その「図形を描いて下さい」のセリフとともに
ジェスチャーが入ります。
このジェスチャーがサブリミナルに意味を持つ。
視野の中心は、スクリーンを見るように指示してありますし、
目を開けたままイメージしようとすると視点は集中しやすくなります。
その状態で、周辺視野へ近い場所にジェスチャーで指示を出すわけです。
もちろん、ハッキリとした形ではなく
「何かの形」という言葉に不自然ではない程度の動き。
人差し指と親指を使って、60度ぐらいの角度を作り
その人差し指と親指の延長線上で正三角形が作られるように手を示す。
正三角形のゲシュタルトが得られるようにしてあるわけです。
欠けた部分があっても、残りの形が正三角形になるように、と。
角のある形だけだと正方形の可能性もあるので
言葉で制限を加えて確率を上げていると想像できます。
で、三角形が作られたであろう頃に次の指示に移る。
「別の図形で囲って下さい」と。
この「囲って下さい」のときに、またジェスチャーで指示を加えます。
今度は、両手を丸く動かす。
「囲う」という言葉に対して自然なジェスチャーですが、
両手の軌跡が「丸さ」を示しています。
英語の場合は、さらに「 put that shape around …」なので
そもそも「 round 」のニュアンスが含まれています。
つまり「丸い」ということ。
で、丸が思い浮かびやすいように工夫しているんだろう、と。
その後は、以前も書きましたが、イメージを送ってもらうようにして注意を逸らし、
指示があったことが意識から消えやすくしておくわけです。
そうすると、丸の中に三角形がある図形が
指示によって描かされていたということが分からないまま、
「自分が描いた図形を読み取られた」という印象になる。
そういう仕掛けだと考えられます。
こういった工夫は、心を読み取ったりするようなマジックでは
色々と使われているようです。
まぁ、ドラマですから上手くいっていますが、
実際にやって上手くいく程度は分かりません。
特に重要になるのは、暗示していく側の状態だったりするんですが、
実は、この辺はコールドリーディングを行う上でのポイントです。
言葉やジェスチャーでの暗示よりも大切なものがあるんです。
そこは1月の勉強会で扱う内容になると思いますが。
勉強会に関しては近々、告知をします。
役立つ部分を中心に扱うので、手品的な部分は少ない予定です。
結構、面白いと思いますよ。