2011年05月18日

そう言ってもらえると…

英語で良く使われる言い回しに
「 You took the words out of my mouth. 」
というのがあります。

「私の口から言葉を取った」ということですから、
「ちょうどそれが言いたかったんです!」
というニュアンスになります。

この感じが、「分かってもらえた」という実感に近いんです。

自分が口にできていない、正確に言葉に言い表わせていない、
そんな気持ちが自分の中にあって、うっすら気づいているけど…
というような状態で、相手が気持ちを代弁してくれた。

そのときに
「 You took the words out of my mouth. 」。


人の心の中には、様々な気持ちが複雑に混ざり合っています。
感情は単独で分かりやすく存在するものではないですし、
本人が自覚できていないレベルの気持ちも含まれているものです。

それを敏感に感じとり、適切な言葉にして伝える。
ときには、フィードバックの形で、
ときには、ねぎらいの形で。

それが心に響くんです。


カウンセリングのある流派やコーチングなどでは
直接的に感情を聞き出そうとする方法が使われます。

「そのとき、どんな気持ちだったんですか?」

―「悲しかったんです…」

「そうですか、悲しかったんですね」

こういうやりとりにも意味はあります。
自分の気持ちを言葉にするときに、
「自分で自分の気持ちを認められた」
と感じる場合があります。

ただ僕には、それが野暮に思えるんです。

言いにくい気持ちだってあるんです。
言わずにおいている気持ちを言語化させるのは
負荷をかけることになる場合もあります。

気持ちが弱っているときには負荷をかけないようにする。
そんな気遣いも求められるはずです。

言わないようにしている気持ちを感じ取り、
心がゆるむような暖かい言葉をかけてもらったとしたら、
どれだけ気持ちが楽になることでしょうか。

「そのとき、どんな気持ちだったんですか?」という質問は、
かなり第三者的な視点から生まれるものに感じます。

興味を持ってくれているのは伝わるでしょう。
でも第三者目線です。

その気持ちを言葉にしていないのに伝わっていた、と感じるから
「共感」してもらった、と捉えられるわけです。


楽しいとき、嬉しいとき、幸せなときだって同様です。

すごく嬉しかったことがあって、ノリノリで話をしてたときに
「そのとき、どういう気持ちだったんですか?」
と言われたら、少し気持ちが冷めると思います。

少なくとも、それで冷める人がいます。
「え?それは、まぁ、もちろん、嬉しかったですよ…」と。


技術として、気持ちを聞き出す質問はあります。
それを聞かずに察するようにして、言葉をかける方法もあります。

重要なのは、その技術が持つ意味や効果を知っておくことでしょう。

誰かから習ったから、というだけの理由で技術を使うのは
間違った場面で使ってしまうリスクも含んでいると思います。

気持ちを聞き出すことのメリットとデメリットを予測したうえで
それを聞くのは構わないでしょうが。

それでも、僕は好みとして、
「 You took the words out of my mouth. 」
を目指したいと思います。

もちろん、言わない気配りも。

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プロフィール
原田 幸治
理系人材育成コンサルタント。
技術力には定評のあるバイオ系化学・製薬企業にて研究職として基礎研究から開発研究までを担当。理系特有とも言える人間関係の問題に直面して心理とコミュニケーションを学び始め、それを伝えていくことを決意して独立。
コールドリーディング®、NLP(TM)、心理療法、脳科学、サブリミナルテクニック、催眠、コーチング、コミュニケーションへ円環的にアプローチ。
根底にある信念は「追求」。

・米国NLP(TM)協会認定
 NLP(TM)トレーナー。

・コールドリーディングマスター
 講座石井道場 黒帯。
(コールドリーディング®は
有限会社オーピーアソシエイツ
http://www.sublimination.net/
の登録商標となっています)
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