2011年11月24日

設定の中で

冬は夜空が綺麗です。
星が良く見える。

そして、星を見るたびに僕は、疑問に思うことがあります。

映画『猿の惑星』についてです。

最近やっている「どうやって地球が猿の惑星になったか」の話ではなく
一番最初のストーリーのほう。
 「宇宙船の乗組員が、ある惑星に辿り着いたら、
  そこは猿が人を支配する惑星だった…」という。

この映画『猿の惑星』では、主人公が最後に
自分の辿り着いた「猿の惑星」が未来の地球だった、
と気づくところで終わります。

その決定的な証拠となったのが、崩れて地面に埋まった自由の女神像。

それを見て、主人公は自分のやってきた惑星が
実は地球だったんだと気づいて衝撃を受けるわけです。

これが不思議で仕方がない。

なぜ、自由の女神を見るまで地球だと分からなかったのか?

山や海、地形は時間の経過とともに変わったとしましょう。
でも、空は変わらないでしょう。
星空は数千年単位では大きく変わらないと思います。

夜、外に出れば月が見え、星座が見えるはずです。
見なれたヤツが。

宇宙人のいる星があったとしても、
その星から見える夜空が地球と全く同じ可能性は、格段に低いでしょう。

なんか変だと思ってしまうんです。


そして、猿の生活スタイルも気になる。

洞穴のような住居に住んでいるのに、着ている衣服は現代人のよう。
皮ジャンなんか着ていたりしますし、王族のようなローブだったりもします。

なぜ皮ジャンを加工できる技術があって、
金属製のヘルメットを作れて、
洞穴の中に住んでいるのか?

家だって加工できそうなものなのに。

仮に猿の身体能力に沿った住居に最適化されていったとしたら
家の中に掴まるための棒があったり、
生活の動線が人間と違って設定されていたりしても良いはず。

洞窟の中にはベッドや棚があって、食器も使っているのに
なぜか住宅を自ら建設していないのが納得できません。

映画だと分かっていても、フィクションだと知っていても
なんか変だと感じてしまうんです。


ところが、他の映画なら違和感なく見られるんです。

「スパイダーマン」が遺伝子組換えのクモに噛まれて特殊能力になる。
科学的にはあり得ませんが、これは気になりません。
素直に楽しめます。

「ハルク」が巨大化するのも、あり得ないと思いますけど
これだって気にせずに楽しめるんです。

「バイオハザード」の原因となっているウイルスだって
最初は空気感染で施設が壊滅したのに、ゾンビで出てきてからは
噛まれなければ触ったとしても感染しないのも、
ウイルスということからすると変な感じですが、気にならないんです。

「X-MEN」なんて、ミュータントの範囲を超えているのは承知の上です。
目から光線が出るヤツが、しかも、その光線をサングラスで防げる。
仕組みなんて見当もつきませんが、見ていて違和感はありません。

にもかかわらず、『猿の惑星』は気になる。
どうしても、オカシイと思ってしまうんです。


猿の惑星だって、変なところは他にも沢山あるはずです。

話せるようになっているなら、それに合わせて口周りの筋肉だって
変わっていくように進化しそうなものです。

オランウータンやゴリラやチンパンジーが、そのままの姿で知能を発達させている。
種族の違う猿が全て均等に進化しています。

ただ、そういう部分の違和感は小さい。
そういうものなんだと思って見られるんです。

どうやら、僕の中で「設定」だと捉えた部分は無視できるようです。

前提となっている設定は、「そういうもの」として処理できるんでしょう。

猿が人間に代わって知的な生活をして、人類を支配している世界。
姿かたちは猿のままで、知的能力だけ発達した。
そういう「設定」ということで納得できるわけです。

設定の段階であれば、無茶だとか、オカシイとかは思わないみたいです。
そこは空想の世界として楽しめます。

なのに、「地球にいたことが、夜空を見ても気づかない」とか
「皮ジャンや鉄のヘルメットやベッドを作れるのに、家を建てない」とか
そういった部分は変だと思ってしまう。


僕は、「設定」の範囲内に矛盾があるかどうかを
自覚するしないうちに判断しているんだと気づきました。

『猿の惑星』という設定は、そのまま受け入れる。

でも、『猿の惑星』の設定であれば、
「そうはならないだろう」というところが気になるんだと思います。

地球が猿に支配される星になりました。
猿が言葉を話し、人間を虐げるほど進化しました。
猿が皮ジャンを着るような世界です。
そこに、なぜか時間を超えて宇宙船の乗組員が帰ってきました。

ここまでは設定として受け入れているんでしょう。

ただし、この設定では「未来の地球」に現代人が帰ってきている
という形が決められますから、だったら星座も月も同じはずとなる。

それを見れば、地球だと思うんじゃないだろうか。
少なくとも疑うだろう、と。

なのに、主人公の宇宙船乗組員は最後の最後まで分からない。

それは設定の範囲内でオカシイと思えてくるようです。


何も現実にあり得るかどうかを求めているのではありません。

フィクションだとしても、その世界の中で矛盾のない話であって欲しいんです。

僕にとって、設定や前提の中で矛盾がないかどうか、ということが
無自覚に判断してしまうほど重要なポイントになっているんだ
と、改めて思いました。

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プロフィール
原田 幸治
理系人材育成コンサルタント。
技術力には定評のあるバイオ系化学・製薬企業にて研究職として基礎研究から開発研究までを担当。理系特有とも言える人間関係の問題に直面して心理とコミュニケーションを学び始め、それを伝えていくことを決意して独立。
コールドリーディング®、NLP(TM)、心理療法、脳科学、サブリミナルテクニック、催眠、コーチング、コミュニケーションへ円環的にアプローチ。
根底にある信念は「追求」。

・米国NLP(TM)協会認定
 NLP(TM)トレーナー。

・コールドリーディングマスター
 講座石井道場 黒帯。
(コールドリーディング®は
有限会社オーピーアソシエイツ
http://www.sublimination.net/
の登録商標となっています)
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