2011年12月29日

運動の効果

ペイン・マネジメントとかペイン・コントロールとか呼ばれる分野があります。
痛みに対して研究をする領域です。

痛みは、実際に発生している体の部位からのメッセージを
脳が受け取って判断していますから、脳における反応の仕方も
痛みの『感じ方』のレベルで大きな意味を持つわけです。

年末になると格闘技が放送されたりしますが、
格闘技の選手が試合中に感じる痛みは随分と押さえられていて
こちらはアドレナリンによるものとして説明されます。

一方、脳内での機能として重要になるのがエンドルフィン。

医療ではターミナル・ケアにおいて、痛みを抑えるためにモルヒネが使われます。
エンドルフィンは「脳内モルヒネ」などと呼ばれるように、
その作用の仕方としてモルヒネのように痛みを抑えてくれるわけです。

そもそも「エンドルフィン」という名前は、「エンド・モルフィン」の略でつけられ、
「エンド」が「内在の」という意味、「モルフィン」は「モルヒネ」のことですから、
「体内のモルヒネ」として「エンドルフィン」と名付けられたようです。

まぁ、正確には脳内の神経伝達物質としてエンドルフィンが使われていて、
類似の化合物が植物によって作られ、それがモルヒネと呼ばれたわけなので
順番としては逆になってしまっているようですが。


で、その「脳内モルヒネ」こと「エンドルフィン」が痛みのコントロールにも重要で、
エンドルフィンが沢山作られ、それが脳内で作用すると
モルヒネを投与したような状態になることができる。

その観点では、エンドルフィンの生産が落ちてしまったりすると
痛みを強く感じやすくなってしまうと説明できます。

ペイン・コントロールの分野では、その研究結果から
運動が効果的だとされています。

運動をすると、エンドルフィンの生産が上がるという報告があるんです。

体を動かしているほうが痛みは減りやすい、と。

しかし、皮肉なことに痛みがある人のほうが痛みを避けようとして
運動をしないで安静にしようとする場合もある。
それによって、逆に痛みが増してしまう可能性もあるという話です。

痛いから運動しない。
運動しないからエンドルフィン生産が落ちる。
痛みを強く感じるようになる。
…そういう悪循環が考えられます。

逆に、運動が好きな人は、それによって快適でいられますから
日々、体を動かすようになる。
だから痛みを感じることも少なく、運動自体も不快感なくできる。

おそらく高齢になるほど、この差は大きく出てくると想像できます。


2012年は、僕も運動をして
エンドルフィンのコントロールをしたほうが良いような気がしています。

cozyharada at 23:54│Comments(0)TrackBack(0)clip!全般 | NLP

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プロフィール
原田 幸治
理系人材育成コンサルタント。
技術力には定評のあるバイオ系化学・製薬企業にて研究職として基礎研究から開発研究までを担当。理系特有とも言える人間関係の問題に直面して心理とコミュニケーションを学び始め、それを伝えていくことを決意して独立。
コールドリーディング®、NLP(TM)、心理療法、脳科学、サブリミナルテクニック、催眠、コーチング、コミュニケーションへ円環的にアプローチ。
根底にある信念は「追求」。

・米国NLP(TM)協会認定
 NLP(TM)トレーナー。

・コールドリーディングマスター
 講座石井道場 黒帯。
(コールドリーディング®は
有限会社オーピーアソシエイツ
http://www.sublimination.net/
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