2012年03月28日

リーダーの先導性

インターネットで人気の面白い動画です。


一人の男性が上半身裸で踊っています。
公園のようなところでしょうか。

この状態では、変わった人が一人で奇妙な踊りを踊っているだけ。

しばらくすると、一人の別の男性が参加してきます。
その男性は参加を受け入れ、一緒に踊るようになります。

すると、この参加した男性は友人を呼びます。
(実際に友人が参加したのかは定かではありません)

それで二人が踊っている状態がしばらく続くと、
もう一人が参加してきます。
これで合計三人。

もちろん、一人目のフォロワーがいなければ事は進みませんが、
重要な転機を迎えるのは、むしろ2人目のフォロワーが表れるとき。

これによって「グループ」として認められるようになります。
自由に参加できるグループがある状態。

動画の解説者が言うには、それ以降に参加してくる人たちは
最初の一人を真似するのではなく、集団に参加した人を真似るようになるんだ、と。

「皆が参加するんなら大丈夫だろう」という状態だということでしょう。

この後は劇的です。
まさに、この2人のフォロワーがターニングポイントだったと分かるほど。

すぐに二人、また三人と追加してきて、あとは我先に人が増えていきます。

最後のほうには乗り遅れてしまって、参加する前に踊りが終わってしまう人も出ますが。


もちろん、動画自体で見て取れる群集心理と呼ばれるようなものや
その光景自体のコミカルな感じも面白いとは思います。

それ以上に、このような動きが典型的に「ムーブメント」の中にあるのが意識できます。

何かが流行るとか、新商品が売れるまでの動きとか、人気店の行列のでき方とか、
そういった現象の縮図のようなものが、ここにあるように思えます。

逆に実験してみたくなりますね。
最初から三人で人の集まるところに行って、まず一人が踊り始める。

その一人が注目を集めて、大勢に認知されてきた辺りで
もう一人のメンバーが他人のフリをして参加する。

最初は少し、ぎこちなく。
徐々に息を合わせて、楽しそうにコラボレーションする。

そこへ三人目が登場。

三人のグループで踊りが成立したあたりで
他の人たちが参加するようになるのか?
グループは巨大化していくんだろうか?と。

おそらくポイントになるのは、そのムーブメントの魅力でしょう。

「楽しそう」「気になる」などの魅力が感じられて、
同時に「恥ずかしい」というストッパーがある。
その場合だと、「皆がやっている」状況がストッパーを解除してくれるはずです。

なので、「どうしよう…、行こうかな、やめようかな…」
という躊躇している段階で、ある程度の時間を引っ張る必要があると思われます。

その後で、飛び込んでいく理由を用意する、と。
つまり2人目のフォロワーに参加してもらうわけです。

そんなことをして、どうやったら確実に動きを生み出せるのか?
なんて見てみたくなるところじゃないでしょうか。

街中の実演販売などでも、こうした流れに沿って二人ぐらいのサクラが
「私、買います」、「私も買います!」なんてやったら、
あとは自動的に拍車がかかっていくことが想像できそうです。


なお、この動画自体は「リーダーシップ」の説明として解説がついていますが、
この最初に踊っていた人物をリーダーとして捉えるのは、限られた状況の話でしょう。

このケースでは、リーダーは最初からリーダーなわけではありませんから。
最初は一人なんです。
あくまでパイオニアであって、そこに追いかけてきた人がいたという構図。

最初に始めた人が先にあって、それからグループが出来上がっていくわけです。

一方、社会における大部分の組織として求められるリーダーにおいては、
先に組織が決まっていて、それからリーダーの立場が求められるという順番でしょう。

つまり、組織においてのリーダーシップが発生する状況は
この動画のような形とは違っていることのほうが多いということです。

「自ら率先して、勇気を持って行動を始めてみる」という素養は、
組織におけるリーダーシップとして最優先のものではだろうと思われます。

社会活動や運動を率いるリーダーは最初に始めた人になるのが自然なのでしょうが、
先に組織が設定されてからリーダーが決まる場合には、
この動画のようなケースとは違って、他の多くの素養が求められるでしょう。

また、この動画であれば目的が「ダンスを一緒に踊って楽しむこと」と明確ですし、
社会運動や活動においても、全員の心が一つになるほど目的を共有しやすいはずです。

それに対して、組織におけるリーダーシップは、他にも求められる目的が多々あります。
当然、それぞれの目的に応じて、リーダーに求められる素養も変わってくる。

ですから、この動画で解説しているように
「真っ先に自分で行動を始めて、周囲から異質なものとなる勇気がある」
という姿だけがリーダーに求められるというわけではないと思うんです。

それでも世間一般のリーダーのイメージは、勇気や行動力などが伴いそうです。
現実には、創業経営者が解雇されるような事態だってあるにも関わらず。

実社会で体験的に知っているリーダーの素養と
典型的なイメージとしてのリーダー像との間には
隔たりがあることが多いのかもしれません。

もしかすると、そういう典型的なリーダーとしてのカリスマを
心のどこかで求めたい人が増えているのかも。

そんなことを思ってみました。

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プロフィール
原田 幸治
理系人材育成コンサルタント。
技術力には定評のあるバイオ系化学・製薬企業にて研究職として基礎研究から開発研究までを担当。理系特有とも言える人間関係の問題に直面して心理とコミュニケーションを学び始め、それを伝えていくことを決意して独立。
コールドリーディング®、NLP(TM)、心理療法、脳科学、サブリミナルテクニック、催眠、コーチング、コミュニケーションへ円環的にアプローチ。
根底にある信念は「追求」。

・米国NLP(TM)協会認定
 NLP(TM)トレーナー。

・コールドリーディングマスター
 講座石井道場 黒帯。
(コールドリーディング®は
有限会社オーピーアソシエイツ
http://www.sublimination.net/
の登録商標となっています)
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