2012年11月24日

グルグルと考えると

色々と本を読んでいると、人それぞれの考え方に触れられる感じがします。

すごく現実的でビジネス的な考えもあれば、
宇宙全体のことや50億年後のことを見据えた考えもあるようです。

中には、運命について書かれた内容も。


僕自身は哲学的なところもあるようですから
運命なんてものにも考えを馳せるときがありますが、
だからこそ一概に「それが運命だ」と言うような気分にはなりません。

自分なりに考えてくると、僕が読んだり聞いたりしてきた
「運命」というものの定義とはチョット違ったものになります。

なので、僕が「運命はある」と信じているか、
「運命なんてものはない」と考えているかと問われると、
定義が違ってしまっているので、その二択には乗らなくなってしまいます。

まぁ、否定的でも肯定的でもないという前提を表現したかったわけです。


で、運命があるというスタンスの中には
「その人生を選んで生まれてきている」という発想が見受けられることがあります。

人それぞれ、体験したいことを体験しているんだ、と。

一方で、あるときには、他の人の考え方や行動に対して不満を述べたりもする。
「こうしなければ、もっと世の中は良くなっていかない」と主張したりもする。
「皆、もっと素敵な人生を送ろう!」とメッセージを発信したりもする。

そうすると、僕は混乱します。

 あら?
 そのスタンスの発想からすると、
 「その人たちは、そういうことをしたくて生まれてきた」
 ってことにはならないの?


この矛盾を解決する発想の1つは―、

 「こうやって世の中を良くしよう!」、「もっと素敵な人生を送ろう」
 というメッセージや警告に反応して、生き方を変えることを
 運命として選んだ人たちがいて、
 自分はその人たちにメッセージを届ける運命を選んだ

…というものでしょう。

この場合、
 それらのメッセージを受け取らない運命を選んだ人たちがいることも
 十分に承知したうえで、受け取る運命の人たちのために発信している、
といったことになるはずです。

Aさんが発信者、Bさんが読者だとしたら、
Bさんがメッセージを読んだ結果
「Aさんのメッセージのおかげで自分の人生は変わりました!」
となることが、AさんとBさんの運命として決まっていた、という発想です。

その過程で、CさんやDさんも読者としてAさんのメッセージに触れますが
こちらは、Aさんのメッセージで生き方を変える運命にはなっていないので
特に何も変化は起こらない、と。

Bさんのように影響を受ける運命の人の数が
CさんやDさんのように影響を受けない人たちよりも少なかったとしても、
Bさんたちにメッセージを届ける運命だから発信をする。

そんなスタンスでしょうか。


そうすると今度は―、

 その運命が分かっているんだったら
 メッセージが届かない人たちに対して不満が沸くことはないのでは?

…という新たな疑問が生まれてきます。

こっちの疑問を解消するのは、
 Aさんが不満の形でメッセージを伝えたときに
 やっと 生き方を変える運命になっているEさんがいるから、
 その人のためにAさんは、あえて不満を感じて表現することにしている
といった発想です。

もし、そこまで本人の運命と関わる人たちの運命を信じていて
それに沿った行動を自覚しているのだとしたら、
凄いことだと感じます。

仮に僕だったら、
 「届かない人がいるのを知った上で、届く運命の人に届けば良い」
と思ってメッセージを発信した時点で、
不満を感じなくなってしまいそうです。

この違いは、伝えたいことの差にあるんでしょうか?



もう1つ別の発想として僕が混乱を整理するのは―

 この人は、「自分の想いが、なかなか人に分かってもらえない」
 という苦しさを味わう運命を選んで生まれたんだろう

…というもの。

こちらもまた、ある意味で、本人の信念に基づいている受け取り方かもしれません。



個人的には、
 過去の出来事を
 「こういう運命だったんだ」
 と後から受け入れられるように、
 未来に向かって、精一杯”今”に向き合っていく
という感じのスタンスが好みです。

喜びは苦しみの近くにある気がしますから。

cozyharada at 23:10│Comments(0)TrackBack(0)clip!心理学 | 全般

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プロフィール
原田 幸治
理系人材育成コンサルタント。
技術力には定評のあるバイオ系化学・製薬企業にて研究職として基礎研究から開発研究までを担当。理系特有とも言える人間関係の問題に直面して心理とコミュニケーションを学び始め、それを伝えていくことを決意して独立。
コールドリーディング®、NLP(TM)、心理療法、脳科学、サブリミナルテクニック、催眠、コーチング、コミュニケーションへ円環的にアプローチ。
根底にある信念は「追求」。

・米国NLP(TM)協会認定
 NLP(TM)トレーナー。

・コールドリーディングマスター
 講座石井道場 黒帯。
(コールドリーディング®は
有限会社オーピーアソシエイツ
http://www.sublimination.net/
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