2013年05月02日

NLPの前提

NLPには『前提』と呼ばれるものがあります。

これは「原理」や「原則」、「戒律」や「おきて」、「心構え」
などのようなものではありません。

あくまで『前提』なんです。
NLPをやる上での前提。

NLPは、この前提の上に成り立っている
ということです。


NLP共同創始者、リチャード・バンドラーのホームページを引用すると
「 The Presuppositions for NLP™ are "operational assumptions" 」
と書かれています。

訳すとしたら
 NLPの『前提』は、「作業仮説」です、
といった感じでしょうか。

扱っていくうえでの仮定だという意味でしょう。

あくまで仮定なんです。
別に「世の中の真理はこうだ!」と言っているのではありません。

「こういう考えを仮定しています。
 だとすると、その先には、こういう内容が展開されます。」
…という感じの論理展開なんです。

ですから、この前提を受け入れないと
NLPは成立しないことになります。

前提として挙げられている考えの中に受け入れられないところがある人は、
NLPをやるのは無理だということになります。

仮にNLPのセミナーで前提の部分の話を聞いていた受講生の一人が
 「この考えには納得できません。それはあり得ないです。」
と発言したとしたら、

「そうですか。そういうお考えをお持ちなんですね。
 ご自身で確固たる世界観をお持ちなのは素晴らしいことだと思います。
 残念ですが、この『NLPの前提』というのは
 NLPを進める上で仮定されていることなんです。
 真実かどうかは分かりませんが、NLPはこの前提の上に成り立っています。
 この前提を受け入れられない場合にはNLPをやるのは不可能なんです。
 そういうものだと思って仮定として先の展開を聞いていただくか、
 ”NLPは受け入れられない”としてお帰りいただくか、どちらかしかありません。」

などと答える必要があるぐらいの前置きなんです。

極端な喩えをすると、桃太郎で
「おばあさんが川で洗濯をしていると、川上から大きな桃がドンブラコ…」
っていうときに
 「そない大きな桃は川を流れてけえへんやろ。往生しまっせ。」
と言ってしまっては、話が進まないようなものです。

あくまで「〜だとすると」の内容が『前提』だということです。


NLPの前提は、別に「役に立つ考え方」だとは言われていないわけです。

もし、その考え方が自分の人生に役に立つものだとしたら
それを心に留めておくことは構わないでしょう。
個人の好みの範疇だと思います。

ですが、それを「役に立つ考え方なんです」と説明するのは
『前提』という意味からするとズレてしまっている可能性があります。

むしろ『前提』である以上、知的に理解する必要は重視される必要は少なくて、
実際にNLPの全体像を掴んでから体験的に納得するほうが
役に立つ場合が多いような気がします。

NLPの視点で自分自身や人間関係、人への理解などを進めていくと
『NLPの前提』で説明されている内容が実感されることが多いようです。

前置きなのですから、本題を扱ったときに
「確かにそうだ」と納得するのは当然のことなんですが。

個人的には、「あくまで前置き」ぐらいのつもりで
NLPを通じた体験を進めるほうが役に立つような気がしています。

前提の先にある体験をしてしまえば、前置き部分は自動的に組み込まれて
自然と納得していくようになるでしょうから。

cozyharada at 23:26│Comments(0)TrackBack(0)clip!NLP | NLPの基本情報

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プロフィール
原田 幸治
理系人材育成コンサルタント。
技術力には定評のあるバイオ系化学・製薬企業にて研究職として基礎研究から開発研究までを担当。理系特有とも言える人間関係の問題に直面して心理とコミュニケーションを学び始め、それを伝えていくことを決意して独立。
コールドリーディング®、NLP(TM)、心理療法、脳科学、サブリミナルテクニック、催眠、コーチング、コミュニケーションへ円環的にアプローチ。
根底にある信念は「追求」。

・米国NLP(TM)協会認定
 NLP(TM)トレーナー。

・コールドリーディングマスター
 講座石井道場 黒帯。
(コールドリーディング®は
有限会社オーピーアソシエイツ
http://www.sublimination.net/
の登録商標となっています)
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