2013年10月09日

展開を予想する

他の人と全く同じことを体験するというのは決してあり得ない。

どんなに似ていても、実際には違った出来事に遭遇して、
さらにその出来事への感じ方や反応の仕方も人によって違います。

とはいえ、ある程度は共通するプロセスもあるようです。

それは「どのように対応するか」という行動レベルの話ではなく、
「どういう気持ちが移り変わっていくか」という感情レベルの話です。

「まず最初に、こんな気持ちになって、
 それから次に、こんな気分を味わって、
 その後で、こういった感じの状態になって…」
といった推移には、ある程度の共通点が見受けられると思うんです。

そういうのを知っていると役に立つことがある気がします。

そして、それを知っている人と関わるのも役に立ちます。


どうしても巷に溢れる情報は
「何をしたらいいか?」
という対策が中心になるようです。

理論的なものであれ、個人の体験談をベースにしたものであれ、
「どうしたらいいか?」というノウハウを教えるもの。

そこにあるのは、行動における指針なんです。

「迷った。困った。どうしよう?」
そういうときに
 「こうしましょう」
と言われる。

確かにそれも安心材料にはなります。
やってみて解決されるときもあるでしょう。

事前に知っていれば、将来の不安を解消してくれるかもしれません。

多くの人がそうやって取り組む傾向があるから、
世間で入手できる情報の大部分も、行動の指針になるのでしょうか。

それとも人は、「自分の意志で解決のために取り組む」ということを
重要なものとして捉えやすいから、行動に目が向くのでしょうか。

”偉人”の体験談であれ、”成功者”が明かす成功の秘訣であれ、
その本人たちも「自分が何をしてきたか?」という
行動のほうに目を向けているのだろうと思われます。


ですが、人それぞれ実際に遭遇する出来事が違うことや、
それぞれの個性や能力、反応パターンの違いを考慮すると、
「何を心がけると上手くいくか?」には、
大きな個人差が生まれやすいはずです。

だからこそ、世の中には沢山の情報があふれ返り、
多くの人が自分に合った方法を探し続けたり、
”もっと上手くいくノウハウ”を知りたがったりするのでしょう。

その一方で、プロセスに目を向けると
もう少し違った情報が得られます。

「こういう事態に遭遇して、こんな気分になったとしたら…
 その後は、こういう気持ちの推移を経て進んでいくものです」
といった感じの情報が。

これもまた役に立つんです。

「そうか、順調に進んでいるな」
「このままで良いんだな」
「もうちょっとで抜けられるな」
「自然なことが起きているんだな」
といった気分になって安心感が得られるんです。

出来事として
「そんなことは良くあるものだ」
と軽んじるのとは違います。

出来事は本人にとって、常に最重要なんです。
他の人と比べられるものではない。

ですが、気持ちの部分として
「そういう気持ちになるのって自然なことですよ。
 そこを通り抜けると、その先に次の展開がありますよ。」
という風にノーマライズしてもらえると
希望が沸いてくることもあるわけです。

それは病院に行ったときに似ていると思います。

 良く分からないけれど、急にお腹が痛くなった。
 ―「あぁ、細菌性の腸炎でしょうね。
   抗生物質を飲めば、すぐに良くなりますよ。
   数日は胃腸の弱った状態が続きますけど、大丈夫です。」
 「なんだ、そうか。ホッ…」

…といったような。


それは解決策を教えてもらったり、気づかせてくれたりするのとは違います。

ただ不安だけを解消してくれる。
問題はすぐには解決されないけれど、
問題があることへの苦しさは軽減されます。

純粋に問題そのもの、現状の辛さそのものだけに集中できるようになる。
その大変さが通り過ぎるまで待てるようになる。

「乗り越える」というよりも
「やり過ごす」のほうが違いかもしれません。

英語でいうなら
「 overcome 」や「 conquer 」、「 surmount 」ではなく
「 cope with 」の感じ。

色々なことに力を分散して消耗するのをやめて、
ジッと今の苦しさへ対処するほうに力を集中できるようになるでしょう。

そんな安心材料になるのが
「どのようにプロセスが進んでいくものか」
という情報です。

多くの人が辿っていく道を見てきて、
また自らも通ってきている場合に
生まれてくる視点なのかもしれません。


僕はそういう人と何人か出会えました。

運が良かったなぁと思います。

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プロフィール
原田 幸治
理系人材育成コンサルタント。
技術力には定評のあるバイオ系化学・製薬企業にて研究職として基礎研究から開発研究までを担当。理系特有とも言える人間関係の問題に直面して心理とコミュニケーションを学び始め、それを伝えていくことを決意して独立。
コールドリーディング®、NLP(TM)、心理療法、脳科学、サブリミナルテクニック、催眠、コーチング、コミュニケーションへ円環的にアプローチ。
根底にある信念は「追求」。

・米国NLP(TM)協会認定
 NLP(TM)トレーナー。

・コールドリーディングマスター
 講座石井道場 黒帯。
(コールドリーディング®は
有限会社オーピーアソシエイツ
http://www.sublimination.net/
の登録商標となっています)
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