2013年11月27日

通り過ぎてから

抽象的な話ですが、
「そのことが合っているかどうか」
は、通り過ぎてみるまで
判別ができないものじゃないでしょうか。

それも、「合っている」と信じられるようになるのではなく、
「そうじゃない」と不的確さを指摘できるようになる形で。

どこまでいっても正しいことは分からないと思いますが、
正しくなさそうなことは感じとれるはずです。

なぜなら、通り過ぎた後には体験の例がありますから。
反例(例外)を指摘できます。

「こういうケースがあるんだから、そうともいえないんじゃない?」と。

事情に精通してくるほど、そうした反例にも数多く遭遇するようになります。
「こういうときには、こう。でも、こっちの場合には、こう。」
…そんな感じで違ったパターンも見えてくるわけです。

そして、両方に共通するパターンが
さらに一般化された知恵として残っていく。

つまり、1つ上の抽象度の知恵を体験的に生み出せたときが
”通り過ぎた”ということです。

こうして通り過ぎると、
通り過ぎる前の段階の知恵についての議論に遭遇したとき、
「うーん、まぁ、それもあるんだけど、そうじゃないんだよ。
 こっちのことも加味すると、不十分だと思いますよ。」
といった感じの印象になるでしょう。

ところが、通り過ぎる前の段階では、
体験したことのない部分は想像することもできません。

言葉での説明が上手い人に指摘される場合には
まだ自分の知らないケースがありそうだと思えるでしょうが、
その説明が違いを理解するのに不十分だと
「同じことを違う言葉で説明している」ぐらいにしか思えないものです。

自分の知っていることに当てはめて解釈しやすくなる。
本や人の話などから手に入れた知識の場合は尚更です。
自分が体験的に信じている知恵を言い表している表現を見つけて
自分の知恵の正しさを確認しようとしたくなるんです。


ビジネスの場合などは事例が目に見えやすいことが多いですし、
求めるものも”利益”という測れる結果で評価しやすいですから、
「上手くいく(正しい)知恵」の判別も目につきやすいといえます。

反例にも気づきやすく、反例を指摘されたときにも
その事例が想像しやすいので、今までの知恵の”不十分さ”に納得しやすい。

一方、心の話となってくると厄介です。
何が良いかどうかの判断に個人差があります。
望ましいかどうかの基準が曖昧なんです。

『幸せ』かどうかを基準にする人は多いですが、
それが人生の基準として常に適切かどうかは、僕には断言できません。

さらに内的な体験を言葉で説明するのは大変です。
どうやっても言葉で表現できないようなものだってあるでしょう。

そうなってくると、誰かの知恵が正しいかどうかは判断しにくいんです。
”通り過ぎる”までは。

通り過ぎると反例に気づけますから、
今までの知恵が不十分だったと実感できる。

おそらく他の人の話を聞いていても、不十分な部分を感じとれるでしょう。
確認したければ、その反例部分について質問でもすればいい。
ただ、そういう指摘をする意味は微妙ですが。

むしろ大切なのは、自分にとって一番抽象度の高い知恵は
今の自分では確信することができない、ということです。

予想もしていなかった反例を体験して、さらに一般化した知恵となると、
それまでの理解が不十分だったと実感できるようになるでしょう。

そういうことの繰り返しなのかもしれません。

だからこそ、先に
「自分にとって最も抽象度の高い知恵は、今の時点で確信できない」
と納得しておくのが役立つと思います。

それによって、新たな反例の体験を拒絶しなくなりますから。

cozyharada at 23:48│Comments(0)TrackBack(0)clip!心理学 | NLP

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プロフィール
原田 幸治
理系人材育成コンサルタント。
技術力には定評のあるバイオ系化学・製薬企業にて研究職として基礎研究から開発研究までを担当。理系特有とも言える人間関係の問題に直面して心理とコミュニケーションを学び始め、それを伝えていくことを決意して独立。
コールドリーディング®、NLP(TM)、心理療法、脳科学、サブリミナルテクニック、催眠、コーチング、コミュニケーションへ円環的にアプローチ。
根底にある信念は「追求」。

・米国NLP(TM)協会認定
 NLP(TM)トレーナー。

・コールドリーディングマスター
 講座石井道場 黒帯。
(コールドリーディング®は
有限会社オーピーアソシエイツ
http://www.sublimination.net/
の登録商標となっています)
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