2014年05月15日

眠りって?

やっぱり「意識」って理解が難しい…という話なんですが。


なんでも、イルカは脳の半球を半分ずつ交互に眠るらしいんです。

海中で生活していますが肺呼吸なので、
寝ている間も水面に顔を出す必要がある。

それで脳の半分だけ起こしておいて、そっちの働きで水面まで泳いで
呼吸をしたらまた潜っていく、と。

だから半分ずつ眠るということのようです。


また、渡り鳥は集団で長時間の飛行を続け、
飛んでいる間に眠っているそうです。

先頭は注意を払う必要があるから起きているとのことですが、
ときどき位置を交代しながら、後ろのほうに移動して眠るんだとか。

眠っていても空を飛べるという話です。


それから、馬の睡眠時間は、一日2時間程度。
キリンに至っては20分程度しか寝ないらしいです。
(キリンは首を曲げて胴体の上に乗せて寝るようです)

どちらも立ったまま眠ることもあるといいます。

このように草食動物はあまり眠らないのに、
クマやリスは冬眠をする。


そもそも一体、「睡眠」って何なんでしょうか?

当たり前に自分たちが眠っているから、
他の動物も見た目として「眠っている」と判断しているだけで、
本当にそれが人間と同じ「睡眠」なのか分かりません。

催眠などをやっていれば、トランスが普段の睡眠と違うことは
主観的な実感として納得できることですが、だとすると
ますます「睡眠とは何か?」ということが不明瞭になります。

はたして人間の睡眠と、他の動物の睡眠は本当に同じなんでしょうか?

目をつぶっているとか、脳波がどうだとか、
そういう観点で客観的に説明しているだけで、
人間にとっての睡眠には、もっと主観的な体験が含まれる気がします。


辞書的には、睡眠には「意識の喪失が伴う」とされますが、
それでは「意識の喪失」って一体どういうことを言うのでしょうか?

動物も眠るとしたら、人間と同じような意識があるのでしょうか?

そもそも動物に人間と同じような意識があるかどうか分からないのに
「意識の喪失」を伴う「眠り」を動物に見出すのは困難な気がします。

目をつぶっているとか、身体の動きが止まっているとか、
寝転がっているとか、脳の活動がどうとか…
外から観察した結果でしかないはずです。

実は人間でいう瞑想ぐらいなものかもしれません。


他にも、「意識の喪失」という観点からすると
「昏睡」や「植物状態」、「失神」などだって区別が難しいところでしょう。

医学的に定義があったとしても、「意識」という主観的な体験を伴う以上、
外から観察される分類では「睡眠」との違いを説明しきれないと思うんです。

いくら客観的に名称をつけて分類されていたとしても、
「意識を取り戻した」瞬間は、「眠りから覚めた」ときと区別できるんでしょうか?


あまりにも「意識」という”自分”の感じが当然になっていて、
意識を前提に現象を定義していくから理解しにくいところもあると思います。

それはまるで、
自分たちの生活している地球(地上の世界)が当たり前だから
天の星や月や太陽が、自分たちの周りを回っていると捉えていたのと
同じようなことではないでしょうか。

「意識」という現象を改めて全く分かっていない不思議なものと捉えなおし、
全ての他の活動と並列な関係として整理してみたら、
睡眠などの現象も違った角度で理解できるような気がします。

「意識」を中心として、その周りの活動を理解するのではなく、
全体的な生命活動を基準に、その中の一部として「意識」を捉えなおす。

それは「地球」を中心として星や太陽の運動を理解しようとしていたものを
宇宙における天体の相互作用として理解しなおしたことと
似ているのかもしれません。

cozyharada at 23:07│Comments(0)TrackBack(0)clip!心理学 | NLP

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プロフィール
原田 幸治
理系人材育成コンサルタント。
技術力には定評のあるバイオ系化学・製薬企業にて研究職として基礎研究から開発研究までを担当。理系特有とも言える人間関係の問題に直面して心理とコミュニケーションを学び始め、それを伝えていくことを決意して独立。
コールドリーディング®、NLP(TM)、心理療法、脳科学、サブリミナルテクニック、催眠、コーチング、コミュニケーションへ円環的にアプローチ。
根底にある信念は「追求」。

・米国NLP(TM)協会認定
 NLP(TM)トレーナー。

・コールドリーディングマスター
 講座石井道場 黒帯。
(コールドリーディング®は
有限会社オーピーアソシエイツ
http://www.sublimination.net/
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