2014年06月13日

便利な相槌

インターネットのニュースか何かで
『イラッとする相づち』というのがランキングされていました。

それによると第一位は
「はいはい」
だそうです。

おそらく「はい、…はい」と間があかないもののことなんでしょう。
「あー、それね、はいはい」といった雰囲気のもの。
「はい」をすぐに二回繰り返すやり方のようです。

僕の中で「はいはい」は相槌のカテゴリーに入っていなかったので
アンケート結果を見る前に「うーん、なんだろう?」と想像したときには
まったく思い浮かびもしないものでした。

個人的には
「分かります!」
とか
「わかりました」
とかが上位かと思っていたんですが。

その記事によると
「そうですよね」
と同意するのが重要なんだとか。

たしかに、そのように同意するのが効果的な場面もあるでしょうが
同意することで内容を肯定するのが問題となるケースもあるはずです。

意見が同じだったら「そうですよね」と同意を示しても問題ではないでしょう。

ところが、本心では意見に賛同していないのに
会話の流れとして相手の意見を受け止める場合には、
「そうですよね」と同意してしまうと後から会話が厄介になる可能性もあります。

たとえば
 「あんなヤツ、上司失格だ!」
とか言っている人に対して
 「そうですよね」
と応えてしまったら、「自分も、その人を上司失格だと思っている」と
認めてしまうことになりかねません。

だからといって
 「まぁ、まぁ」
などと、なだめようとすれば相手は反論されたと取るかもしれませんし、
 「へー、そうなんですね」
のような相槌を打つと、相手は放っておかれたように感じるかもしれません。

もし、その相手と良い関係を維持したいという意図があって、
なおかつ、相手の意見には同意を示しにくいとしたら、
『感情に対して共感を示す』ような相槌が便利でしょう。

同じ例でいえば、
 「あー、相当ムカついているようですね」
などでしょうか。

より現実的には
 「相当ムカついているみたいですけど、何かあったんですか?」
と怒りの感情を解消できる方向に話を促すのが有効だと考えられます。

ポイントになるのは、『相手の気持ちに沿った対応』ということです。

「まぁ、まぁ」は相手と反対の立場ですし、
「へー、そうなんですね」では、相手との間に距離があります。

かといって「そうですよね」だと意見まで同じだと示してしまう。

ですから、内容や意見に対しては触れないでおいて
相手の気持ち・感情に対してだけ距離を縮めるわけです。

怒りの場合には、
 個別の出来事に対して腹を立てたことに共感しつつ
 その怒りの対象となる人物全体への評価には賛同しない
というスタンスが賢明でしょう。

つまり、
 「相当ムカついているみたいですけど、何かあったんですか?」
と具体的な出来事を聞いて、
その話の内容に対して
 「うわー、それはムカつきますよねー」
と共感を示す。

この形だと「その人はヒドイ」という観点には同意せずに
出来事の苦しさにだけ共感を表現することができるはずです。

悲しみなど、嘆いてる相手に対しては、もちろん、もっとストレートに
 「それは辛かったですね」
と返答できます。

ここでもやはり、話の内容に賛同することなく
気持ちだけに対して同意を示すのがポイント。

そうはいっても、感情を読み取って
共感的な言葉を考えるのは、少し大変なこともあります。

普通に相槌を打つぐらいしか余裕がないかもしれません。

その場合に重要なのは、何を言うかよりも、むしろ
声のトーンと表情でしょう。

「あー…」とか
「うーん、、、、」とか
「はぁー」とか
「…なるほど」とか。

内容に賛同しない種類の相槌を
真剣な雰囲気の声で発する。

声のトーンで共感の度合いを示すわけです。

ここでも、「そうですよね」と言ってしまっては
相手の考えに同意したことになってしまいますから、
内容や意見に対しては触れないでおいて
相手の気持ち・感情に対してだけ距離を縮める、ということになります。

『イラッとする相づち』の中身に目を向けてみると、
その理由は『気持ちに沿ってくれていない』ところにあるはずです。

話の内容や意見に賛同するような相づちは
相手の考えに沿うための方法という意味では有効なんでしょう。
「へー」なんて無関心に言われるよりも望ましく感じられるんだと思います。

ただし、意見を全面的に認められない場合には使いにくい。

だから気持ち・感情に沿う形での相づちが役立つんです。

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プロフィール
原田 幸治
理系人材育成コンサルタント。
技術力には定評のあるバイオ系化学・製薬企業にて研究職として基礎研究から開発研究までを担当。理系特有とも言える人間関係の問題に直面して心理とコミュニケーションを学び始め、それを伝えていくことを決意して独立。
コールドリーディング®、NLP(TM)、心理療法、脳科学、サブリミナルテクニック、催眠、コーチング、コミュニケーションへ円環的にアプローチ。
根底にある信念は「追求」。

・米国NLP(TM)協会認定
 NLP(TM)トレーナー。

・コールドリーディングマスター
 講座石井道場 黒帯。
(コールドリーディング®は
有限会社オーピーアソシエイツ
http://www.sublimination.net/
の登録商標となっています)
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