2014年06月14日

英語の相づち

前回に引き続き、相槌の話題で。
今度は英語の相槌の話です。

どうやら英語のコミュニケーションでは、日本語よりも
はるかに相づちのバリエーションが多いようです。

正確には「相づち」と呼ぶかどうか分かりませんが、
一言、二言のフレーズで返答するという点、
相手の話の内容そのものを返答の中に含まないという点では
日本語の相づちと共通するところがあると思われます。

英語文化でのコミュニケーションでは、相手の話の内容をしっかりと聞いて
それに対して的確な返答ができることが「話を聞いてくれている」ものとして
望ましいとされるそうで、日本人ほど頻繁には反応しないみたいです。

ですから、日本人よりもずっと、うなずく頻度が低い。

日本人は積極的にうなずきながら、「うん、…うん、…あー」などと
話を促すような関わり方をする傾向にありますが、
これが英語圏では静かに相手を直視して話を聞き続け
(もちろん、うなずきますし「 Uh-huh 」などと話の続きを促しますが)
適度なタイミングで『話の内容を参考にした返答』をするように見受けられます。

ときとしてそれは、関連する話題であったり、持論の展開であったり、
賛同を示したり、反論を示したりと色々ですが、
 相手の話の内容に込められた意見・主張に対して反応する
ということに共通点がありそうです。

そのため、相づちとして使われる一言、二言の返答であっても
・I see.
・I got it.
・That make sense.

・Sure.
・Of course.
・Right.
・True.

・Exactly (Precisely).
・Definitely., Absolutely.

・I agree.
・Maybe., Probably.
・Not necessarily.
・I don't think so.

・Good.
・Excellent.
…などと様々ですし、
日本人が初めて聞いたら何のニュアンスか掴めないようなものもあります。

まぁ、日本語でも自覚せずにバリエーションを駆使しているかもしれませんが
僕は個人的に、感情に対して返答しようとする分、
いわゆる「相づち」のようなものは比較的単調にしている気がします。
(その間に、返答の仕方を探る感じでしょうか)


で、英語の相づちですが、上のようにメジャーなところを並べてみても
話の内容や主張の方向性に対して立場を示すものが多い印象を受けます。

内容をあまり評価しない感じなのは
・I see.
・I got it.
・That make sense.
あたりの「話の意味が分かった」というニュアンスのものでしょうか。

「あなたはそういう考えなんですね」
「あなたの言っていることが分かりました」
といった感じの方向性。

日本語の相づちでいえば
「そうですか」
「あー、そういうことですか」
に近いでしょうか。


それに比べると
・Sure.
・Of course.
・Right.
・True.
あたりは、相手の話の内容を「当然だ、正しい」と判断する感じを受けます。

客観的な視点も含みながら、
「そうですよね」
「本当ですね」
「その通りですね」
と納得感を示しているのでしょう。

個人的な見解として同意見だと言っているというよりは
もっと一般的、客観的傾向として「その通りだ」といった印象。


この「その通り」をもっと強めると
・Exactly (Precisely).
・Definitely., Absolutely.
あたりになるようです。

客観性としての確率が高まる感じでしょうか。

「まさに」
「おっしゃる通り」
に近いかもしれません。


一方、もっと意見が含まれるのが
・I agree.
・Maybe., Probably.
・Not necessarily.
・I don't think so.
などです。

こちらは
・賛成です
・多分、そうかもしれません
・必ずしもそうではないけど
・私はそうは思いません
のように訳されます。

意見の方向性が程度とともに示されています。

特に
「 I agree. (賛成です)」
は、個人的な意見が強調される気がします。
「他の人は知らないけど、私は賛成です」といった主観を感じます。

「そうではない」という反対の方向性を含むニュアンスは
あまり一方的に「それは間違っている」と言ってしまうよりも、
もう少しマイルドな雰囲気を込めるのが大人の対応なのかもしれません。

「かもしれませんね」
とか
「まぁ、必ずしもそうではないかもしれませんが…」
とか
「私は個人的には、そうではないと思いますけど」
などと、
日本語でも配慮を込めることがありますが、それに近い印象を受けます。


また、相手の話に対してもっと評価的な立場をとると
・Good.
・Excellent.
などになるようです。

この辺は、先生の立場の人や、上司、親などが使う傾向がある気がします。

「いいですね」
「素晴らしい」
といった感じ。


と、ここまで例に挙げたものを見ると
客観的であれ、主観的であれ、
相手の考えに同意するかどうかが含まれる印象があります。

「 Good 」や「 Excellent 」などは評価の立場でもある。

「そうですか」、「そういうことですか」のような文脈でも使われる
「 I see. 」であっても、どこかやはり
 「分かりました」
 「分かります」
の意味合いが含まれるように感じられます。

「 I know. 」になると「お気持ち、私にも分かります。」の雰囲気が出ますし。

ということで、相手の意見や話の内容に踏み込まず
相手の気持ちに沿いながら、
それでいて「分かります」と自分の側に話をもってこないのは
やや難しい感じを受けるんです。


ところが、最近、僕が受けている講座のインストラクターの多用する相づちが
どうも便利なニュアンスで使われていることに気づきました。

それは
 「 Indeed. 」
です。

直訳すると「実に、いかにも」となります。

ですから、内容に対する賛同のニュアンスが含まれるはずなんですが、
彼の使い方はチョット違います。

内容を「その通り」と捉えるときには「 Exactly. 」になって
期待通りの答えに対しては「 Excellent. 」となるのに対して、
「 Indeed 」は別の使われ方になっています。

生徒が一生懸命、個人の見解を主観的な体験を込めて話したとき、
つまり思い入れのある雰囲気が表れているとき、
でも、その答えが講師側の期待するものとズレていると
 「 Indeed. 」
と言うんです。

内容としてはポイントがズレているし、学問的な知見とも違う。
だからといって個人の意見には「間違い」なんてことはない。

そのため「正しい、その通り」とも言えないし、「素晴らしい」とも言えなないし
かといって「そうじゃないですね」とも言えない。

そういうときに、「本人にとって大事な意見を述べてくれた」
という気持ちの部分に対して言葉をかけるようにして
 「 Indeed. 」
という、と。

日本語でいえば
 「なるほど」、「ごもっとも」
なんでしょうが、
そこに非言語的な気持ちを込めるわけです。


もちろん、軽く探るような感じで発言された内容が、期待されるものでなければ
「 OK. I see where you're going. 」などと受け止めてから
趣旨に沿った方向に誘導するような質問をするようです。

発言者の主観として大事なもの、
でも話の流れとしては講師(聞き手)の見解と違う場合、
「なるほど…」の意味で、「 Indeed. 」が役立つみたいです。

声のトーンとしても「 Indeed. 」は低く落ち着いた感じで言いやすいですから
共感的なニュアンスを非言語に込めやすいのかもしれません。

意見や考えに賛同することなく、相手の主張を大事なこととして受け止める。
そういう相づちは、英語でも役に立つようです。

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プロフィール
原田 幸治
理系人材育成コンサルタント。
技術力には定評のあるバイオ系化学・製薬企業にて研究職として基礎研究から開発研究までを担当。理系特有とも言える人間関係の問題に直面して心理とコミュニケーションを学び始め、それを伝えていくことを決意して独立。
コールドリーディング®、NLP(TM)、心理療法、脳科学、サブリミナルテクニック、催眠、コーチング、コミュニケーションへ円環的にアプローチ。
根底にある信念は「追求」。

・米国NLP(TM)協会認定
 NLP(TM)トレーナー。

・コールドリーディングマスター
 講座石井道場 黒帯。
(コールドリーディング®は
有限会社オーピーアソシエイツ
http://www.sublimination.net/
の登録商標となっています)
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