2014年08月16日

聞かせる話し方

落語家の話し方は、決してハッキリしているわけでもないし
それほど聞きやすいものでもありません。

スムーズかといえば、そうでもない。
「あー」とか「えー」とか、繋ぎの音も多いものです。

政治家の討論や結婚式のスピーチで、あんな風に
「あー」、「えー」といっていたら、退屈な感じがしてしまうと思います。

抑揚が大きいかといっても、それもそうではありません。
関西出身のお笑い芸人のほうが、はるかに抑揚は大きい。

にもかかわらず、落語家の話はのめり込めるものです。
退屈しないし、ボーっとしてしまうことも少ないようです。


1つには内容が具体的でイメージしやすい、というところがあるのかもしれません。
だからボーっとしない。
セリフも沢山ありますから、場面を想像しやすいはずです。

あるいは、展開が読めないために興味が生まれるのも
退屈せずに聞ける1つの理由でしょうか。

そういう内容の点だけであれば
「話し方」として落語家を参考にするのは工夫のしどころが少ないですが、
非言語メッセージの使い方として注目できれば
もうちょっと役に立てられる部分が多いような気がします。


となると、声のトーンは重要だと思えます。

決して響きのある低音の良い声ではありません。
胸やお腹で響かせる声ではなく、どちらかといえば
喉で響かせる度合いも小さいように感じられます。

むしろ口の中で声を響かせる感じ。
声を飲まないみたいです。

その分、声が前に飛んでくるため
聞く側は自分の耳に注意を集められて
意識を積極的に話の内容に集中させられそうな印象を受けます。

また、ちょっと聞き取りにくい声質で話すのも
聞き手側が意識を積極的に「聞きとる」ことへ集中させるのに効果的。

そして抑揚は大きくなくても、話のスピードの変化は大きいといえます。
決して単調ではないんです。

これも飽きさせない工夫の1つだと考えられます。


全体的な工夫としては、
「聞かせる」ような声の使い方をしている、といったところでしょうか。

「聞いてもらう」でも「届ける」でも「伝える」でも「説明する」でもない。
「話しかける」とも違うようです。

少し聞きにくい声質で、状況描写を中心にした話をする。
聞く側がその話の内容に「聞き耳を立てたくなる」ような話し方。

そうすることで、聞く側が積極的に話に意識を集中させるため
一生懸命に聞いてもらえる状態を作り出せるのかもしれません。

伝えようという工夫が多かったり、聞きやすい話だったりすると
聞く側としては「自分から話を聞きとる」という意欲が下がると考えられます。

あえて少し聞きにくくして、あえて話を届けないようにして、
聞く側の積極性を引き出している、ということなんじゃないかと思えます。

まあ、僕は個人的に、話を聞いてもらいたいほうではないので
落語家のような話し方を目指すつもりはないんですが。

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プロフィール
原田 幸治
理系人材育成コンサルタント。
技術力には定評のあるバイオ系化学・製薬企業にて研究職として基礎研究から開発研究までを担当。理系特有とも言える人間関係の問題に直面して心理とコミュニケーションを学び始め、それを伝えていくことを決意して独立。
コールドリーディング®、NLP(TM)、心理療法、脳科学、サブリミナルテクニック、催眠、コーチング、コミュニケーションへ円環的にアプローチ。
根底にある信念は「追求」。

・米国NLP(TM)協会認定
 NLP(TM)トレーナー。

・コールドリーディングマスター
 講座石井道場 黒帯。
(コールドリーディング®は
有限会社オーピーアソシエイツ
http://www.sublimination.net/
の登録商標となっています)
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