2014年11月10日

ルールはいらない

マネジメントは管理。
仕組みとルールで人をコントロールする傾向が見てとれます。

それは効率的ですし、大規模な組織を運営するには欠かせないでしょう。

政治や法律も仕組みやルールを決めることで
その中で動く人たちの行動をコントロールして
目標とする方向へ導こうとするといえます。

大人数を相手にした場合には
全員の気持ちや事情、個人差を把握しきれませんから
集団をひとまとめにして対応しながらも
全体が上手く機能するように工夫するのが効率的なんだと思います。


しかし、仕組みやルールは、ときに人から考えることを奪います。

決められたやり方、ルールに従っていれば「正しい」ことになりますから、
その「正しさ」をもって自分を正当化できます。

「正しい」ことをしている以上、他者から責められる筋合いもなくなります。

自分の行動が他者にどんな影響を及ぼすかにはかかわらず、
ただ「正しい」というだけで「悪くない」ことになる。

「正しい」から問題と捉えなくなる。
自分が「正しい」ことをしていて、誰かが「正しくない」ことをしていたら
それは相手が「悪い」んだ、と主張できる。

その自分の行動が実際に他者へどんな影響を与えるかを考えなくても
「正しい」ことをしている限り、社会生活は問題なく送れる「はず」なんです。

わざわざ自分で自分の行動について考えなくて済む。
仕組みやルールを作った人たちが他者への影響を考慮して
「一番問題が起きにくい行動」を「正しい」こととして定めてくれたので、
それに頼っておけば安心なんです。

厳しい言い方をすれば
ルールや仕組みは、その中にいる人たちの考える能力をみくびっている
のかもしれません。

先に挙げた通り、一人一人の事情を踏まえてルールは作れませんし、
妥協しなくてはいけない範囲もあります。

全ての瞬間に
周りへ注意深く警戒して
他者の気持ちへ気を配って
多くの人への影響を考えていたら
忙しくていきていけません。

仕組みとルールに頼って
その範囲では気配りや考えを省略できるからこそ
他の専門的な部分へ力を注げます。

僕は税金のことを一切考えないから
その分、心とかコミュケーションに気持ちを向けられるんです。

皆、それぞれが専門分野を分担するためには
専門外では仕組みとルールに頼って考えなくてよくする必要がある、と。


ところが、そのメインの関心事の範囲でまで仕組みとルールに頼りすぎてしまうと
大事なことを考える機会まで失われてしまうことがあります。

少なくとも少人数のコミュケーションのセミナーであれば
僕はルールなんていらないと思うんです。

皆が注意深く相手のことや自分の振る舞いについて考えられれば
ルールや仕組みなんてなくても問題は起きません。

むしろ、社会生活のなかで無自覚なままルールに縛られているのだから
セミナーの場ぐらいでは社会のしがらみから離れて、
決まりごとを安易に頼るのではなく
自分と他者との両方へ気を配って最善の一瞬を過ごすように心がける
というのも意味のあることじゃないでしょうか?

開始時間と終了時間ぐらいは契約内容に含まれますから「守りたい」ですが
常識を疑って、そのコミュケーションの意味を考えてみる機会を促すのは
コミュケーションのセミナーとしては重要なポイントかと思います。

トイレに行きたければ好きなときに行けばいい。
許可が必要だとか途中で席を立つのは失礼だとかは
ただの思い込みに過ぎません。

ノドが乾いたら好きなときに飲めばいい。
アルコールが好きならそれもいい。
お腹が空いたら食べてもいい。
眠ければ寝てもいい。
座っているのが辛ければ、立っても横になってもいい。
大声を出したくなったら叫んでもいい。

それが常識だとか決まりごとだとか自分がいつもやっているからだとか、
そういった無自覚ないつも通りの発想で行動する限り、
自分のコミュケーションを意図的に変えることはあり得ません。

人との接し方も無自覚に自分のやり方を繰り返すだけだからです。
自分が「正しい」とか「当たり前」だと思うやり方を続けることでしょう。

一人だけセミナー中にビールを飲むのだとしたら
例えば、他の人の中に禁酒中で苦しんでいる人がいないか?
などと気を配って、
その上で自分の意図に沿って飲むか飲まないかを決める。

室内は禁煙だからタバコを吸わないのではなく、
苦手な人がいるからとか
壁紙が汚れるからとか
他の人の健康に害があるかもしれないからとか
そういった配慮を自覚してタバコを吸わないようにする。

何かを言いたい気分になったけど
講座全体の流れを妨げるとか
皆の注意が逸れるかもしれないとか
話が聞こえなくなるかもしれないとか
そういったことを考慮して、
それでも言うことのメリットとして
考えを整理できるとか
自分の理解度をアピールして尊敬してもらえるとか
講座の内容を深めたいとか
そちら側が上回ると判断したときに発言するようにする。

これらの場合には、
自分の行動の影響を自分で考えて
自分の意図に沿って行動を決める
という流れが含まれています。

ただ常識やルールに従って無自覚に行動するのとは別物です。

何でも好きにしたら良いんです。
コミュケーションのセミナーにルールは要りません。

自覚して配慮して選択しながらコミュケーションをすればいい。

それでも大丈夫だという前提でセミナーをするから
僕はセミナーにルールを設けたくないんです。

言い換えれば、
「それでも大丈夫だ」と人を信頼している
ということ。

コミュケーションを意図的に行えば
人はルールや管理なんて必要としないんじゃないでしょうか。

少人数のセミナーなら、それが可能だと思うんです。
そのトレーニングこそが最も役立つ部分のような気がします。

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プロフィール
原田 幸治
理系人材育成コンサルタント。
技術力には定評のあるバイオ系化学・製薬企業にて研究職として基礎研究から開発研究までを担当。理系特有とも言える人間関係の問題に直面して心理とコミュニケーションを学び始め、それを伝えていくことを決意して独立。
コールドリーディング®、NLP(TM)、心理療法、脳科学、サブリミナルテクニック、催眠、コーチング、コミュニケーションへ円環的にアプローチ。
根底にある信念は「追求」。

・米国NLP(TM)協会認定
 NLP(TM)トレーナー。

・コールドリーディングマスター
 講座石井道場 黒帯。
(コールドリーディング®は
有限会社オーピーアソシエイツ
http://www.sublimination.net/
の登録商標となっています)
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