2015年04月09日

言語のしくみ

なんとなく手に取った本。


言語のしくみがシンプルに解説されています。
音のルールなんかは日本人向けに書かれているので
○○語というものの雰囲気を掴むのには便利だと感じました。

白水社からシリーズで出ているようで(「言語のしくみシリーズ」)
現在では26言語にわたってシリーズ展開しているようです。

著者は全員日本人ですが、おそらく各言語で専門家が書いているのでしょう。
色々な言葉の専門家がいるものだと興味深いところです。

シリーズの中には、もちろん英語もありますし、
ヨーロッパの言語、北欧の言語、ロシアあたりやアジア地域の言葉、
古典ギリシャ語なども含まれているそうです。

そして日本語までも。
こちらはCDつきです。

日本語で日本人著者によって書かれていて
日本人向けに分かりやすく作られているはずなので、
CDが誰のために想定されているのかが僕には想像もできません。

「寝ながら読める外国語」というキャッチフレーズに違わず
とても読みやすく雰囲気が掴める感じがします。

もしかしたら、これを一冊読むだけで
たまに電車の中で聞こえてくる外国語を
「あ、これは○○語だ」
と区別するぐらいはできるようになるんじゃないでしょうか。

もちろん「英語を勉強しなおしてみようかなぁ」というときに
全体の復習をするのにも効果的だと思います。

場合によっては中学生ぐらいでも役に立つかもしれません。


通常の言語学習では、単語や短い文章と大量に触れることで
徐々にパターン認識がなされ、共通するルールが抽出されて
文法や発音のルールが身につけられることになります。

ボトムアップなんです。
パターンを抽出して言語のしくみを把握する。
それが自然な言語習得の流れ。

一方、大人にはトップダウン型の理解力が備わっています。
何も分からないまま大量に言語の音と触れて
自然とパターンを身につけていくのも1つでしょうが、
先に全体像を把握してしまうこともできるんです。

なにも、文法ガチガチで考え過ぎてしまって話せない
という状態を目指すわけではありません。

おぼろげなパターン認識ができるまでの時間を
最初に全体のルールを把握してしまうことで省略する。

あとはそのルールに沿うように実体験を整理していく。

数学の問題の解き方を習ってから
練習問題を重ねて、自然に解けるようにするのと似ています。

問題と答えだけを与えられて
途中の解き方のパターンを自分で発見するよりも、
「問題→解き方→答え」という順番で習ったほうが早く習得できる。

大人の言語学習は必ずしも子供と同じにする必要はないはずです。
より効率的なものがあるなら、そちらを使ったら良いでしょう。

その意味で、最初に概要を雰囲気だけでも教えてもらえるのは便利。

挨拶から始まって、簡単な自己紹介ができるようにして、
道案内ができるようにして…なんていう一般的な外国語会話の習得法は
その言葉が使われる環境で生活をする上では役に立つかもしれませんが、
最終的に身につけることを考えたら、決して効率的ではないと思います。

概要を知って分かった気になる。
最初に骨組みを作るんです。

肉づけは、骨を作ってからでも良いじゃないか、と。

そんなことを可能にしてくれる本だと感じました。

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プロフィール
原田 幸治
理系人材育成コンサルタント。
技術力には定評のあるバイオ系化学・製薬企業にて研究職として基礎研究から開発研究までを担当。理系特有とも言える人間関係の問題に直面して心理とコミュニケーションを学び始め、それを伝えていくことを決意して独立。
コールドリーディング®、NLP(TM)、心理療法、脳科学、サブリミナルテクニック、催眠、コーチング、コミュニケーションへ円環的にアプローチ。
根底にある信念は「追求」。

・米国NLP(TM)協会認定
 NLP(TM)トレーナー。

・コールドリーディングマスター
 講座石井道場 黒帯。
(コールドリーディング®は
有限会社オーピーアソシエイツ
http://www.sublimination.net/
の登録商標となっています)
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