2015年09月26日

【セミナー】ネガティブ・リフレーミング

ご案内: 10月12日(月・祝)開催

   コミュニケーション講座 〜ネガティブ・リフレーミング〜



久しぶりの講座になります。

内容は『ネガティブ・リフレーミング』。

あまり耳にしない言葉かもしれませんが、それもそのはず。
自分で適当につけた呼び名です。

『リフレーミング』とは物事の見方を変えることをいいます。
注目する部分を変えて、新たな意味づけを加えるプロセスです。

例えば、人づきあいが悪くて嫌なヤツだと思っていた人が、
道端で困っている人を率先して助けている様子を目撃したとします。
すると「なんだ、ああいうところもあったのか!」と印象が変わります。

「人づきあいが悪くて嫌なヤツ」という認識が
「人づきあいでは不器用だけど優しいヤツ」という認識になる。

その結果、「人づきあいの悪さ」が目についた場面でも嫌な気分にならず
「まぁ、ああいうヤツだからな」と気軽に受け止められるようになる。

…そういう風に、
着眼点が変わることで新たな意味づけが加わることが
リフレーミングと呼ばれます。


「見方が変わる」といっても良いかもしれませんが、
それまでの見方がなくなるわけではありません。

新しい着眼点が追加されるため、総合評価が変わる感じです。

ですから上の例なら「人づきあいが悪い」という印象は残っているといえます。


「人づきあいが悪い」という特性をリフレーミングする場合でも
同様に着眼点を追加しています。

「人づきあいが悪い」とは言い換えると、「マイペース」のようにも捉えられます。

この場合、「人づきあいが悪い」だけだと
 誘いを断ったり、話しかけても素っ気なかったり、
 皆の会話の輪の中に入ってこなかったり…
といったところに注目しているはずです。

ところがこれを「マイペース」とリフレーミングすると
 どんなときでも自分一人で黙々と作業をしているとか、
 自分の趣味は楽しんでいるとか、
 周りに影響されずに、いつも落ち着いているとか…
他の部分も自然と思いだされるものです。

「人づきあいが悪い」を「マイペース」と言い換えたとき、
頭の中で「マイペース」という定義に当てはまる事例が探索されるんです。
そして「マイペース」の基準にも当てはまると判断されれば
「あぁ、たしかにそうもいえますね」と納得する。

逆に、「マイペース」の基準に当てはまることが見つからなければ
「いや、そういうことじゃなくて、つきあいが悪いんですよ」と違和感が生まれます。

リフレーミングは
 頭の中で着眼点を増やして総合的な評価を広げている
というのが実態です。

リフレーミングした後にも当然「人づきあいの悪さ」は意識されますが、
それを「マイペース」さの表れとして受け止めることで
「必ずしも悪いことではない」と感じられているのが重要です。

「人づきあいが悪い=短所」、
「マイペース=人柄」
といった印象の違いが影響を与えているわけです。


むりやり良いところだけに注目して、悪いところを無視している
というのとは違います。

良い悪いという評価に対して柔軟になる感じ。

良いとも言えるし、悪いとも言える。
そんな視点を持つことがリフレーミングです。


そうやって良し悪しの判断から離れていくと
さまざまなことがその人の『個性』として見えてくるようになります。

個性のメリットもあれば、デメリットもある。

このデメリットの部分に視野が広がってくると
人の苦しみが見えやすくなります。

その苦しみに対して思いやりを持ちやすくなるんです。

個性のデメリットへの着眼点を増やして
思いやりの気持ちを高める作業を、ここでは
 『ネガティブ・リフレーミング』
と呼ぶことにしました。

いわゆるリフレーミングが、短所やデメリットから
長所やメリットに視点を広げるように使われがちですので、
そちらを『ポジティブ・リフレーミング』とすることで
対比として『ネガティブ・リフレーミング』と呼んでみたわけです。

人は誰しも、嫌なところに目が向きやすいものです。
腹の立つことは多いし、他人の短所が気になります。
思うようにいかないことも悔しいですし、短所ゆえに自分を好きになれない。

そういうときは一般的な(ポジティブ)リフレーミングが効果的です。

ですがリフレーミングとは、そちらの側面だけではありません。
とにかく視野を広げていくんです。

あえて苦しみにも目を向けていく。
誰もが苦しみながら生きて、なお頑張って生き抜いている。
その方向に着眼点が広がるほど、人をいたわり慈しむ気持ちが高まります。

いわばネガティブ・リフレーミングは、慈しみの技術なんです。

当然、他人に対しても思いやりを持つことができますし、
自分自身に対して慈しみを向けることもできます。

短所を長所にリフレーミングするやり方は
自分を過剰に低く評価しているときには有効です。
「好き」になれる度合いが高まりますから。

しかし最終的には、「好き」は「嫌い」との対比を必要としてしまいます。
一方、思いやりや慈しみは、良し悪しなどの評価とは無関係です。

自分も他人も受け入れやすくなります。


技術的には、人の個性をもとにして
その個性と結びついた苦しみを推し測る練習をします。

視点を広げる方向として整理するための枠組みも紹介します。

人の相談にのるような立場の人であれば
ねぎらいの言葉をかけやすくなったり、
共感的な話の聞き方がしやすくなったりすると期待できます。

主観的な体験としては、深く共感してもらえたときのような
ねぎらいの実感があるだろうと考えられます。

この着眼点が染みついてくれば
人の長所を見て、羨ましくなることも減るでしょうし、
他人の振る舞いを見て不快に感じることも減るでしょう。


直近のご案内ですが、興味とご都合が合いましたらお越しください。



もしかすると最少決行人数に届かない場合もあるかもしれません。
その点はご了承ください。



◆録音/録画、再生機材に関しまして
講座全体の内容は、ICレコーダーやビデオなどで
記録いただいても構いませんが、あくまで
個人的なご利用の範囲でお願いいたします。

※ただし、プライベートな内容の扱いに関しましては
 十分にご配慮ください。






【セミナーの詳細】

≪コミュニケーション講座 〜ネガティブ・リフレーミング〜≫

【日時】  10月12日(月・祝)
       10:00〜16:30


       ※終了時間は30分程度まで前後する場合があります。


【場所】 滝野川会館 303集会室
    (JR京浜東北線・上中里駅 東口より徒歩7分)
    (東京メトロ南北線・西ヶ原駅より徒歩7分)
    (JR山手線・駒込駅 北口より徒歩10分)


【参加費】 ・・・15,000円

       当日、会場にてお支払いください。


    ★定員に達した場合、キャンセル待ちとして受付させていただくことになります。
     ご了承ください。




終了しました

人の気持ちを理解するのは難しいものだと思います。

ですが、人の苦しみを思いやるのは想像力さえ働かせれば難しくありません。

自分も含めた皆が苦しいんだと感じられると
他人をいたわる気持ちだけでなく、
自分に対しても優しくなれるものです。

苦しい自分にハマりこむのではなく、
すべての苦しい存在の一人として自分を眺める。

そんなつもりになれると、心が軽くなります。

心理やコミュニケーションの技術は
優しさを相手に伝わりやすい形で表現するものといえそうですが、
ネガティブ・リフレーミングは優しさを大きくするための視点
といった感じかもしれません。

別に優しくなくても構わないと思いますが、
それが大事だと感じる方にはオススメです。

トラックバックURL

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔   
 
 
 
おしらせ
 ◆ セミナー情報 

New!

《コミュニケーション講座》
 〜人を育てる指導力〜

【日時】 
  2019年6月16日(日)
   10:00〜16:30


【場所】 
  北とぴあ 601会議室

   JR王子駅より2分
   南北線王子駅直結

詳細はこちら>>


《瞑想講座》

【日時】 
  2019年6月22日(土)

  午後の部 13:30〜16:30
  夜間の部 18:00〜21:00

【場所】 
  北とぴあ 第2和室

   JR王子駅より2分
   南北線王子駅直結

詳細はこちら>>


《怒りの取り扱いマニュアル》
 〜期待の手放し方と
  ゆるしの技法〜


【日時】 
  2019年7月6日(土)
     7月7日(日)
   10:00〜18:30


【場所】 
  滝野川会館

   JR上中里駅より7分
   JR駒込駅より10分
   南北線西ヶ原駅より7分

詳細はこちら>>
次回未定


 ◆ 過去の講座 

《新カウンセリング講座》
 〜まとめと実践〜


当時の内容はこちら>>


《勉強会》 

【テーマ】 変化の流れを考える

当時の内容はこちら>>
次回は未定



 ◆ お問い合わせ 
  技術向上、
  コンサルティング、
  スーパーバイズ、
  執筆・講演…

  諸々のお問い合わせはこちらへ>>



ホームページ
バナー1


プロフィール
原田 幸治
理系人材育成コンサルタント。
技術力には定評のあるバイオ系化学・製薬企業にて研究職として基礎研究から開発研究までを担当。理系特有とも言える人間関係の問題に直面して心理とコミュニケーションを学び始め、それを伝えていくことを決意して独立。
コールドリーディング®、NLP(TM)、心理療法、脳科学、サブリミナルテクニック、催眠、コーチング、コミュニケーションへ円環的にアプローチ。
根底にある信念は「追求」。

・米国NLP(TM)協会認定
 NLP(TM)トレーナー。

・コールドリーディングマスター
 講座石井道場 黒帯。
(コールドリーディング®は
有限会社オーピーアソシエイツ
http://www.sublimination.net/
の登録商標となっています)
Archives
最近のコメント
QRコード
QRコード