2015年10月04日

現実とは何か?

TEDのプレゼンテーションで興味深いものがありました。

「リアリティ」についてです。
ドナルド・ホフマンというカリフォルニア大学アーバイン校で
認知科学の教授をしている人が話しています。

下のYouYube動画でも字幕つきで見られます。


研究内容そのものはコンピューターで計算した
進化の方向性の話がメインのようですが、
そこから派生する説明の仕方が面白いんです。

とくに人間にとってのリアリティ(現実)の体験を
パソコンのデスクトップに喩えたのは秀逸。

デスクトップのアイコンやフォルダは
見やすくするため、操作しやすくするために役立っていますが、
デスクトップ画面の形でパソコンの中の計算が進んでいるわけでない。

パソコンのプログラムはもっと違った形で書かれていて
デスクトップ上の操作に応じて支持されたプログラムが動きます。


なかでもリアリティを理解しようとするうえで
量子力学には意味がないことを言ってしまっています。

物質を粒子やエネルギーに還元していったところで
所詮、人間が体験している世界の物質を分解したに過ぎない、と。

それはパソコンのデスクトップの喩えでいえば
画面上の小さなドットに注目しているようなものだというんです。

人間が経験している時空を細かく分解していけば
その時空の中の粒子が見えてきて、そこは空間だらけになる。
そして粒子そのものもエネルギーとして見ていけば
すべてはエネルギー状態で説明がつく。
…そういう話は結局、人間が経験する時空を前提にしています。

そもそもその時空がリアリティではないのではないか?
というのがドナルド・ホフマンの主張です。

僕も賛同します。
時間という概念から離れないと見えてこないものがあると思います。

エネルギーなんていうのは時間変化を追いかけて初めて見えるものですから
時間から離れて考えようとすれば力やエネルギーという発想を
見直す必要が出てくるでしょう。

「アイコンをフォルダの上にドラッグすると何が起きるか?」
といった話をどれだけ分析したところで、
パソコンの中で起きている計算を知ることはできないという意味で、
このホフマンの説は的を得ていると考えられます。


じゃあ、リアリティとは何なんだ?

そのことについては何も言われていません。
とにかく今までのは誤解ですよ、と。

だから科学としては他のアプローチを見つけていきましょう
というプレゼンテーションです。

このようにリアリティそのものを説明できたわけではないけれど
一歩進んだということを主張できるのが
いかにも科学者の発想なんだなぁと感じます。


ともあれ、メインの主張はすごく重要なポイントだと思います。

「人間は現実を体験していない」ということを言う人は多いですが、
その根拠として
「細かく見ていけば全ては粒子やエネルギーだから」
という物理・化学・量子力学などの話を引っ張ってくるのは
不十分だという話です。

粒子やエネルギーの説明は、
人間にとっての現実世界を科学という言葉で述べたものに過ぎず
そもそも人間にとっての現実世界がリアリティとは別物だとしたら
結局何も分かっていないことになります。

このように「何も分かっていない」という事実を受け入れるのは
決して簡単なことではありませんが
これを受け入れられるかどうかの差は大きいものじゃないでしょうか。



cozyharada at 23:10│Comments(0)TrackBack(0)clip!心理学 | NLP

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プロフィール
原田 幸治
理系人材育成コンサルタント。
技術力には定評のあるバイオ系化学・製薬企業にて研究職として基礎研究から開発研究までを担当。理系特有とも言える人間関係の問題に直面して心理とコミュニケーションを学び始め、それを伝えていくことを決意して独立。
コールドリーディング®、NLP(TM)、心理療法、脳科学、サブリミナルテクニック、催眠、コーチング、コミュニケーションへ円環的にアプローチ。
根底にある信念は「追求」。

・米国NLP(TM)協会認定
 NLP(TM)トレーナー。

・コールドリーディングマスター
 講座石井道場 黒帯。
(コールドリーディング®は
有限会社オーピーアソシエイツ
http://www.sublimination.net/
の登録商標となっています)
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