2016年01月12日

【セミナー】援助の態度を吟味する

ご案内: 1月31日(日)開催

   カウンセリング講座 〜援助の態度を吟味する〜



開催まであまり期間がありませんが、
1月31日(日)のセミナーのご案内です。

2月以降はスケジュール的に開催予定が不明瞭です。
もしかすると次は数カ月後かもしれません。

カウンセリングの形式をとりますが
援助的に人と関わる上で重要な部分をトレーニングしますので
日常のコミュニケーションでも役に立つ内容だと思います。


自分とは別の人間だと分かっていながら手助けをしようとするとき。
親しい間柄なほど放っておけず、心配になってしまうこともあります。
相手を大切にしたいからこそ、慎重になり過ぎてしまうこともあります。

余計なお世話はしたくないし、相手を傷つけてしまうのは困るし、
かといって放っておいて大変なことになっては嫌だ…。

援助的に人と関わるときには、そういったジレンマも少なくないかもしれません。

この講座ではカウンセリング技術の側面もさることながら
援助的に人へ接するうえでの態度について考えます。

『受容と介入のバランス』を吟味するわけです。

自分自身の持ち味を活かしながら
相手の心にもっとも届きやすい関わり方のバランスを見つけるトレーニングです。

個別のコミュニケーション技術や方法は本でも勉強できますが
技術を使い分けるタイミングには体験的なトレーニングが欠かせないでしょう。

とくに今回は、その人らしさ・個性を視野に入れながら
持ち味に合った受容の仕方、介入の仕方を見つける実習を行う予定です。
今までよりも安心して人に向き合えるようになるだろうと期待しています。

ご興味が合えば、どうぞお越しください。


技術的にはカウンセリングのコミュニケーションで使う手法を
その効果と狙いを整理しながら磨いていきます。

相手のリズムや力感、気分に合わせて自分の振る舞いを変える『ペーシング』も
常に相手と100%合わせるのが効果的なわけではありません。

信頼関係が充分に築けた後であれば、話の内容の重要度によっては
じっくり話すことがかえって本題へ移りにくくさせてしまうこともあり得ます。
むしろ本題に切り込むために相手を遮ってでも質問するほうが良いかもしれません。

相手にじっくりと考えてもらったり、自分の気持ちに気づいてもらったりするときも
「どれだけ待つのか?」、「どこで助け舟を出すのか?」で影響が変わってきます。

クライアントに力があって、能力を磨いていきたい時期に来ていれば
のんびり本人のペースで説明してもらうよりも、あえてペースを早め
負荷をかける形でトレーニング効果を狙うこともあります。

つまり、「カウンセリングでは、こうするのが正しい」と
一口に言いきれるものではない、ということです。

状況に応じて、効果を予測しながら関わり方を選択するわけです。

質問によって、本人に考えてもらうのか?
それとも
こちらから考え方を提示するのか?

相手の気持ちを代弁することで共感を示すのか?
それとも
触れて欲しくない可能性を考えて言葉にしないのか?

本人が気づくのを信頼して待つのか?
それとも
強い態度で指導的に介入するのか?

…どうしたらいいのか迷うはずなんです。

どのように対応すべきか相手の希望を確認するのも1つですが
相手に確認したときの影響だってあるわけです。
結局は、相手に確認するかどうかさえ迷うんです。

その意味では、常に自分が選択を繰り返すことになります。

1つ1つの言葉がけ、1つ1つの技術、1つ1つの表情や声のトーン…
そうしたものが相手に及ぼす影響を想定しながら
自分で選ぶ必要があります。

もちろん常にではなくても良いかもしれませんが、
大事なときこそ吟味する必要があるでしょう。

自分の癖で上手くいかないパターンに入ってしまう可能性もありますから
「どういう対応をつい自分がしてしまうのか」を知っておくのも有益です。


講座中では、
・ペーシング
・具体化/明確化の質問
・気づきを促す質問/言葉がけ
・リフレーミング
・ねぎらい
・力づけ
といった基礎の技術を練習しながら、
それぞれの効果とリスクを振り返るトレーニングをします。

とりわけ自分が自然にやっているパターンに気づき、
他の効果が期待できる関わり方を練習するのがポイントです。

常に相手のペースに合わせる傾向があるなら
ときとして少し強めな態度を示してみる。

気づきを促すのが得意なのであれば
受容的に包み込むような聞き方を練習してみる。

感情移入しやすくて心配になり過ぎてしまうなら
相手の可能性を信じる安定感を示すようにやってみる。

淡々と状況を理解するのが得意なら
思いやりの様子を表現してみる。

謙虚に関わる傾向があるなら、
ときには専門家としての自信を見せてみる。

このように、同じ技術を使おうとしても
相手に与える影響は様々なわけです。
その効果の方向性を知った上で、幅を広げようというのが趣旨です。

言葉の内容としてメッセージの種類を増やすだけでなく、
非言語メッセージの内容としてもトレーニングをします。

姿勢や表情、声の出し方などでメッセージ性をコントロールする練習です。


こうしたトレーニングを積むことで
相手との距離感を意識できるようになります。

「つかず離れず」という一定の距離を取るわけではありません。

一気に近寄るときもあれば、距離を置くこともある。
それは相手が必要としているサポートによって変わります。

「信頼してもらっている」と捉えられるか
「冷たい」と捉えられるか。

「自信をもって関わってくれている」と捉えられるか
「寄り添ってくれない」と捉えられるか。

言葉の内容と、その言葉の伝え方(非言語メッセージ)によって
相手への影響を工夫しようというトレーニングです。

ここが少しでもコントロールできるようになると
自分で意図をもって相手に接することができます。

意図をもって堂々と対応している自信が
コミュニケーションに好影響を及ぼします。

どの手法が正しくて、どのやり方が問題だという話ではないんです。

自分が意図したメッセージを、堂々と届けられるかが大事なんです。

それによって相手は
「この人は本気で自分のために関わってくれている」
という印象を持ちやすくなります。

相手を思う気持ちが、言葉の技術と態度にハッキリと表れるからです。

おそるおそるでもなく、自分勝手でもない
相手を本気で思いやるからこそのメッセージが
言葉と態度で一致するんです。

誰かのためを思ってカウンセリングやコミュニケーションの技術を学ぶ…。
その想いが相手に届きやすくするためのトレーニングだといえます。

自分以外の誰かのためにコミュニケーションをしようという方にはオススメです。

大切な相手との関わり方を見直してみたい人、
人を真剣に思いやりたい人、
優しさの表現の仕方に迷いのある人、
なぜか周りから頼られてしまう人など、

お越しをお待ちしています。



※もしかすると最少決行人数に届かない場合もあるかもしれません。
その際には改めてお知らせいたしますので、なにとぞ御了承ください。



◆録音/録画、再生機材に関しまして
講座全体の内容は、ICレコーダーやビデオなどで
記録いただいても構いませんが、あくまで
個人的なご利用の範囲でお願いいたします。

※ただし、プライベートな内容の扱いに関しましては
 十分にご配慮ください。





【セミナーの詳細】

≪カウンセリング講座 〜援助の態度を吟味する〜≫

【日時】  2016年 1月31日(日)
       10:00〜16:30


       ※終了時間は30分程度まで前後する場合があります。


【場所】 滝野川会館 303集会室
    (JR京浜東北線・上中里駅 東口より徒歩7分)
    (東京メトロ南北線・西ヶ原駅より徒歩7分)
    (JR山手線・駒込駅 北口より徒歩10分)


【参加費】 ・・・15,000円

       当日、会場にてお支払いください。


    ★定員に達した場合、キャンセル待ちとして受付させていただくことになります。
     ご了承ください。

    ★ごく稀にメールフォームが誤作動をする場合があるようです。
     お申し込みの方には、こちらから確認のメールをお送りしていますので
     もしお申し込みの後で確認メールが届かない場合には
     お手数ですが再度フォームの送信をお願いいたします。





終了しました

カウンセリングに限らず、さまざまなコミュニケーション技術で
「寄り添う」という言葉が使われるのを耳にします。

「寄り添う」というイメージは大切でしょうが、
当然「寄り添い方」に個人差があるものです。

相手の求める寄り添い方でなければ、厳しくいうと
自分が寄り添っているつもりなだけで
相手は寄り添ってもらっているとは感じないかもしれません。

さらには相手の心の中にも沢山の気持ちが共存しています。

苦しいから立ち止まっていたい気持ち。
それでも前に進みたい気持ち。

変わりたいし、変わらないでもいたい。
分かってもらいたいし、簡単に分かられたくもない。
頑張りたいし、頑張るのをやめたい。
成長したいし、ありのままの自分でもいたい。

様々な想いが心の中に表れます。

それぞれに寄り添いたいわけです。

だからこそ相手に合わせ、状況に合わせて
技術を使い分ける必要がある。

効果が出るか出ないかの前に、
相手の求める方向性に合わせたいんです。

方向性があっていれば、
「自分のために関わってくれた」
という印象が何よりの支えになるからです。

人が人によって支えられ、人によってこそ癒される。
そのことを実感できる心の繋がりを可能にするのが
「相手の求める寄り添い方」に寄り添うことでしょう。

だからこそ技術そのものとは別のレベルで
関わり方の態度を吟味しておくのが大切なんだと思います。

想いや技術の届け方をトレーニングする機会だということです。

せっかくのものを空回りさせないためにも
自分自身をチェックしてみてはいかがでしょうか。

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 ◆ セミナー情報 

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《コミュニケーション講座》
 〜人を育てる指導力〜

【日時】 
  2019年6月16日(日)
   10:00〜16:30


【場所】 
  北とぴあ 601会議室

   JR王子駅より2分
   南北線王子駅直結

詳細はこちら>>


《瞑想講座》

【日時】 
  2019年6月22日(土)

  午後の部 13:30〜16:30
  夜間の部 18:00〜21:00

【場所】 
  北とぴあ 第2和室

   JR王子駅より2分
   南北線王子駅直結

詳細はこちら>>


《怒りの取り扱いマニュアル》
 〜期待の手放し方と
  ゆるしの技法〜


【日時】 
  2019年7月6日(土)
     7月7日(日)
   10:00〜18:30


【場所】 
  滝野川会館

   JR上中里駅より7分
   JR駒込駅より10分
   南北線西ヶ原駅より7分

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次回未定


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《新カウンセリング講座》
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プロフィール
原田 幸治
理系人材育成コンサルタント。
技術力には定評のあるバイオ系化学・製薬企業にて研究職として基礎研究から開発研究までを担当。理系特有とも言える人間関係の問題に直面して心理とコミュニケーションを学び始め、それを伝えていくことを決意して独立。
コールドリーディング®、NLP(TM)、心理療法、脳科学、サブリミナルテクニック、催眠、コーチング、コミュニケーションへ円環的にアプローチ。
根底にある信念は「追求」。

・米国NLP(TM)協会認定
 NLP(TM)トレーナー。

・コールドリーディングマスター
 講座石井道場 黒帯。
(コールドリーディング®は
有限会社オーピーアソシエイツ
http://www.sublimination.net/
の登録商標となっています)
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