2016年03月07日

謙虚ということ

自らの行いを振り返り、
自分の非を認め、
自身の行動を修正しようとする。

そういう謙虚さがあると、厄介な状況に遭遇したとき、
問題の責任を自分の中に見出し、ときに反省して
自分を変えようとすることができます。


もちろん世の中には、「自分は正しい」という立場を貫き
問題は他人にあるとして不平や避難を繰り返すケースもあります。

「自分は分かっている」、「自分はできている」、「自分は大丈夫」と思って
上手くいかないときには相手の中の問題点に理由を見つける。

自分がどうであるかを省みることなく、
新たな着眼点で自分を振り返ろうとしない。
そういう傲慢さです。


例えばカウンセラーやセラピストなどでは
「クライアントの問題」という視点が登場する場合があります。

上手くいかない事例に、どうすれば対処できるのか?

「自分のやり方が良くない」と反省して、努力をする謙虚な方向性もあります。
が、クライアントが変わりたいと思っていない場合、
どんなにカウンセラーが頑張っても空回りしてしまいがちです。

それをカウンセラーが「自分の技量不足、自分の責任だ」と捉えれば
厄介な関係性が長引くうえに、カウンセラー側の負担も大きくなってしまう。

だからといって「クライアントが変わりたいと思っていないからだ」と
全てをクライアントの責任にして一蹴してしまったら、
カウンセラーの技量の問題が見逃されてしまうかもしれません。

クライアントとしてやってきた以上、「変わりたくない」はずはないんです。
「変わりたい、でも同時に、変わりたくもない」というバランスでしょう。

人によっては「変わりたくない」のほうがずっと強いこともあると思います。
それでも「変わりたい」気持ちがないわけではない。

その意味では
 「変わりたい」気持ちを引き出して
 「変わりたくない」気持ちを解消する
のも、カウンセラーの技術の1つだといえるはずです。

責任を全て自分の側に見つけるから上手くいかないこともあるし、
問題の責任を相手に全て押しつけるから上手くいかないこともある。

そういう話です。


個人的には、なるべく謙虚でいたいものだと感じます。
傲慢になってしまうと気づけないものも多くなるはずですから。

ただ、こうした話をよく考えてみると、
 自らの行いを振り返り、
 自分の非を認め、
 自身の行動を修正しようとする
というスタンスは、
必ずしも『謙虚』とは呼べないような気もしてきます。

この発想の元には
「自分が何とかすれば状況は変えられる」
という考えがあると思われるからです。

つまり
「自分がコントロールできる範囲としての自分を変えれば
 問題の状況もコントロールできる」
という考え方です。

「自分さえ頑張れば何とかなる」というのは
ある意味では『傲慢』とも言えるのではないでしょうか。

「自分には全て思い通りにできる」と言っているようなものですから。


なんでもかんでも自分の責任にしたがる考え方は
謙虚なように見えて、実は傲慢だ、と。

全ての責任を他者に押しつけて自分を振り返らないのも傲慢。

どちらにしても偏ってしまうのが傲慢だとしたら、
 何でも自分でコントロールできると勘違いする
のでもなく、
 自分は正しいと思い込んで自らを省みない
のでもなく、
偏っていないかどうかに気づいていられることこそが
『謙虚』なのかもしれません。

思い通りにならないことがあるのを諦めながら、
それでも最善を尽くすことそのものに喜びを見出し続ける。
そんな謙虚さといえるでしょうか。

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プロフィール
原田 幸治
理系人材育成コンサルタント。
技術力には定評のあるバイオ系化学・製薬企業にて研究職として基礎研究から開発研究までを担当。理系特有とも言える人間関係の問題に直面して心理とコミュニケーションを学び始め、それを伝えていくことを決意して独立。
コールドリーディング®、NLP(TM)、心理療法、脳科学、サブリミナルテクニック、催眠、コーチング、コミュニケーションへ円環的にアプローチ。
根底にある信念は「追求」。

・米国NLP(TM)協会認定
 NLP(TM)トレーナー。

・コールドリーディングマスター
 講座石井道場 黒帯。
(コールドリーディング®は
有限会社オーピーアソシエイツ
http://www.sublimination.net/
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