2016年06月25日

負けず嫌い

負けず嫌いは、大きく分けると2通りいるように見えます。

1つは、負けるのが嫌いだから「自分が負けている」と認識したときに
何とかして、その負けている部分を挽回して勝とうとする傾向。

もう1つは、負けるのが嫌いだから
「自分が負けている」ことを薄々感じながらも
そのことを否定しようとする傾向。

負けないための努力の方向性が違うといえます。


※ここでは日常的に使われる言葉として”負けず嫌い”を選びましたから
 「勝ち負け」の表現で説明していますが、日常生活ではもっと広く
 「優位に立てない」ことや、「失敗を認める」ことが
 「負け」のように扱われる場合もあります。


1つ目のほうは、自分が負けていることを自覚してしまっているので
その部分で悔しさが大きく、次に向けた必死の努力に繋がりやすい。

負けの原因となる部分を修正して、次には勝てるようにと頑張る。

勝負の最中(スポーツなら試合中、議論なら話し合いの続く間など)には
負けないために必死の抵抗をします。
不利な状況を挽回しようとして必死になる様子は、
客観的には怒っているように見えることもあるかもしれません。

怒りのエネルギーを使って「勝ち」の状況を取り戻そうと頑張っているわけです。

ところが一度、「負け」を自分で認めると「悔しさ」が前面に表れます。
「悔しさ」には「悲しみ」の要素が含まれるのが特徴でしょう。

負けを認める時点で、「勝つ」ことへのこだわりとか
「勝つ」ことで得られる自信や自分の存在意義とか
自分にとって大切なものが一時的に失われてしまいます。

こうして大切なものが失われたときの感情が悲しみ。
負けて悔しいときには、悲しい感じがあるわけです。
悔し泣きがあるのも、この理由からだといえます。

この「悲しみ」の側面が表れるのが、
「負けを認める」種類の”負けず嫌い”における大きな特徴でしょう。

もちろん、具体的な勝ち負けの部分に関しては
まだ挽回の余地がありますから、そちらに対しては
期待外れを取り戻そうとする怒りのエネルギーも沸きます。

だから「次こそは!」と努力が続くわけですが
一時的に「負け」のショックを受けてから立ち直ろうとするはずです。

このように「負け」の辛さを受け止めながら
なお「負けるのが嫌い」で、勝ちを求めようとする、ということです。


一方、もう1つのほう…、
 「自分が負けている」ことを薄々感じながらも
 そのことを否定しようとする”負けず嫌い”
は、「負け」を認めたときの悔しさを避けようとする傾向だといえます。

意識的に「負けている」と認識せずに、
「負けていない」理由を探すほうに意識が集まるようです。

「負けない」ための努力の方向性が
負けていない部分を見つけようとするところにある。

戦いや競争の最中に、その争いで負けるのを嫌う
とも言えそうです。

1つ目のほうの”負けず嫌い”が、次の争いで勝ちを取り戻そうとするのとは
この部分で大きく違うわけです。

「負け」を認めて次の争いで勝ちを取り戻そうとする場合にも
争いの最中から負けないように頑張る部分もありますが、
「負け」を認めるタイミングに差があります。

2つ目のほうの「負け」を否定するタイプの”負けず嫌い”は
その争いが一区切りついても「負け」の部分に目を向けようとはしない。
そういう傾向として2つが区別できそうです。

争いに区切りがついても「負け」を認めないというのは、例えば
スポーツなどの競技であれば判定に不服を言い続けたり、
その勝負がおかしかった理由を主張したりして、
客観的な勝ち負けの判断を否定します。

言い争いのような人間関係であれば、
相手が諦めて会話を終息させるまで
「負けていない」理由を説明し続けるようなケースでしょう。

外から見ていると、怒りのエネルギーが前面に観察できます。

負けを認めるほうの”負けず嫌い”が最終的に悔しさを表すのとは異なり
争いが終わるまで(終わった後も)怒りの雰囲気のままです。

悔しさよりは不満が強そうに見えるかもしれません。

大事にしたいものは、どちらも共通しています。

「勝つ」ことへのこだわりとか、「勝つ」ことによる自信や自分の存在意義とか
そのあたりの大切なことを持っていたいわけです。

ただし、負けを認めるタイプの”負けず嫌い”のほうでは、その大切なものを
 失ってショックを受けてから取り返そうとする
のに対して、
負けを認めないタイプのほうでは、
 失わないように守ろうとする
と区別できます。


強さの使い方が違う、とも言えるかもしれません。

負けを認めるほうには、
自分の存在価値が失われるショックを受け入れる強さがあります。

負けを認めないほうには、
自分の存在価値を守るために必死で抵抗し続ける強さがあります。

どちらも自分の存在を保つための方法として身につけたものでしょう。

指導や教育としても関わるときにも
配慮の方向性が異なってくると思われます。

負けを認めるほうは、課題を指摘するだけでも
本人自ら課題を克服しようとするようです。

負けを認めないほうは、課題の指摘が「負け」を意味してしまうかもしれないため
「負け」の雰囲気を出さないように、良いところをフィードバックする形で
伝える必要があるかもしれません。

一口に”負けず嫌い”と言われるものも、
中身を区別すると対応を選びやすいのではないでしょうか。

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プロフィール
原田 幸治
理系人材育成コンサルタント。
技術力には定評のあるバイオ系化学・製薬企業にて研究職として基礎研究から開発研究までを担当。理系特有とも言える人間関係の問題に直面して心理とコミュニケーションを学び始め、それを伝えていくことを決意して独立。
コールドリーディング®、NLP(TM)、心理療法、脳科学、サブリミナルテクニック、催眠、コーチング、コミュニケーションへ円環的にアプローチ。
根底にある信念は「追求」。

・米国NLP(TM)協会認定
 NLP(TM)トレーナー。

・コールドリーディングマスター
 講座石井道場 黒帯。
(コールドリーディング®は
有限会社オーピーアソシエイツ
http://www.sublimination.net/
の登録商標となっています)
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