2016年11月18日

予想外の感情

身体の固まったところには感情が溜まっているという考え方があります。

ライヒの『筋肉の鎧』という言葉を使っていたそうですし、
ハリウッドでやられる演技のトレーニングの中にも
個人の感情的な癖を取り除くために体の緊張に意識を向けて
そこを緩めていくものがあるらしいです。

実際、体の緊張した部位に注意を向けて、思い出される記憶を探っていくと
様々な感情的な出来事がよみがえってきます。

マッサージのような施術を受けていても
身体の固まりが緩むときに感情が沸いてきたり
昔の記憶がよみがえったりする経験があります。


自分で感情のわだかまりを解消しようとしたら
身体の緊張に意識を向けていくやり方もあるわけですが、
実際のところ、体の強張りに気づきにくい部位もあります。

そもそも体が固まるということは、その部分への意識の度合いが低く
普段から注意が向いていないから動かさないままで固まってしまい、
固まっていることにも気づきにくくなっている、というのが実情でしょう。

ですから「固まっている部分に意識を向ける」作業そのものが
それほど簡単ではないと思われます。

固まっている部分や緊張している部分を緩めようとしても
そもそも本当に固まっているところほど自覚すらできず、
緩める以前の段階で止まってしまいがちだ、と。

その点、マッサージのような施術を受けるのは効果的だと感じます。
自分では気づくことさえできない強張りを外からほぐしてもらえますから。

ただこの場合、本当にガチガチに固まっていることもあるようで、
「こんなところがこんなにも強張っていたのか!」と驚くほどです。
そして、強く押されると凄く痛い。


マッサージにおいて痛みを感じるほどの圧をかけるのかどうかには
流派や考え方によって違いがあるようですが、
自覚しずらい部位となると少しの刺激でも痛みが感じられるようです。

僕が最近発見したのは、脇のあたり(肩や腕の付け根近辺)には
自覚しにくいレベルで相当な固まりがあるということ。

しかも他の場所と違って、痛みの質が耐え難かったんです。

おそらく、ここには感情的なわだかまりも追加されていた気がします。

溜め込んでいた感情が強く結びついている場所。
ゆるめるときに感情が蘇る程度も大きかったようです。

他では感じたことのない「苛立ち」や「不満」が意識に上がりました。

別の場所だと痛みを堪えることもできますし、
痛くても気持ちがいい感じの場所もあれば、
痛くて逃げたくなるようなときも、謝りたくなるようなときもあります。

でも痛みに苛立ちが混ざったのは初めての体験でした。


どうも「脇のあたり」という場所が関係している気がします。

脇には内面の状態が色濃く表れるものです。
特に、生存レベルでの安心度合いが関係しそうな印象があります。

不安げな人や自信の小さい人ほど脇をしめている傾向が見受けられます。
ときにはギュッと脇の下の空間を閉めて、隙間をなくすようなことも。

逆に、地位や権力、格闘的な強さ、経済力などに自信がある人は
脇の下に空間を作っていたりします。

やってみると感じられるかもしれませんが、
脇の下を開けておくというのは意外と心細い感じがするものです。

実際、緊張した時には両肩が首の方向に近づくように力が入り、
脇の間がすぼまるようなことが頻繁に見受けられます。

おそらく僕の場合も、脇のあたりの強張りは
何らかの内面的な反応を反映していたんでしょう。

そこを緩めたときに苛立ちが出てきたということから推測すると
不満などを我慢して、グッと耐えていたような部分があったのかもしれません。

不満を感じても表に出さずに堪えるような傾向が
脇のあたりの痛みと連動した苛立ちに関係していた気がします。


自覚しずらい部分から出てきた反応だからこそ
普段は意識している以上の感情にも気づけたのだろうと思います。

自分だけで全てに気づくというのは難しいものだと実感しました。

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プロフィール
原田 幸治
理系人材育成コンサルタント。
技術力には定評のあるバイオ系化学・製薬企業にて研究職として基礎研究から開発研究までを担当。理系特有とも言える人間関係の問題に直面して心理とコミュニケーションを学び始め、それを伝えていくことを決意して独立。
コールドリーディング®、NLP(TM)、心理療法、脳科学、サブリミナルテクニック、催眠、コーチング、コミュニケーションへ円環的にアプローチ。
根底にある信念は「追求」。

・米国NLP(TM)協会認定
 NLP(TM)トレーナー。

・コールドリーディングマスター
 講座石井道場 黒帯。
(コールドリーディング®は
有限会社オーピーアソシエイツ
http://www.sublimination.net/
の登録商標となっています)
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