2016年12月08日

技術で味を追加する

最近の食品加工技術はスゴイと思います。

長期保存を可能にするための加工でありながら
食べる状態での味を想定していることがあるようです。

レトルトや冷凍食品であれば、食べる直前の加温で
調理の全てが完成するように調整してある。

単純に出来あがった料理を保存して、温め直して食べるわけではないんです。
一見するとただの温め直しに見える加熱工程を調理の一部として想定している。
美味しく食べることを第一に考えて作られているんでしょう。


家庭用の調理家電でも、いかに美味しくできるかが計算されているそうです。
もはや家電は、伝統的で正当な調理方法の代替ではないんでしょう。

出来立てを食べ損ねたときに、それを補うように
「せめて簡単に温め直して食べる」というのが
元々の調理家電の大部分だった気がします。

揚げ物を電子レンジで温めれば、べチャッとなって味は落ちる。
でも、冷たいままよりはマシ。
そういう発想があった気がします。

最近の家電は、そういった味の低下を防ぐ工夫に満ちています。
それどころか、「揚げる」という工程そのものを代替することさえできるそうです。

トースターにしても、焼きたてパンのように加熱できるものまであるんだとか。

こうなってくると調理家電は、従来の伝統的な調理方法を補うための手段ではなく
新たな美味しさを生み出すための新たな調理方法の1つにも感じられます。


長期保存のための手法だった密閉や乾燥にしても
ただの保存が目的なのではなく、
その工程で生まれる味の変化を料理方法として活かしてさえもいるようです。

レトルトや缶詰は密閉状態にしてから加温調理することで
内部を滅菌して、腐らないようにしているわけですが、
この密閉状態での加温という方法そのものが1つの調理方法になっている、と。

煮汁からの味の染み込み度合いでいったら、おそらく
密閉状態での加熱のほうが効果的でしょう。

乾燥にしたって、乾燥させることで味が濃縮されます。

常温あるいは高温での乾燥は味の成分が変わりやすいのが特徴です。
この辺は伝統的な乾物の特徴でもあって、加温乾燥の過程で
タンパク質が分解されて旨味成分のアミノ酸が増えるメリットがあります。

しかし同時に干物特有の匂いが出てきたり、
元の素材そのものとは違った味に変化したりするデメリットも含まれます。

ドライフルーツには独特の味わいがあって
それはそれで生の果物とは違った美味しさがあると思われますが、
元の果物とは違った食べ物になるぐらいに差が生まれるのも実情。

その点、最近のフリーズドライ技術は、かなり多くの食品を
味の成分を変えないままに水分だけ飛ばして乾燥させることが可能です。

純粋に味が濃縮される方向になるわけです。

イチゴやトマトなど、酸味がフレッシュさを感じさせる果物であっても
フリーズドライなら甘酸っぱさの全てと香り成分をまとめて濃縮できます。

新たな食感で、かつ濃密な味わいのドライフルーツになる。

これは、干物(常温乾燥)や燻製(高温乾燥)につぐ
新たな乾燥調理法の1つともいえるんじゃないでしょうか。


伝統的な調理方法で作られたものには本格的な魅力があると思います。

その一方で、科学技術を利用した最近の調理方法にも
これまでにはない新たな魅力が出ていると感じます。

そもそも伝統的な調理方法の中にも、当時の科学的な知見を使った
保存のための調理技術が含まれています。
発酵、干物、燻製などはその代表です。

そこに加工のための機械が使われているかどうかは違いますが
美味しさの追加と長期保存を両立させるための工夫があるのは共通しています。

そんな観点で見ていくと、スーパーやコンビニに並ぶ加工食品に
新たな魅力が見つかってくるような気がします。


ちなみに、こちらは最近コンビニで売られている
フリーズドライのイカの塩辛。

塩辛をそのままに濃縮した感じで、
イカのワタの味わいは更に強くなっています。

そして手でつまんで食べられる。

イカの塩辛がご飯のお供に、というイメージだとしたら
こちらのほうが、酒のつまみに向いているのかもしれません。
…僕はお酒を飲みませんが。

美味しさを追加する食品加工技術の一例のような気がします。

塩辛

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プロフィール
原田 幸治
理系人材育成コンサルタント。
技術力には定評のあるバイオ系化学・製薬企業にて研究職として基礎研究から開発研究までを担当。理系特有とも言える人間関係の問題に直面して心理とコミュニケーションを学び始め、それを伝えていくことを決意して独立。
コールドリーディング®、NLP(TM)、心理療法、脳科学、サブリミナルテクニック、催眠、コーチング、コミュニケーションへ円環的にアプローチ。
根底にある信念は「追求」。

・米国NLP(TM)協会認定
 NLP(TM)トレーナー。

・コールドリーディングマスター
 講座石井道場 黒帯。
(コールドリーディング®は
有限会社オーピーアソシエイツ
http://www.sublimination.net/
の登録商標となっています)
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