2017年06月10日

朗唱トレーニング

スピーチの暗唱をするトレーニングの講座に行ってきました。

丸一日かけて、有名なスピーチの一部分を覚え、
言えるようにする内容です。

事前準備なしでも一日かけて少しずつ繰り返しながら覚えていけば
ある程度まとまりのある内容の範囲は覚えられるもののようです。

決して文面さえ覚えればいいというわけではなく
発音やイントネーション、リズムも含め
スピーチとして形になるようにするのが趣旨。

すると発音やリズム、抑揚など
英語のスピーキングに重要な要素を鍛えられるはずだ、と。

また、ある程度の長さのあるフレーズ単位や文章として覚えることで
スピーキングでもライティングでも、アウトプットの際に
自然と思い浮かぶストックとして蓄積していくこともできる。

そういうのが暗唱(朗唱)トレーニングの効果みたいです。

また、ネイティブがスピーチをしているときの発音を真似しますから
音の省略や弱化など、ネイティブが話すときの癖ごとインプットできて
「この単語の並びは、こういう音に聞こえる」というパターンが
自然と頭の中に残っていくことにもなります。

自分でも発音できるレベルで捉えた音の組み合わせなら
聞いた時にも認識がしやすくなって、
ネイティブの話も聞き取りやすくなると考えられます。

少なくとも、一度暗唱できるようにしたスピーチそのものなら
聞いたときに何を言っているかは文章として理解できるでしょう。

もちろん、そのスピーチ原稿を読むときには
暗唱しているときの声が頭に浮かぶのが一般的ですから、
一生懸命に単語を1つずつ追いかけなくても黙読できるはずです。

そうやって考えると、「話す、書く、聴く、読む」の4技能すべてに
効果がありそうなトレーニングだと考えられます。

真似できるように丁寧に取り組んでいる限り、
やったことが無駄になることはないんじゃないでしょうか。

あとはトレーニングの効率の問題。

やっただけ効果があるという意味では素晴らしいでしょうが、
他のトレーニングと比べたときに
かけた時間に対する効果の比率としてベストかは分かりません。

ただ、ネイティブの中でも英語力には差があるわけですから、
名演説と呼ばれるものを真似できるようにするのは
ほぼ上限なく英語をトレーニングできる素材だとは言えそうです。

やってみた印象としては、
おそらくかなり地味な効果が蓄積されるタイプのもので、
長く続けたあと、それもかなりの英語力がついてきた頃に
暗唱トレーニングした意味がジワジワと出始めるんじゃないか、
と感じています。


講座としては、その暗唱を使いながら
人前でスピーチをするトレーニングも一緒にやってしまおう
というコンセプトになっているようでした。

そうすると人前での度胸もつくし、
色々と自信を高めたり、仲間意識が生まれたり、と
大勢で取り組むメリットが出てくるんでしょう。

ただ個人的には、暗唱を人前でやっても
スピーチそのもののトレーニングにはなりにくそうに感じました。

一般的なスピーチやプレゼンと比べると
あまりにも頭の中で行われる作業が違うんです。

スピーチやプレゼンは自分で考えた内容を話します。
覚えたものを言うにせよ、その場で考えながら話すにせよ、
自分の中から自分の言葉として出てくる印象がある。

一方、暗唱の場合、自分の中を通っている感じがしないんです。

もちろん、素晴らしく感動的な内容の部分は
暗唱しながらでも感情レベルで動かされるものはあります。

ただしそれは、どちらかというと聞きながら感動するのに近い。
歌を聞いて感動する感じです。

もっと正確に言うと、口に出しながら感動するわけですから
心に響く歌を歌っているときに、
歌いながら感極まってくるような状態に近いはずです。

カラオケで歌詞を見ながら歌うのが朗読、
歌詞を覚えて歌うのが暗唱。
そういう関係じゃないでしょうか。

まさに僕が体験してみたときの印象は
歌っているときに近かったんです。

内容が理解できないわけじゃないし、
その内容に心が動かされないわけでもない。
でも自分が話すときとはプロセスが違い過ぎます。

プレゼンのように人前で話すトレーニングをするなら、
暗唱するよりも自分の言葉でやったほうが
効果がありそうに感じました。


繰り返しになりますが、暗唱そのものは
英語力を鍛えるトレーニングとして非常に有効だと思います。

全部を完全に再現できるところまでやらないにしても
文章単位で覚えて言えるようにするだけで
ボキャブラリーや表現の幅を広げていけそうです。

その目的では僕もやってみようかと思っています。

まぁ、フレーズのストックを増やしたり、
英語のリズムを覚えたりする目的であれば
洋楽を覚えても同じだろうとは思われますが。

違いは歌の場合、文法よりも意味が優先されるため
書き言葉や会話とは違った表現になってしまうケースがあったり、
スラングだらけで基礎的な表現を身につけにくかったり、
どの歌を利用するかの差が大きそうだ、ということろでしょうか。

逆に歌になっているとメロディーのおかげで
内容を覚えやすかったり、リズムが掴みやすかったりするのは
メリットになるほうでしょう。


ちなみに歌を覚えて歌うときと近いように感じたのは
講座中にステージの上で発表する場面で、でした。

小学校のときに通っていたピアノ教室の発表会や
中学校の時の全校での合唱コンクールのとき、
ステージの上で覚えたものを披露する場面がありました。

ピアノであれば曲を忘れてしまう状態、
合唱コンクールであれば歌詞を忘れてしまう状態。
いわゆる「飛ぶ」というヤツです。

ああいう感じと良く似ていました。

だからこそ、覚えたものを再現しているだけで
自分の中から出てきていない印象をハッキリ自覚したんです。

実際、かなり短い文章3つぐらいの担当だったのに
僕は見事に「飛んで」しまいました。

覚えたものをキッチリとやらなければいけない…
と考えていた分、緊張も感じていました。
緊張に関しては他の人の影響もあったでしょうが。

普段のセミナーでは緊張しません。
やらなければいけない正しい内容があるわけではないので
上手くやろうという発想が無いのが大きそうです。

また、その場その場で話すことが変わりますから
「飛んで」しまうといった失敗の種類もありません。

ですから、物凄く久しぶりに”失敗”を体験したわけです。

なかなか楽しいものですね。
新鮮な体験ができました。

僕が普段のセミナーでやっているのは対話であって
プレゼンではないと感じていますが、
プレゼンだったら緊張はしても「飛ぶ」ことはありません。

「これじゃないといけない」という正しい内容がないからです。

予定と違うことになっても、その場に応じて
自分の言葉で内容を組み立てる機会が多々あります。

「飛ぶ」経験をしたのは、そこでやっていたのが
対話でもプレゼンでもなく、
『パフォーマンス』だったからでしょう。

暗唱は、歌や楽器演奏、演劇のような
パフォーマンスの部類だと感じられた、という話です。

そう考えると、歌手とかミュージシャンとか舞台役者とか
よくも覚えたものをやり続けられるなぁ、と感心します。

僕はパフォーマンス好きではないようなので、
パフォーマンスとして人前で暗唱したいわけではないみたいです。

あくまで英語力を鍛えるトレーニングとして
取り組んでみようかとは思っているところですが。

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プロフィール
原田 幸治
理系人材育成コンサルタント。
技術力には定評のあるバイオ系化学・製薬企業にて研究職として基礎研究から開発研究までを担当。理系特有とも言える人間関係の問題に直面して心理とコミュニケーションを学び始め、それを伝えていくことを決意して独立。
コールドリーディング®、NLP(TM)、心理療法、脳科学、サブリミナルテクニック、催眠、コーチング、コミュニケーションへ円環的にアプローチ。
根底にある信念は「追求」。

・米国NLP(TM)協会認定
 NLP(TM)トレーナー。

・コールドリーディングマスター
 講座石井道場 黒帯。
(コールドリーディング®は
有限会社オーピーアソシエイツ
http://www.sublimination.net/
の登録商標となっています)
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