2017年06月13日

イングリッシュオンリー

先日参加してきた暗唱の講座では、そのスクールの流儀として
常に英語を使わなければならない決まりがありました。

一般的な英会話のスクールであれば
レベルに応じてクラス分けがあったりしますが、
暗唱をする上では大きな違いがないのか
英語力をベースにしたグループ分けなどはありませんでした。

内容としても、主に課題となるスピーチの決められた部分を
インストラクターからフィードバックを受けつつ
繰り返し練習するだけですから、
それほど「英語しか使えない」ことは問題になりません。

時折、練習の進め方やお互いのフィードバックなどの際に
英語でやり取りをする必要が出てくるぐらい。

あとは休憩中の会話程度でしょうか。


そのスクールも普段の授業では、レベルに応じて
内容を変えたものを扱う機会があるようですが、
メインとなる授業ではレベル分けがないみたいです。

そういう状況での「日本語禁止、英語のみで過ごす」ルールですから
人によっては英語だけでやり取りするのが大変な場合もあるようです。

もちろん、そうして英語漬けにすることで
英語力の向上を早めようという趣旨なんだろうとは思います。
留学していれば当然、英語のみになるわけですから
集中して学習時間を確保するには効率的かもしれません。

英語力にかかわらず英語でコミュニケーションしようとすれば
必要な情報のやり取りのために、必死で話すようになります。

そして伝わるのに必要なパターンを早く習得できるでしょう。

もどかしい思いをしながら辛うじて伝わった表現があれば
それを覚えて次回はスムーズに伝えられるようになる。

あるいは、他の人の表現を聞いて、
それを採用できることもあるはずです。

現状の英語力の範囲内で、アウトプットするスムーズさは
英語のみの環境に身を置くことで上がっていくと考えられます。


一方で、日本人ばかりの環境での「英語のみ」ルールには
デメリットもあるように感じられてしまいました。

それは、ほぼ全ての人が英語学習者だということに起因しそうです。

当たり前の話かもしれませんが、英語関連の試験で
高得点を取ったり、上の級に合格したりする人の割合は
点数が高くなるほど少なくなってくると思われます。

上達してきた後にいつまでも通い続けないかもしれませんし、
英語力が上がってきたからこそ
留学など次の環境を目指す人もいるかもしれません。

元々、単純な統計として日本人の平均的な英語力は
それほど高くないとされている上に、
上達してきた人がスクールから去る可能性を考慮すると、
スクール内の英語力の分布を見ても
いわゆる”上級者”の割合は小さいだろうと推測されます。

大部分の人たちは聞いて理解する力においても
自分の考えを言葉にする力においても
もどかしさを感じている可能性が高そうなんです。

その中で英語のみのコミュニケーションをする。
それもレベル分けをせずに皆で協力して取り組むような授業となれば
”上級者”の人たちも簡単な話し方になるよう工夫することでしょう。

結果として、共通言語としてやりとりされる英語のレベルが
かなり簡単なものに収まりやすいようです。

ときに文法的に成立していなくても、意味が伝わればOK。
発音にしたって何を言いたいかが分かれば問題視されません。

特に日本人は「相手の意見を汲み取る」ことに慣れています。
誰かが上手く英語で言い表せないときには、
聞いている方が理解しようとして汲み取ってくれます。

カタカナ発音だったとしても、日本語のカタカナを知っていれば
日本人特有の発音の癖に合わせて単語を変換して聞き取れる。

すると、文章が多少おかしくても、発音が英語のものでなくても
意思疎通の手段としては成立してきてしまうわけです。

厳密な意味でネイティブが話す「英語」とは全く異質であっても、
日本語以外のコミュニケーション言語として
独自のルールをもったものに性質を変えていく可能性があります。

方言のようなものに近いでしょうか。

ラテン語のように同じルーツを持ちながらも
地域によって別の言語が生まれてきたのと似ていそうです。

元々英語が母国語ではなかった人たちが英語だけの会話を強制されると
独自の表現や発音をもった方言に変化していくのと同様に、
英語ネイティブがいない環境で英語学習者同士が
日本語禁止で会話を続けていくと独自のパターンができてくる。

それがネイティブに通じるのかどうか?という視点がないままに。

ここが厄介そうに感じたんです。


つまり結構な割合の人が、文法を気にせずに話してしまったり、
しっかりと話を組み立てて言葉にする前に
お互いの汲み取りで会話が成立してしまったりする。

暗唱の時には発音やリズムに気をつける人でさえ、
日本人同士の英会話となると急にカタカナ発音に戻ったりするんです。

それで通っていってしまうのは、
いずれ厄介なハードルになりそうな気がしました。

まぁ、英語学習だけが目的のスクールではなさそうでしたし、
その問題に直面した人は別の学習手段や環境を
探し始めるかもしれないので、構わないとも言えそうですが。

語学のトレーニング環境として色々と考えさせられる機会でした。

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プロフィール
原田 幸治
理系人材育成コンサルタント。
技術力には定評のあるバイオ系化学・製薬企業にて研究職として基礎研究から開発研究までを担当。理系特有とも言える人間関係の問題に直面して心理とコミュニケーションを学び始め、それを伝えていくことを決意して独立。
コールドリーディング®、NLP(TM)、心理療法、脳科学、サブリミナルテクニック、催眠、コーチング、コミュニケーションへ円環的にアプローチ。
根底にある信念は「追求」。

・米国NLP(TM)協会認定
 NLP(TM)トレーナー。

・コールドリーディングマスター
 講座石井道場 黒帯。
(コールドリーディング®は
有限会社オーピーアソシエイツ
http://www.sublimination.net/
の登録商標となっています)
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