2018年04月30日

アウトプットの方向性

だいぶ僕の中で考えが定まってきた感じがします。
どういう形で心やコミュニケーションに取り組んでいくのか、について。


世の中には、紹介が上手い人たちがいます。
身近ですぐに使えて、ちょっと工夫できる技術を
本や大人数向けのセミナーで発信して、
学んだ人たちが自分で工夫して役立ててもらうスタンス。

具体的に何を言うか、何を質問するかといった
コミュニケーションの技法のみではなく、
悩みが楽になる考え方とか、目標達成しやすい考え方とか、
自分の心の中についての情報も扱われます。

「どうすればできるか?」と悩むほど高度な話ではないので、
その方法を知った人たちは使えそうな場面で使ってみて
効果を自ら試していくような形になると思われます。

もちろん学んだ人の中には「へぇー」と思って知識を増やしたものの
実際に使うことはない、という人もいることでしょう。

それでも知的欲求は満たせていますし、
そういう風に「知る」だけが目的の情報提供も沢山あります。
経済や歴史、宗教、芸術や科学の本を読んでも「教養」が目的で
それを実践するわけではない、というのも自然な話です。

コミュニケーション技法や心の分野においても
教養としてインプットされることもあるだろう、と。

そして場合によっては、「もっと深く知りたい」と興味を広げ、
より専門的な本を読んだり、高度な内容のセミナーに行ったり、
技術としてトレーニングを受け始めたりすることもあります。

このケースだと、実践や研究の入り口になっているといえそうです。

喩えるなら山についての本やテレビ番組のような感じでしょうか。
山の魅力や、山の現実、山登りの方法や準備・注意事項などを伝える。
それを一般教養として「登山とはこういうものだ」と知りたい人もいれば
ここがキッカケとなって山登りに出かけ始める人もいる、と。


また別の発信のパターンとしては「啓蒙」の形が見受けられます。

これは山の喩えでいうと、山の魅力を伝えることにも通じますが、
プラスアルファのメリットとして魅力を伝えるだけではなく、
むしろ山登りをしないことのデメリットとして必要性さえ説く感じです。

教養や入門としての情報発信は、必ずしも
その道に引き込もうとはしていません。
あくまで「こういうのがありますよ。こういうものですよ。」と
紹介をしているだけのことです。

少し興味を持った人たちが探して、その情報を見つけたときに、
引き続き「あぁ、これは面白そうだ」と興味をかきたてられるか、
それとも「へぇ、そういうことだったのか」と納得されて終わるか、
あるいは「なんだ、こんなものか」と興味を失わせることになるのか、
その結果については求めていない傾向があります。

それに対して「啓蒙」の場合には、
その先の道に進んでもらうことが目的となります。

当然、目的が果たせず、興味を持ってもらえないこともありますし
どれぐらい強引に引き込もうとするかには程度差がありますが、
それでも意図しているのは「この道に進んでもらう」ことです。

啓蒙でのポイントは「必要性」を感じてもらうことだといえます。
だからこそ「問題提起」がなされることが多い。
「こういう問題があるんですよ、知っていましたか?」と。

そして問題解決の必要性として動機づけをする。

心の話になると、例えば
「世の中にはこんな人たちがいる。その生き方でいいんですか?」
「歴史ではこうなっている。このようにあなたも生きるべきだ」
と駆り立てたり、
「今のままでいいんですか?こうすれば変われます」
「本当は辛いのに目を背けていませんか?こっちに幸せがあります」
と問題を指摘したり。

コミュニケーション技術の場合、
「普段こうしていませんか?これだと将来マズイことになります」
「普段どうやってますか?こういうやり方もあるんです。
あなたが本当にやりたいのは、こっちじゃないんですか?」
などと、一般的なやり方の問題点を指摘したり、
理想的なやり方を見せてショックを与えたりします。

それで啓蒙された人は
「今のままではダメかもしれない。
これからはもっと、こうやらなくては。」
と必要性から動機づけられる。

あるいは
「自分もそっち側で生きていきたい。
世の中のために何かをしたい。」
と自分の存在意義から動機づけられる。

こうした形は心理やコミュニケーション技術の分野に限らず
ビジネスや教育、仕事術、スピリチュアル分野などでも見受けられます。


それから技術トレーニングに重きを置くスタンスもあるようです。

トレーニングですから、趣旨は「上達、習得」です。

しかし「上達、習得」によって何を求めているか?においては
トレーニングの種類によって違いが見てとれます。

大きく分けると
「現状の問題解決」のため

「自分の成長」のため
とがありそうです。

前者の「現状の問題解決」は、
日々の中で困ったことがあって
それを何とかするための方法を身につけたいのが動機です。

直接的に現在関わっていなくても、
将来の方向性を踏まえながら身につけようとする場合もあります。

コミュニケーション以外て身近な例を挙げると、
パソコン作業で困っているからOfficeの勉強をするとか、
デザインに興味があるから(もしかしたら将来やるかもしれないし)
Webデザインやフォトショップを勉強しておくとか。

技術を使う目的意識がハッキリしているか、日常的かは別にして
使うことが想定されているのが特徴です。

一方、後者の「自分の成長」を目的としている場合、
「できるようになる」「技が増える」喜びが重視されます。

そして自信を高める。

その技術、手法そのものが必要かどうかよりも
「できなかったことができるようになる」実感が重要と。

そして「自分にも何かできる」
「自分も人の役に立てる」
「自分だって誰かに影響を与えられる」
という自信がつき、堂々と生きられるようになっていく。

こちらは色々な資格を集めるのと近いかもしれません。


そしてこの技術トレーニングの方向に
啓蒙の趣旨が加わる場合もあります。

「こういう技術が必要でしょう?
それを身につけましょう。
こうやればできるようになります。
…そして、
この技術で世の中に貢献してください。」
と。

貢献によって本人の幸福度も上がるし、
社会や身の周りの人に好影響が出る。

だからこの技術を身につけてください、というスタンスです。

啓蒙の要素が含まれますから、
正義や善意、正しさを伝えるところもあると言えます。

その意味で、発信する側に信念があって
リーダーシップやカリスマ性を発揮することも
求められるケースでしょう。


で、僕のスタンスは、どうやら
啓蒙をあまり含めない傾向があるようです。

技術トレーニングが中心で、とりわけ
その技術を使うことも想定している。

なので使う場面が限定される特殊なセラピー技法とかは
その技術が役立つ状況を想定しながら
紹介・トレーニングしているつもりです。

ですが、より望ましいのは
技術トレーニングが必要なときにトレーニングする形。

技術トレーニングよりも、心の癖を扱ったほうが
スムーズにいくこともあるんです。

知識提供だけで大丈夫な人だっています。

そういう点では、特定の技術を扱うセミナーなどよりも
目下の課題に向き合うワークショップのような形式で、
時には心の癖を扱い、時には技術の練習をする…
といった柔軟なスタイルが良さそうに感じます。

そうするとそれぞれの参加者が
自分の課題に向き合うことになる。
そして課題をクリアするための取り組みをする。

それによって日常が望ましい方向に変わり、
以前は問題だったことに困らなくなる。

そんな感じの流れが良さそうかなぁと。

そしてしばらくすると、また別の課題に遭遇して
その困りごとを解決するために自分の取り組みをして…
解決しては、新たな課題に向き合って。

そんな繰り返しをするたびに、その人の周りの関係性から
歪みが解消されて、全体としてのトラブルも減っていくはずです。

結局のところ、自分に降りかかってくる課題と
正面から向き合って、それをコツコツ解決していくというのが
自然でかつ、世の中へ役立つことなのではないか。

そんな発想に向かっていっている感じがしています。
僕の活動の方向性も、そっちに行くのかもしれません。

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プロフィール
原田 幸治
理系人材育成コンサルタント。
技術力には定評のあるバイオ系化学・製薬企業にて研究職として基礎研究から開発研究までを担当。理系特有とも言える人間関係の問題に直面して心理とコミュニケーションを学び始め、それを伝えていくことを決意して独立。
コールドリーディング®、NLP(TM)、心理療法、脳科学、サブリミナルテクニック、催眠、コーチング、コミュニケーションへ円環的にアプローチ。
根底にある信念は「追求」。

・米国NLP(TM)協会認定
 NLP(TM)トレーナー。

・コールドリーディングマスター
 講座石井道場 黒帯。
(コールドリーディング®は
有限会社オーピーアソシエイツ
http://www.sublimination.net/
の登録商標となっています)
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