2018年06月14日

社会のプレッシャーが違う

少しでも日本を離れてみると気づくのが
 日本人は我慢をする傾向がある
ということです。

文化的に共有されていることだろうと考えられますが、
社会に適応するために求められる重要な要素なんでしょう。

裏を返すと、アメリカ人なんかは我慢の程度が小さく見えます。

我慢が小さいから体がリラックスしている。
筋肉に力を込めて堪えることをしていないようなんです。

日本人から見たらルーズだとも言えるかもしれません。


サービス業の人のコミュニケーションにおいても
気さくで自然体に近いことをするように見えますし、
顧客の側もサービスの質に対して大きな期待をしていないようです。

日本のサービスや商品は基本的に、常に完璧に近いことが求められ
少しでも不具合や不快なことがあれば問題として対処されます。

アメリカではサービス業の人に対しても寛容なようで、
鼻歌交じりで働いている人がいても誰も文句を言っていませんでした。

公共の場所でゴミが散らかっていても許容範囲があるみたいですし、
客の荷物を足で扱っても当然のように過ぎていきます。

商品のパッケージも薄っぺらくて破れそうだったり、
逆にビニールのものは固くて千切れなかったり。

いかに日本の製品やサービスが、細かいところまで配慮して
快適に使いやすく、そして礼儀正しくしているかがうかがえます。

どんな形であれ日本で働いていたら、最終的に
商品やサービスが完璧に近いものとして求められるわけなので
仕事の質としても量としてもハードなものとなって、
組織内の人間関係も高い要求水準を満たすようにピリピリしがちでしょう。

働く側、商品・サービスの提供者の立場としては
過度に求められることに応えるのに必死で
常に無理を強いられた状態になっている。


私人に戻ったときにも、公共の場では
ルールやマナーを守ることが重視されます。

人に迷惑をかけないためのルールやマナーがあり、
守っていない人は目の敵にされたり、白い目で見られたりします。

他人から疎外されることを気にしなければ
そんなルールやマナーに過敏になることなく過ごせるのでしょうが、
多くの人は小さいころから集団の中に溶け込むことを教育されていて
コミュニティから拒絶されることに恐れを感じます。

その意味で周囲のプレッシャーに対しては従う傾向が強いはずです。

もちろんアメリカを中心とした西洋の心理学の研究においても、
集団の暗黙のルールに従おうとする傾向は知られています。

が、ルールそのものの要求の強さや、ルールの量の多さ、
ルールに従わないことへの罰則的なプレッシャーの強さなど、
集団の圧力は日本のほうが高そうに思えます。

つまり、仕事をするうえでも過剰な期待に応えなければならず、
私人として公共の場に身を置くときにも
社会のルールや暗黙の常識やマナーなどに従わないといけない、と。

同時に、それが裏を返すと
私人としてサービス利用者・顧客側になって
サービスや商品の質に対して高い要求をすることになり、
また公の一部としてルールに目を光らせる側になって
非常識な人を罰するように他人の行動に対して厳しくもなる。

そこには「自分ばかり他人の要求に応えて、
正しいことをしているのは不公平だ」といった
不満の感情もあるのかもしれません。


アメリカ人と話したところ、アメリカでもやはり
「アメリカ人になる」必要はあると言っていました。
そういうプレッシャーはある、と。

内向的な人は、明るく社交的な振る舞いをするのは苦痛だといいます。

しかし日本人として、他者の期待に応え、ルールを守り
集団から疎外されないように頑張って社会生活を成立させるのと同様に、
アメリカ人は、明るい社交性で社会を成立させています。

日本ほど高くない商品・サービスへの期待は
質が高くなくても文句を言わない態度に表れますし、
自分が仕事をするうえでも
過度な完璧さを求められない気楽さに繋がります。

お互いに「まぁ、これぐらいで」といって許容している範囲がある。

公共の場においても、他人に迷惑をかけないためのルールはさほど多くなく
人それぞれが自分の快適なやり方でいられるように干渉しない。

当然、好みの違いで受け入れがたい事態が起こる関係性もあるでしょう。

だからこそ明るく社交的なコミュニケーションをしておくことで
先に親しい間柄という前提を作り、敵意が起こりにくくしているといえます。

個人の自由を尊重しながら、かつ衝突しないための工夫が
「仲良くなってしまう」ということだろうと考えられます。
親しいからこそ許容できることが増える、と。

そういう意味で、フレンドリーな関わり方をするのは
アメリカ社会を成立させるうえで文化的に重要な要素であって、
それは文化から自動的に要求されている
 身につけなければいけないアメリカ人らしさ
の1つだと捉えられます。

日本とは違ったやり方ですが、
社会から求められて身につけなければいけないことは
アメリカにだってあるわけです。

ただ、そのプレッシャーの強さが違う。
そのプレッシャーに耐えている度合いも違うはずです。

フレンドリーにさえしておけば、あとは自由に気楽に過ごせるアメリカと
常に高い要求と周囲の圧力を気にしながら
自分も他人に対して厳しい目を光らせる日本とでは、
日々の生活の中で力を抜いていられる度合いは別物でしょう。

これは日本国内で海外から来た人と接していても感じます。
日本に住むために日本文化に合わせてはいても、
身に着けてきた土台のリラックス感は残っているようです。

同じアメリカでも、そのリラックスの度合いには地域差もあると思います。

ニューヨークのほうが日本に近いプレッシャーがあるかもしれません。
カリフォルニアとかハワイとかは、もっとリラックスしていそうです。

あれだけ気を抜いていて、人の目も気にせず、体に力を入れないで
自分の要求に従っていたら、アメリカの食文化の中では
肥満が多くなったって当然だと感じました。

日本はその点、社会としてのプレッシャーが強く
それに我慢しながら生きていないといけない。

ストレスが体に表れる度合いが大きくても当然なのかもしれません。

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プロフィール
原田 幸治
理系人材育成コンサルタント。
技術力には定評のあるバイオ系化学・製薬企業にて研究職として基礎研究から開発研究までを担当。理系特有とも言える人間関係の問題に直面して心理とコミュニケーションを学び始め、それを伝えていくことを決意して独立。
コールドリーディング®、NLP(TM)、心理療法、脳科学、サブリミナルテクニック、催眠、コーチング、コミュニケーションへ円環的にアプローチ。
根底にある信念は「追求」。

・米国NLP(TM)協会認定
 NLP(TM)トレーナー。

・コールドリーディングマスター
 講座石井道場 黒帯。
(コールドリーディング®は
有限会社オーピーアソシエイツ
http://www.sublimination.net/
の登録商標となっています)
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