2019年06月06日

【瞑想レッスン】6月22日の瞑想会

ご案内: 6月22日(土)

   瞑想講座 ~Coming back 'Home'~



瞑想会は折を見て、できるだけやろうかと思っています。

一応「講座」と銘打っていますが、実際は「レッスン」ぐらいの感じ。
ただ一緒に瞑想しましょうというお誘いではなく、
やり方やコツなどもお伝えする趣旨です。

究極的には「ひたすら一緒に黙って座る」だけに行きつきます。
もっともシンプルなスタンスは、それでしょう。

何かのメリットや目的のために瞑想をするわけではなく、
「ひたすら座る」ことそのものが
本性をありのまま世の中に表すことであって、
そうした座り方そのものを意図して瞑想するわけです。

この意図には終わりはありません。
むしろ深まり続けていくものとされます。


とはいえ、瞑想をするからには
そもそも瞑想に興味を持つキッカケがあります。

本質的には、このキッカケは個人のメリットや欲に由来するものではなく、
そうした形で自覚はされるけれども、それは表面的なところで
奥底には個人を超えた世の中の自然な働きが起こっていると考えます。

まぁ、それは自覚されるわけではありませんから
どんな経緯であれ瞑想に関心が生まれて
その方向への歩みを始めたということそのものが重視されます。

昨今では、アメリカ経由の「マインドフルネス」が流行して
日常生活レベルのメリットを求めて瞑想をするケースも多いようです。

その他にも、真実や真理といったものに関心が向いたり、
哲学的な思想を入り口にヨガや瞑想に進んでいったり、
いわゆるスピリチュアルな分野への興味から瞑想と出会ったり、
悩みから楽になるための心理療法的観点から瞑想を行ったり、
瞑想を始めるルートは多岐にわたるように見受けられます。

手塚治虫の「ブッダ」でも、ブッダ(シッダルタ)は
社会で苦しむ人々を見て、王族から出家したことになっています。

見た目上、どんなキッカケであっても、本質的に共通しているのは
「このままではいけない」という想いだと言えるでしょう。

掘り下げていくと、”自分”という存在が不安定になる感じ、
いわゆる「実存的危機」を伴っているはずです。


そしてこの”自分”という存在の危機感は
様々に形を変え、苦悩として自覚されるようになる。

この「苦」が形を変えて起こってくるメカニズム、関係性を
ブッダは十二縁起として説明していて、
その根本を「無明」としているわけです。

「無明」つまり「智慧」(仏の知恵)がない状態、と。

智慧がない。
本質が分かっていない。

もうちょっと日常的に言い換えると、
「みんな当たり前だと思ってしまっていることが勘違いなんだ」
という感じです。

じゃあ、勘違いではない「智慧」とは何なのか?
それは言葉では説明しにくいものでしょうけれど、
その智慧を得るための修業として瞑想が位置づけられます。

究極的には、すべての智慧を得ることはないので
修業はずっと続くわけですが、
個人的な人生経験におけるターニングポイントとしては
智慧によって苦悩から解放されるときは訪れます。

つまり「無明」は終わる。
勘違いに気づけば、苦悩は終わる、と。

とはいっても、勘違いではない内容については
無限の深遠さを持っているため
智慧を”手に入れた”という過去形になることはない。

それで、修業は終わらない、ということです。


瞑想に取り組むうえでのポイントは、
この「勘違いが終わると、苦悩が終わる」という部分です。

日常を生きる苦しみから解放される。

様々な形で悩み、苦しみ、不満、不安が起こる…
それから解放されて楽になる。

苦悩から自由になる、という趣旨です。

それが現実的な意味での瞑想の役割といえるでしょう。


そして瞑想によって苦悩を終わらせるルートには様々な流派があります。

ただ姿勢だけを心がけて座り続けるものもありますし、
具体的なイメージ内容を定めて瞑想するものもあります。

内面的な体験として何が起こったかを基準に
段階的に瞑想の種類を変えて、ステップアップしていく流派もあります。

ある流派では、できるだけ直線的に、シンプルなやり方で
苦悩からの解放までを一気に目指そうとします。
英語だと「direct pathway」なんて言われたりするものです。

実際、「勘違いに気づく」かどうかは
タイミングに左右されるところが大きいようで、
まさにダイレクトなやり方でも構わないのかもしれません。
起きる人には起きる、ということですから。

しかし、僕が見てきた限り、
それが起こりやすい状態には程度の違いがありそうなんです。

起きるときは起きる。
起こりやすい状態でも、起こらないときは起こらない。
起きにくい状態でも、起きるときは起きる。

あくまで確率のような話と捉えて頂けばいいと思います。

その意味で、起きやすくする、つまり
確率を上げる手段はあるんです。

その主要な1つが「一緒に瞑想する」ということです。

そして、まだ他にも確率を上げる手段があります。
言い換えれば、瞑想のコツのようなものです。

そこをお伝えする形式での瞑想会です。

なので「瞑想レッスン」ぐらいの呼び名が丁度いいか、と。


ということで、こちらの瞑想レッスンで行うのは
 『どのように』意識するか
という意識の使い方のコツの指導です。

世間で行われる様々な流派の瞑想を
”正しい瞑想法”として紹介するものではありません。

”〇〇瞑想”みたいな具体的な瞑想手法を扱うものではない、
ということをご了承ください。

瞑想の最中に『何を』するのか?という瞑想技法の話よりも
 『どのように』意識を向けながら瞑想をするのか?
というコツの話が中心になる、ということです。

苦しみから楽になる。
必ずしも一気に全ての苦しみから解放されるだけが全てではないでしょう。

少しでも楽になる。
それも良いのではないかと思います。

楽な時間をお過ごしいただければと願っています。



【実際に何をするか】
●瞑想についての説明
●様々な瞑想のコツの説明と実践
●振り返りと質疑応答

ずっと瞑想し続けるわけではありません。

一度の瞑想の時間も、お越しの方に合わせて調整します。

場所は和室です。

施設で座布団ぐらいは借りられますが
ご自身で使い慣れた坐布やクッション、ヨガマットなどあれば
ご持参いただいても構いません。

服装も動きやすいものをお選びください。


【午後の部と夜間の部について】
3時間ずつ、2コマで行います。

内容は同じにはなりません。
重要なところは一部、重複させる可能性はあります。

その場合には、ご自身での体験の違いを味わって頂けると思います。

どちらか一方のご参加も可能です。

お時間と体力をご考慮の上でご参加ください。



◆録音に関しまして
説明の内容は、ICレコーダーやスマートフォンなどで
記録いただいても構いませんが、あくまで
個人的なご利用の範囲でお願いいたします。

※ただし、プライベートな内容の扱いに関しましては
 十分にご配慮ください。




※消防法の関係で、施設利用の定員があります。
もしかすると逆に、最少決行人数へ届かない場合もあるかもしれません。
いずれの際も改めてお知らせいたしますので、なにとぞ御了承ください。






【講座の詳細】

≪瞑想講座 〜Coming back 'Home'〜≫

【日時】  2019年 6月22日(土)
       午後の部 13:30〜16:30
       夜間の部 18:00〜21:00


       ※終了時間は多少前後する場合があります。


【場所】 北とぴあ 第2和室
    (JR京浜東北線・王子駅 北口より徒歩2分)
    (東京メトロ南北線・王子駅5番出口直結)


【参加費】 ・・・午後・夜間いずれか一回の場合: 7,000円
         両方ご参加の場合: 10,000円


       当日、会場にてお支払いください。

    ★定員に達した場合、キャンセル待ちとして受付させていただくことになります。
     ご了承ください。


【お申込み】 下のメールフォームにご記入ください。
       「ご参加」の欄に
       「午後」「夜間」「両方」のいずれか
をご記載お願いします。









【最後に】

サブタイトルの「Coming back 'Home'」についてですが、
これこそが「楽になる」ことの本質だと思われます。

日本語には「おかえり」という挨拶があります。
このニュアンスがポイントです。


怪我をして、はぐれてしまった野生動物を保護して
治療が終わって回復して、群れのもとへと返すとき。
「ほら、おかえり」と送り出す。

一方では、外に出て久しぶりに戻ってきた相手を
「おかえり」と招き入れる。

自然へ、本来の場所へ、元のところへと戻るときに
送り出す側も、迎え受ける側も、「おかえり」と言えるんです。


しかも「おかえり」は、「私たち(we)」として認識する
家族や仲間に対してしか使いません。

他者であれば客として「いらっしゃいませ」か
「ようこそ」となるんです。

英語の「Welcome」は「ようこそ」と歓迎していますが
そこにはどこか他者意識が感じられます。

Welcome back だとしても、
これは「戻ってきた」ときであれば使える表現です。

久しぶりにアメリカを訪れた、そんなとき
知人は Welcome back to the US という感じになるでしょう。

ホテルなんかでも、常連のお客様であれば Welcome back です。

Welcome home という言い方もありますが、これは
お客さんに対して「私たちの家へようこそ」というときと、
家族に対して「おかえりなさい」というときと、両方あるようです。

特にアメリカは個人主義と言われるスタンスが強く
家族であっても幼少期から個人として尊重する文化があります。

家族の一員という「特別な’あなた’」を Welcome home する印象があって
日本人が家族に対して持つほどの強い連帯感は無さそうに感じます。


さらには home に対しての帰属意識も日本ほど高くないかもしれません。
日本文化では「内」と「外」を明確に分けますから
家(うち)に帰ってくるのは、「もう外ではない」という
強い安心感をもたらしてくれるところがあると思います。

日本人が、所有物としての家(いえ)に対して思い入れを強く持つのも
家という空間を特別視しているからとも言えそうな気がします。


ここには Welcome という単語そのもの性質も関係しそうです。
welcome は他動詞として使われますから、
主語から目的語へのアクションを説明するものです。

主語の人物が、目的語の人物を welcome するんです。
歓迎する、喜んで迎え入れる。

ここには相手を自分とは別の存在として捉える前提があります。
家族のメンバーに対しての welcome home だったとしても
We welcome you. という他者認識が含まれるだろう、と。

一方、日本語の「おかえり」は、そもそも
連帯感や一体感のある対象に対してしか使われません。

最初から「われわれ」というグループがあって、
そのグループから一時的に『欠けていた』存在を
再びグループの中へと取り戻していくイメージがありそうです。

日本語の「おかえり」は、何かが加わる認識ではなく
失われていた何かが取り戻される認識だ、と。

なので欠けていたことに対しての寂しさが前提に含まれ、
その欠けていた存在が取り戻された瞬間に、寂しさや心配が解消される…
という「ホッとする」感じ、安心感を伴ったメッセージなんです。

「おかえり」には「ようこそ!」のような歓迎のニュアンスではなく
受け入れ、許容、安心が伴われる、と。


ですから本当は「おかえり」のスタンスなんです。

心の中で様々な自分を「おかえり」する。

home(うち)へと「おかえり…」しつつ
come backしてきた自分を「おかえり」と迎え入れる。

そんな心の状態が瞑想の静けさの中に含まれるんです。


ということで、この瞑想会は「おかえり」なんです。

おしらせ
 ◆ セミナー情報 

New!

《コミュニケーション講座》
 〜人を育てる指導力〜

【日時】 
  2019年6月16日(日)
   10:00〜16:30


【場所】 
  北とぴあ 601会議室

   JR王子駅より2分
   南北線王子駅直結

詳細はこちら>>


《瞑想講座》

【日時】 
  2019年6月22日(土)

  午後の部 13:30〜16:30
  夜間の部 18:00〜21:00

【場所】 
  北とぴあ 第2和室

   JR王子駅より2分
   南北線王子駅直結

詳細はこちら>>


《怒りの取り扱いマニュアル》
 〜期待の手放し方と
  ゆるしの技法〜


【日時】 
  2019年7月6日(土)
     7月7日(日)
   10:00〜18:30


【場所】 
  滝野川会館

   JR上中里駅より7分
   JR駒込駅より10分
   南北線西ヶ原駅より7分

詳細はこちら>>
次回未定


 ◆ 過去の講座 

《新カウンセリング講座》
 〜まとめと実践〜


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《勉強会》 

【テーマ】 変化の流れを考える

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次回は未定



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プロフィール
原田 幸治
理系人材育成コンサルタント。
技術力には定評のあるバイオ系化学・製薬企業にて研究職として基礎研究から開発研究までを担当。理系特有とも言える人間関係の問題に直面して心理とコミュニケーションを学び始め、それを伝えていくことを決意して独立。
コールドリーディング®、NLP(TM)、心理療法、脳科学、サブリミナルテクニック、催眠、コーチング、コミュニケーションへ円環的にアプローチ。
根底にある信念は「追求」。

・米国NLP(TM)協会認定
 NLP(TM)トレーナー。

・コールドリーディングマスター
 講座石井道場 黒帯。
(コールドリーディング®は
有限会社オーピーアソシエイツ
http://www.sublimination.net/
の登録商標となっています)
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