2008年02月28日

読み直すと

たった1枚の資料を元に、何時間も議論する。
そういったことが出来るのは、その資料に本質的な情報が集約されているからでしょう。

僕がワークショップや勉強会でお配りする資料も
A4用紙1枚の中に情報を詰め込もうとしています。

正確には情報量を減らし、抽象的・本質的な内容を心がけていますが。

それは、解釈の仕方に柔軟性を持たせ、
理解のための取り組みに学びの幅を出すことを意図していたりします。

ところが、同じ資料であっても誰が読むかによって
その使われ方、解釈のされ方は全くと言って良いほど異なってきます。
だから面白いわけでもあるんですが。

そうなると、意欲的な方が集まるほどにディスカッションの時間が増え、
少ない情報に集約された資料から貪欲に学ぼうとされるわけです。
とりわけその受講生の方にとって現実に即したテーマだったりすると、
自然とディスカッションは盛り上がります。

自主的に学ぶというときには、本当に有意義な時間になりますね。


これは資料が情報を集約して表現されているからこそ可能なことです。

抽象的で本質的な内容だから、具体的な事例と結び付けようとしたときに
自分自身の実体験を整理しながら納得することができるわけです。

本は少し違うかもしれません。
多くのビジネス書などは特に、1つの内容を伝えるために具体例を多く示してあります。
口の悪い人に言わせると、1冊の本で必要な部分は数ページ分だ、ということでしょう。

僕自身としては本はもっと大切に読みたいと心がけていますが、
本質的な情報を入手するというように考えたときには、確かに一部に集約されると思います。

まぁ、本は人によって、その時によって、心に留まる部分も違いますから
全ての部分に大切な意味があると思うのが僕の本音です。
そもそも書いた人の気持ちになったら、一生懸命書いた一冊のうち
数ページ以外は無駄だ、とは言えないような気がしますしね。


そうやって1冊の本の中から、心に残る部分を見つけるように読んでいくと、
しばらく時間をあけてから読み直したときに別の気づきを得ることができます。

以前に読んだときには全く何も感じなかった部分に心を動かされる。
再び読むまでの間で自分の人生に蓄積したものがあったということでしょう。
久しぶりに本を読み返すと自分の成長に気づくこともできますね。


最近、僕は1,2年前に参加したセミナーの資料を見直したんです。

すると学びが大きかったのは、本のように分厚いテキストではなく
1枚に情報が凝縮されたプリントのほうでした。

本は情報量が多いんです。
分厚いテキストもそうです。
情報量が多い、つまり詳しい書き方がしてあると、
それはどことなくメタファーのように受け取ることができたり、
流れの中での意味合いを感じられたりします。

すると「勉強になった」という印象よりも
「心に響いた」とか「気づきがあった」とかいう印象のほうが残りやすい気がするんです。

それに対して、情報が凝縮されたプリントには感動はありません。
(「よく出来た資料だなぁ」という感じは受けますが)

ただ、深い学びがあるんです。
それは自分自身の理解度が上がるほどに、学びを深めてくれる気がしました。

僕の場合、1,2年前のノートは、何を学んだかを思い出すのに効果的でした。
そして、ノートに書いたことを今も意識して実施していたり、
「だいぶ身についてきているな」と感じたり、振り返るのにもってこいなんです。

一方、学びの深い資料は、読むたびに理解を広げ、深めてくれるようです。
当時は意識できなかったことも、今なら分かったりします。

以前は一方的な情報提供を受ける印象だった資料が、
今では納得しながら受け入れられるようになっていたりするわけです。
これは意外と嬉しいものですね。

自分の変化を知ることができる。
理解していなかった部分を、もう一度理解することができる。

同じ資料なのに、改めて学んでいるような感じさえ覚えるんです。

引越しのときに、ついつい読んでしまうマンガや本、新聞とは意味が違います。
大袈裟に言えば、もう一度セミナーを学んでいるような気持ち。

やはり、それだけ学びの詰まった資料だということでしょうね。


僕が作る資料も、数年後に見直してもらったときに
前とは違う学びを得られるようなものにしたいものです。

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プロフィール
原田 幸治
理系人材育成コンサルタント。
技術力には定評のあるバイオ系化学・製薬企業にて研究職として基礎研究から開発研究までを担当。理系特有とも言える人間関係の問題に直面して心理とコミュニケーションを学び始め、それを伝えていくことを決意して独立。
コールドリーディング®、NLP(TM)、心理療法、脳科学、サブリミナルテクニック、催眠、コーチング、コミュニケーションへ円環的にアプローチ。
根底にある信念は「追求」。

・米国NLP(TM)協会認定
 NLP(TM)トレーナー。

・コールドリーディングマスター
 講座石井道場 黒帯。
(コールドリーディング®は
有限会社オーピーアソシエイツ
http://www.sublimination.net/
の登録商標となっています)
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