2008年06月13日
こだわりの方向
サービス業に求められるものは様々なように思います。
それはお客様側の求めるものが様々だからでしょう。
理想的には全てのお客様の個人的ニーズに応じて
全て個別対応でサービスを提供できたら完璧なわけです。
でも、それは難しい。
何でも屋と言っても本当の意味での「何でも屋」ではないわけです。
やはり専門性は出てくるほうが普通でしょう。
となると、しいて挙げるとすればホテルのコンシエルジュというのが
かなり個別対応をするサービス業となるでしょう。
それも高額なホテルに限られるかもしれませんが。
もちろん、コンシエルジュは自分で全てを対応するわけではありません。
「美味しいフランス料理が食べたい」と要望を受ければ、
自分で料理をする立場ではないからです。
あらゆる要望に応える立場のサービスというのは個人の範疇ではなく
専門家のネットワークを利用することで成し得るものだということです。
かと言って、何でも相談にのって、適切な専門家を紹介するというのでは
職業として成立させるのは難しい部分もあるのかもしれません。
それに近いのはインターネット上のアフィリエイトでしょうか。
それでも、ある程度は自分で調べる人も多いでしょうし、
インターネットの情報量も膨大なわけですから
何でも案内するというのは難しい部分があるように思います。
そして何よりも、専門家を選んだとしても、
100%満足できるサービスに辿り着けるかどうかは保証されないわけです。
やはり現実的には、できるだけ多くの人が満足するサービスをすることになるのでしょう。
リピーターを気にせずに、一度きりの売り上げを優先する方法もあると思いますが、
多くのサービスは顧客満足を考えているはずです。
例えばレストランで考えてみると、ランチメニューを用意して外に看板を出す、
というのは初めて来店してもらうための工夫だと考えられます。
安い値段の表示とメニューリスト、サラダ・ドリンク付などの情報が
来店前から見られるようになっている店は、
初めて来店する機会を増やすためにしていると判断できます。
それに対して、実際の料理の味や接客態度、店内の雰囲気などは
満足度に関わっていて、二度目以降の来店に重要な要素だと言えるはずです。
もちろん、評判や口コミで初めて店に来るお客様もいるわけですから
料理の味や接客などが客数を増やすことにも関わるのは言うまでもありませんね。
飲食店であれば、一見の来客数を増やすことに目一杯専念して
味を中心とした満足度を無視する、ということは滅多にないでしょう。
逆に味さえ魅力的であれば、その他の要素がカバーできることもあるようです。
ラーメン屋など典型だろうと思います。
店主の態度がヒドイのに行列ができる店などザラにあります。
また、同じ飲食店でも業態によっては求められるものが違うように思われます。
同じ業態であっても人によって求めるものは違うようです。
高級フランス料理店とラーメン屋では料理以外にも違うところが沢山あるでしょう。
そして、同じラーメン屋によっても、店の雰囲気は様々です。
居酒屋だってそうです。
にぎやかで楽しい雰囲気も店もあれば、静かで落ち着いたところもある。
それは個性なわけです。
満足してもらうためには様々なサービスが考えられます。
でも全てのお客様に満足してもらうことは難しい。
だから特徴を出していくのでしょう。
人気の居酒屋には、とにかく元気な店員がウリのところがあるようです。
サプライズも用意して、店中を巻き込んで大袈裟な演出をする。
その店に行くと元気が貰えるような、そんな店。
それは1つのサービスとして徹底していると言えます。
ハッキリ分かりやすい特徴です。
当然、好き嫌いがあるはずです。
居酒屋で楽しい雰囲気になることが目的ならマッチするんだろうと思いますが、
静かなところで語り合いたいときには不向きかもしれません。
それは客側の選択です。
個人の好みや状況に応じて選択するわけです。
特徴を明確に打ち出していくと選びやすくなるというメリットが考えられます。
客層を絞り込むという結果にもなるのでしょう。
極端なまでに特徴を示すことができれば、
それは大きな武器になるはずです。
居酒屋やアミューズメント系であれば、とにかく盛り上げるという接客も
特徴を打ち出す効果的なサービスだと思います。
高級レストランであれば、気品あふれる振る舞いや接客姿勢、
豊富な知識といったものが、求められるサービスかもしれません。
高級レストランでアミューズメント系のような盛り上げ方をされても
場の雰囲気に合わないのは当然です。
こういったことは、セミナーでも同じなんだろうと感じます。
どういう方向に特徴を打ち出していくか。
とにかく気分を盛り上げてくれるセミナーもあります。
会場全体を一体に巻き込んでいくコンサートのような雰囲気のもの。
ひたすら講師の話に引き込み、会場を拍手の渦にする映画のような雰囲気のもの。
かと思えば、非常に真面目で学校のような講義を聞くセミナーもあります。
一方的に講義が進むもの。
受講生側が積極的に学び取ろうとするもの。
少人数で相互交流的なものもあります。
積極的に参加していくワークショップ形式のものもあります。
セミナー形式は、それ自体が1つの特徴だと考えられます。
そして、セミナーもサービスと考えたときには様々な要素が関わってきます。
満足度は必ずしも内容だけに対してではないでしょうから。
会場の内装や音響、BGMなども満足度に関わる要因でしょうし、
スタッフの対応もサービスの一部でしょう。
水やコーヒーが出されるセミナーもあります。
細かな要素が受講生側の満足度に関わっています。
満足してもらおうという心意気は素晴らしいはずです。
ただ、そこに不一致感があると問題ではないかと思うんです。
例えば、会場全体で盛り上げて参加者の気持ちを鼓舞するようなセミナーであれば、
関わる人はスタッフを含めて、参加者の気持ちを考えるべきだということです。
参加者の気持ちを奮い立たせるために内容が組まれ、
会場や音響、様々なアイテムを使って雰囲気作りがなされているのに、
スタッフ自体の気持ちが奮い立っていないというのは不一致だと思います。
真面目な勉強のようなセミナーであれば、
資料の作りや、机の整頓のされ方なども大切でしょう。
確かに、水やコーヒー、お菓子などを振舞ったり、お土産を配ったり、
そういうのは満足度を上げる要因にはなるようです。
でも、それらが「おもてなし」や「思いやり」の心を伝えるようなセミナーであったら
十分に気をつける必要があるように思うわけです。
コーヒーが嫌いな人もいる。
お菓子だって好みがある。
お土産は邪魔になることもある。
配慮の大切さを伝えるのなら、配慮ができている実例を示す必要があるということです。
そうでないと不一致感を与えてしまいます。
もしかすると不一致にならないように気をつけている間は
まだまだ特徴がハッキリ打ち出せていないのかもしれません。
自分のウリとなる特性をハッキリさせられていれば
自然と選ぶ行動が、特徴となる方向性と一致してくるような気がします。
特徴は「こだわり」の結果として生まれてくるのかもしれませんね。
自分が仕事で「こだわりたい」部分と、「どうでもいい部分」を吟味すると
自分の方向性が見えてくるのではないでしょうか。
それはお客様側の求めるものが様々だからでしょう。
理想的には全てのお客様の個人的ニーズに応じて
全て個別対応でサービスを提供できたら完璧なわけです。
でも、それは難しい。
何でも屋と言っても本当の意味での「何でも屋」ではないわけです。
やはり専門性は出てくるほうが普通でしょう。
となると、しいて挙げるとすればホテルのコンシエルジュというのが
かなり個別対応をするサービス業となるでしょう。
それも高額なホテルに限られるかもしれませんが。
もちろん、コンシエルジュは自分で全てを対応するわけではありません。
「美味しいフランス料理が食べたい」と要望を受ければ、
自分で料理をする立場ではないからです。
あらゆる要望に応える立場のサービスというのは個人の範疇ではなく
専門家のネットワークを利用することで成し得るものだということです。
かと言って、何でも相談にのって、適切な専門家を紹介するというのでは
職業として成立させるのは難しい部分もあるのかもしれません。
それに近いのはインターネット上のアフィリエイトでしょうか。
それでも、ある程度は自分で調べる人も多いでしょうし、
インターネットの情報量も膨大なわけですから
何でも案内するというのは難しい部分があるように思います。
そして何よりも、専門家を選んだとしても、
100%満足できるサービスに辿り着けるかどうかは保証されないわけです。
やはり現実的には、できるだけ多くの人が満足するサービスをすることになるのでしょう。
リピーターを気にせずに、一度きりの売り上げを優先する方法もあると思いますが、
多くのサービスは顧客満足を考えているはずです。
例えばレストランで考えてみると、ランチメニューを用意して外に看板を出す、
というのは初めて来店してもらうための工夫だと考えられます。
安い値段の表示とメニューリスト、サラダ・ドリンク付などの情報が
来店前から見られるようになっている店は、
初めて来店する機会を増やすためにしていると判断できます。
それに対して、実際の料理の味や接客態度、店内の雰囲気などは
満足度に関わっていて、二度目以降の来店に重要な要素だと言えるはずです。
もちろん、評判や口コミで初めて店に来るお客様もいるわけですから
料理の味や接客などが客数を増やすことにも関わるのは言うまでもありませんね。
飲食店であれば、一見の来客数を増やすことに目一杯専念して
味を中心とした満足度を無視する、ということは滅多にないでしょう。
逆に味さえ魅力的であれば、その他の要素がカバーできることもあるようです。
ラーメン屋など典型だろうと思います。
店主の態度がヒドイのに行列ができる店などザラにあります。
また、同じ飲食店でも業態によっては求められるものが違うように思われます。
同じ業態であっても人によって求めるものは違うようです。
高級フランス料理店とラーメン屋では料理以外にも違うところが沢山あるでしょう。
そして、同じラーメン屋によっても、店の雰囲気は様々です。
居酒屋だってそうです。
にぎやかで楽しい雰囲気も店もあれば、静かで落ち着いたところもある。
それは個性なわけです。
満足してもらうためには様々なサービスが考えられます。
でも全てのお客様に満足してもらうことは難しい。
だから特徴を出していくのでしょう。
人気の居酒屋には、とにかく元気な店員がウリのところがあるようです。
サプライズも用意して、店中を巻き込んで大袈裟な演出をする。
その店に行くと元気が貰えるような、そんな店。
それは1つのサービスとして徹底していると言えます。
ハッキリ分かりやすい特徴です。
当然、好き嫌いがあるはずです。
居酒屋で楽しい雰囲気になることが目的ならマッチするんだろうと思いますが、
静かなところで語り合いたいときには不向きかもしれません。
それは客側の選択です。
個人の好みや状況に応じて選択するわけです。
特徴を明確に打ち出していくと選びやすくなるというメリットが考えられます。
客層を絞り込むという結果にもなるのでしょう。
極端なまでに特徴を示すことができれば、
それは大きな武器になるはずです。
居酒屋やアミューズメント系であれば、とにかく盛り上げるという接客も
特徴を打ち出す効果的なサービスだと思います。
高級レストランであれば、気品あふれる振る舞いや接客姿勢、
豊富な知識といったものが、求められるサービスかもしれません。
高級レストランでアミューズメント系のような盛り上げ方をされても
場の雰囲気に合わないのは当然です。
こういったことは、セミナーでも同じなんだろうと感じます。
どういう方向に特徴を打ち出していくか。
とにかく気分を盛り上げてくれるセミナーもあります。
会場全体を一体に巻き込んでいくコンサートのような雰囲気のもの。
ひたすら講師の話に引き込み、会場を拍手の渦にする映画のような雰囲気のもの。
かと思えば、非常に真面目で学校のような講義を聞くセミナーもあります。
一方的に講義が進むもの。
受講生側が積極的に学び取ろうとするもの。
少人数で相互交流的なものもあります。
積極的に参加していくワークショップ形式のものもあります。
セミナー形式は、それ自体が1つの特徴だと考えられます。
そして、セミナーもサービスと考えたときには様々な要素が関わってきます。
満足度は必ずしも内容だけに対してではないでしょうから。
会場の内装や音響、BGMなども満足度に関わる要因でしょうし、
スタッフの対応もサービスの一部でしょう。
水やコーヒーが出されるセミナーもあります。
細かな要素が受講生側の満足度に関わっています。
満足してもらおうという心意気は素晴らしいはずです。
ただ、そこに不一致感があると問題ではないかと思うんです。
例えば、会場全体で盛り上げて参加者の気持ちを鼓舞するようなセミナーであれば、
関わる人はスタッフを含めて、参加者の気持ちを考えるべきだということです。
参加者の気持ちを奮い立たせるために内容が組まれ、
会場や音響、様々なアイテムを使って雰囲気作りがなされているのに、
スタッフ自体の気持ちが奮い立っていないというのは不一致だと思います。
真面目な勉強のようなセミナーであれば、
資料の作りや、机の整頓のされ方なども大切でしょう。
確かに、水やコーヒー、お菓子などを振舞ったり、お土産を配ったり、
そういうのは満足度を上げる要因にはなるようです。
でも、それらが「おもてなし」や「思いやり」の心を伝えるようなセミナーであったら
十分に気をつける必要があるように思うわけです。
コーヒーが嫌いな人もいる。
お菓子だって好みがある。
お土産は邪魔になることもある。
配慮の大切さを伝えるのなら、配慮ができている実例を示す必要があるということです。
そうでないと不一致感を与えてしまいます。
もしかすると不一致にならないように気をつけている間は
まだまだ特徴がハッキリ打ち出せていないのかもしれません。
自分のウリとなる特性をハッキリさせられていれば
自然と選ぶ行動が、特徴となる方向性と一致してくるような気がします。
特徴は「こだわり」の結果として生まれてくるのかもしれませんね。
自分が仕事で「こだわりたい」部分と、「どうでもいい部分」を吟味すると
自分の方向性が見えてくるのではないでしょうか。