2009年01月15日
イビキ
吉本興業のタレント、間寛平さんが「アースマラソン」というのをやっているそうです。
地球一周のマラソン。
地上にいる間はマラソン、海上はヨットで移動。
一日50kmの距離を毎日、東へ進んでいくのだそうです。
3年ぐらいかけて地球を自力で一周する試みは世界初だとか。
どのような思いで旅立ちを決意したのか、それは僕には分かりませんが、
自分自身の生き様を世界の人々の記憶に残していくという意味合いは
どこかに必ずあるような気がします。
それもまた、「芸人」としての生き様なのかもしれません。
今日が30日目、太平洋をアメリカに向かって進んでいるところらしいです。
その模様は毎日ブログで更新されるということですが、
時折、テレビ番組と中継で繋がることもあるようで、
先日、ある番組で間寛平さんの姿が映っていました。
一日50km、地上を走る間は、全ての時間が移動ではありません。
24時間テレビのように、軽食をつまみながら走りっぱなし
というわけではないみたいで、普通にレストランで食事をする光景もありました。
スタートしてから日本国内を走る間は、
ずっと奥さんが伴走していたという話でした。
起きて、走って、食事をして、また走って、宿泊して…。
そんな繰り返しだったのでしょう。
そして、ヨットでの出航を翌日に控えた夜、
そのテレビ番組でテレビ局と中継が繋がっていたわけです。
放送中、間寛平さんが、人生で初めて口にするような話だと言いながら、
ある出来事の内容を話し始めました。
奥さんとは結婚して30年以上。
寝るときに奥さんのイビキがウルサイのだそうです。
とにかくイビキが大きくて寝られない、と。
それがいつも不満で、本当に嫌だったと言っていました。
だからいつも、イビキが気になって起きてしまったときは
トイレに行ってワザと大きな音でドアを閉めたり、
横で布団をバサバサさせたり、色々なアピールをして
奥さんにイビキのことを気づかせるようにしていたのだとか。
うるさ過ぎて、奥さんを起こすこともあるほど。
とにかく、もう、イビキが嫌で嫌で仕方なかった。
そう繰り返していたんです。
で、出向を間近に控えたある日の夜。
ふと、このように思ったそうです。
「あぁ、もう、このイビキも聞けんようになるんやなぁ」
もしかしたら死ぬかもしれない。
もちろん、生きて帰ってくるつもりだけど、最悪のケースもありうる。
少なくとも、これから3年ぐらいは帰ってこない。
何十年もずっと横で聞き続けてきたイビキが、もう聞けなくなる。
そう思った夜。
間寛平さんは、一晩起きたまま、奥さんのイビキをずっと聞いていたそうです。
そして、そのことを全て奥さんに話し、二人で泣いたということでした。
『愛』とは、そういうことなんでしょう。
嫌なところが大切に思える。
長所も短所も、良いところも悪いところも、好きなところも嫌いなところも、
両方あるのが素晴らしい、大切だ、そう思える。
それは人に限ったことではありません。
物でも、仕事でもそうです。
苦しいこと、残念なこと、辛いこと、嫌なこと。
そういうものがあるからこそ、喜びが感じられるわけです。
悪役がいるから、ヒーローがいられるんです。
ネガティブな部分を見ないようにするのは
ポジティブシンキングと言えるのかもしれませんが、
それは愛に欠けた行為だと思います。
両方あることを素晴らしいと思えるようでいたいものです。
地球一周のマラソン。
地上にいる間はマラソン、海上はヨットで移動。
一日50kmの距離を毎日、東へ進んでいくのだそうです。
3年ぐらいかけて地球を自力で一周する試みは世界初だとか。
どのような思いで旅立ちを決意したのか、それは僕には分かりませんが、
自分自身の生き様を世界の人々の記憶に残していくという意味合いは
どこかに必ずあるような気がします。
それもまた、「芸人」としての生き様なのかもしれません。
今日が30日目、太平洋をアメリカに向かって進んでいるところらしいです。
その模様は毎日ブログで更新されるということですが、
時折、テレビ番組と中継で繋がることもあるようで、
先日、ある番組で間寛平さんの姿が映っていました。
一日50km、地上を走る間は、全ての時間が移動ではありません。
24時間テレビのように、軽食をつまみながら走りっぱなし
というわけではないみたいで、普通にレストランで食事をする光景もありました。
スタートしてから日本国内を走る間は、
ずっと奥さんが伴走していたという話でした。
起きて、走って、食事をして、また走って、宿泊して…。
そんな繰り返しだったのでしょう。
そして、ヨットでの出航を翌日に控えた夜、
そのテレビ番組でテレビ局と中継が繋がっていたわけです。
放送中、間寛平さんが、人生で初めて口にするような話だと言いながら、
ある出来事の内容を話し始めました。
奥さんとは結婚して30年以上。
寝るときに奥さんのイビキがウルサイのだそうです。
とにかくイビキが大きくて寝られない、と。
それがいつも不満で、本当に嫌だったと言っていました。
だからいつも、イビキが気になって起きてしまったときは
トイレに行ってワザと大きな音でドアを閉めたり、
横で布団をバサバサさせたり、色々なアピールをして
奥さんにイビキのことを気づかせるようにしていたのだとか。
うるさ過ぎて、奥さんを起こすこともあるほど。
とにかく、もう、イビキが嫌で嫌で仕方なかった。
そう繰り返していたんです。
で、出向を間近に控えたある日の夜。
ふと、このように思ったそうです。
「あぁ、もう、このイビキも聞けんようになるんやなぁ」
もしかしたら死ぬかもしれない。
もちろん、生きて帰ってくるつもりだけど、最悪のケースもありうる。
少なくとも、これから3年ぐらいは帰ってこない。
何十年もずっと横で聞き続けてきたイビキが、もう聞けなくなる。
そう思った夜。
間寛平さんは、一晩起きたまま、奥さんのイビキをずっと聞いていたそうです。
そして、そのことを全て奥さんに話し、二人で泣いたということでした。
『愛』とは、そういうことなんでしょう。
嫌なところが大切に思える。
長所も短所も、良いところも悪いところも、好きなところも嫌いなところも、
両方あるのが素晴らしい、大切だ、そう思える。
それは人に限ったことではありません。
物でも、仕事でもそうです。
苦しいこと、残念なこと、辛いこと、嫌なこと。
そういうものがあるからこそ、喜びが感じられるわけです。
悪役がいるから、ヒーローがいられるんです。
ネガティブな部分を見ないようにするのは
ポジティブシンキングと言えるのかもしれませんが、
それは愛に欠けた行為だと思います。
両方あることを素晴らしいと思えるようでいたいものです。
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この記事へのコメント
1. Posted by liki 2009年01月16日 17:34
初めて書き込みさせていただきます
イビキは愛の証だったわけですね。
じゃ、私も連れ合いに愛されているのかな?
でも、お互いが、離れ離れになるような状況じゃないと
自覚できないモノなんでしょうね〜
人間は損な生き物ですね。
目の前にあるときには気がつきにくく
失うとき自覚できる。。
不器用な人間。
でも、そんなところが私は好きなんですけど…
イビキは愛の証だったわけですね。
じゃ、私も連れ合いに愛されているのかな?
でも、お互いが、離れ離れになるような状況じゃないと
自覚できないモノなんでしょうね〜
人間は損な生き物ですね。
目の前にあるときには気がつきにくく
失うとき自覚できる。。
不器用な人間。
でも、そんなところが私は好きなんですけど…
2. Posted by 原田幸治 2009年01月19日 18:39
likiさん
コメントありがとうございます。
おっしゃる通りですね。
無くなって初めて気づく大切さ。
「感謝」の反対は「当たり前」だという話がありますが、
まさにそういうことかと感じます。
人間のそういうところを含めて好きだと言えるのは、
それもまた人間に対する愛情なのかもしれませんね。
コメントありがとうございます。
おっしゃる通りですね。
無くなって初めて気づく大切さ。
「感謝」の反対は「当たり前」だという話がありますが、
まさにそういうことかと感じます。
人間のそういうところを含めて好きだと言えるのは、
それもまた人間に対する愛情なのかもしれませんね。
3. Posted by 野島 雅 2009年01月22日 14:16
