2009年11月10日

道具選び

最近のお買い物。

勉強しに行きたいセミナーに対してと、趣味に対してでは
金銭感覚が全く違うというのが、自分のことながら面白いものですね。

「昇雲」















趣味でやっている書道とはいえ、目的もあってのことなので
完全に仕事と切り離した内容ではありませんが。

僕は結構、道具の違いを意識しやすいタイプのようです。

これは書道に限ったことではなく、スポーツに関してもそう。
道具にこだわっていると、「技術も大したことないのに…」というような
チョット照れたような恥ずかしいような気持ちがしないでもありません。

また、道具に対しても思い入れを持っているというほどでもなく、
技術がないからこそ、道具が変わったときの結果に意識が行きやすいのかもしれません。

どんな道具を手にしても、一応同じような動作をしようとするんだと思います。
その動作を結果基準ではなく、自分の体の感覚を基準にして
いつも通りのものにコントロールしようとする癖があるんでしょう。

だから道具を変えた場合、同じような動作をしたつもりなのに
道具から感じられる体の感覚へのフィードバックや、
動作の結果として得られるものが変わってくることに違和感があるんだと思われます。

書道でいえば、同じように手を動かして、同じように体感覚を感じようとしても、
筆の硬さや筆先の動き、毛のまとまり、墨の柔らかさ、紙の滑り方など
色々な感覚の違いが意識されてしまいます。

道具が違うと、書いているときの感覚が全く別物なんです。

仮に、文字が筆先によって描かれていく様子や、
筆先と紙の触れ方、筆先の動き方といった視覚情報を基準にして、
「書の出来栄え」という結果をコントロールしていたとしたら、
道具が変わったとしても、道具に合わせて自然と動作を変えて
いつも通りのパフォーマンスを発揮できると考えられます。

スポーツでも同じでしょう。
例えば、ゴルフや野球の場合、どんなゴルフクラブやバットを使っても
いつも通りにクラブやバットの打球部を動かすことができれば
道具を選ばずに同じような結果を出せると思います。

一見すると、道具を選ばない器用なタイプと思えるかもしれませんが、
実際には、道具の動き方をチェックポイントとして基準において、
その基準に対するフィードバックで動作をコントロールしているのかもしれません。

僕は、多分、その逆のタイプなんでしょう。
道具の動き方をチェックポイントにせずに、自分の筋肉の使い方や
体の各部の動き方、重さの感じ方などをチェックポイントとして、
いつも通りの動作そのものを再現しようとする。

だから道具が変わると、道具の動き方が全く変わってしまうわけです。

ゴルフや野球であれば、いつもと違うゴルフクラブやバットを使うと
同じようにスイングしたつもりでも、道具の挙動が予測と違っていて
全然上手くいかなかったりするんです。

バットが軽い場合など、当たっているはずの感覚でスイングしているのに
バットの動きが予想よりも速くなりすぎてしまって空振りしたりするということです。

道具を使って何かをする場合には、
道具の動き方を基準において調整をしていくタイプと
体の動き方や感じ方を基準において調整をしていくタイプと、
両方があるんじゃないでしょうか。

そして、道具にコダワリが出やすいのは、体基準のほう。

不器用なところもあるのかもしれませんが、
色々な違いを感じ取れて楽しい側面もあったりします。


ちなみに、今回購入した筆は羊毛のわりには細い芯のような弾力があります。
毛先の動きはハリがあるのに、全体としては柔らかい。

食べ物に例えると、アルデンテの手打ちパスタみたいな感じでしょうか。

軽く力を入れて穂先を操作しようとすると弾力があって揃いやすく、
ちょっと力を入れて筆の根元まで使おうとすると柔らかくできる。

強弱を表現しながら、線の端は綺麗に仕上がるような印象があります。

なんとなく、同じ書き方をしても上手そうに書けてしまいそうな気がします。
書きやすいし、楽なんですが、もうチョット難しいほうが
のちのち上手くなりそうな気もしていて、悩ましいところです。

そんな筆の個性を感じながら、書きたいものに合わせて筆が選べるようになったら
かなり楽しいんじゃないかと予想しています。

僕は少しピアノをやっていた時期もありますが、
いわゆる習い事程度だったので、自分の気持ちをピアノで表現できたりはしません。
「今日は気持ちを乗せてピアノでも弾いてみよう」なんてことはできないんです。

自分の内面を自由に乗せられる媒体が欲しい想いはありますから、
その意味でも筆には期待していたりもするのかもしれません。

cozyharada at 23:40│Comments(0)TrackBack(0)clip!全般 | NLP

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プロフィール
原田 幸治
理系人材育成コンサルタント。
技術力には定評のあるバイオ系化学・製薬企業にて研究職として基礎研究から開発研究までを担当。理系特有とも言える人間関係の問題に直面して心理とコミュニケーションを学び始め、それを伝えていくことを決意して独立。
コールドリーディング®、NLP(TM)、心理療法、脳科学、サブリミナルテクニック、催眠、コーチング、コミュニケーションへ円環的にアプローチ。
根底にある信念は「追求」。

・米国NLP(TM)協会認定
 NLP(TM)トレーナー。

・コールドリーディングマスター
 講座石井道場 黒帯。
(コールドリーディング®は
有限会社オーピーアソシエイツ
http://www.sublimination.net/
の登録商標となっています)
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