2015年02月16日

イメージと実際のギャップ

今年に入ってから、英語の発音を見直しています。
ちょっとトレーニングでもしてみようか、と。

意外とできていたこともありますし、
もっと強調しなければいけなかったこともあります。

できているつもりだったけれど程度が弱くて
会話の中では曖昧にしてしまっていた部分にも気づきました。

そして根本的に勘違いしていたものも。


何よりも厄介なのは、頭の中で思い浮かべる音(英単語の発音)と
実際に自分が出している音にギャップがあることのようです。

ただし、ギャップはマシな種類のもので、
僕の頭の中では日本語に近い音としてイメージされていて
一方、実際の発音では英語に近い音ととして出ている状態なんです。

ですから、ことさら意識せずに話してしまえば
おそらく発音上で問題視されるとことは少ないようです。

例えば、「O」の発音で、hot 、pot 、robot などの音。
日本語の「オ」と「ア」の中間のような感じでしょうか。
実際にはもっと口を縦に大きく開けますから、日本語にはない音ですが。

この音なんかは、単語の音のイメージとして
僕の頭の中に浮かんでしまうのは「オ」に近いんです。
ですから「 hot 」は「ホット」のような音としてイメージされていて
「 pot 」は「ポット」、「 robot 」は「ロボット」のような感じ。

きっと中学校・高校あたりのときに英単語を覚えようとして
頭の中で「ホット、ホット、ホット…」と繰り返しながらスペルを覚えたせいです。
単語の音のイメージとして「オ」の感じが染みついてしまっています。

その後、大人になってから英語のトレーニングを始めて
リスニングやスピーキングの練習にも力を入れ始めました。

そんなにカタカナ英語で覚えていなかったのもあるかもしれませんが、
それ以上にNLPを通じてモデリング(模倣学習)を心がけていたことと
ネイティブにペーシングすることで自然な英語に影響されやすかったこととで、
僕の英語の発音は少しずつ改善されていったみたいです。

ネイティブスピーカーの真似をするのを繰り返せば、
必要な口の筋肉も鍛えられますし、口や喉、舌の動かし方も身につきやすい。
もう単純にモノマネの範囲です。

見た目としての口の形や、舌の位置などを映像的にイメージして真似しなくても
ネイティブと同じ種類の音が出せているかを声真似していけば、
自動的に口や舌のポジションも近づいてくるんでしょう。

また、日本語でも方言がうつってしまったりするのと同様に
相手とペースがあってくると英語でも自然と音がうつりやすくなるようです。

リズムなどは典型的なところですし、口の奥寄りの部分で音を出す感じとか、
つねに口全体をルーズにしておいて、そこから必要な筋肉を動かす感じとか、
全体的な発声・発話のポイントは、ネイティブに影響を受けることで
少しずつ身についていったのではないかと感じています。

このモデリングとペーシングを通じた発音・発話の上達は、
 周りの人が話すのに影響を受けながら、
 周りと同じ音を真似していって自分でも発音できるようにしていく
という意味で、自然な言語習得のプロセスに似ているといえそうです。

つまり、あるときを境に、僕の英語の発音は
英語圏の子供が英語を母国語として習得していくような感じで
ちょっとずつ修正されていったところがある、ということ。

…もちろん、ネイティブスピーカーではないので
心掛けないといけないことが沢山あるわけですが。

で、話をイメージと音のギャップに戻すと、
僕はこの自然な発音学習のおかげで(せいで?)
頭の中にカタカナ英語のイメージを残したまま
実際の発音だけは改善してしまった可能性がうかがえます。

日本語の「ア」の音を出すとき、
わざわざ口の形とか舌の位置なんて意識しなくても
ちゃんと「ア」の音が出せるのは日本人なら一般的なこと。

同様に、僕はどうやら、わざわざ意識しなくても
それなりにアメリカ英語としての「 hot 」の音を出しているみたいです。

その一方で、頭の中には中学校のときに勉強した「ホット」が残っている。

なので、頭の中のイメージは、相変わらず「ホット」のような「オ」の音、
でも実際に出している音は「ア」と「オ」の中間のような「 hot 」、
という事態に陥っているんだと考えられます。

まぁ、会話をする上ではそれによって問題は少ないのかもしれません。

意識していない限り、口の動きは「 hot 」という英語のものに近いようですし。
リスニングに関してもカタカナ英語は頭に浮かばない状態になっていますから
「ホット」という音のイメージがあっても、それが邪魔をすることはなさそうです。

ただ、なんか奇妙な感じなんです。

頭の中で「ホット」というカタカナ英語に近い心の声が聞こえながら
実際に自分の口から出ている音を耳で聞くと、それは「 hot 」になっている。

なんなら意図的に「ハット」に近い音を心の声として思い浮かべてみても
やっぱり口の形の癖はあるようで、実際に出した音は「 hot 」のまま。

「ハット」、「ホット」と交互に繰り返しながら頭の中でイメージしてみて、
「 hot 」の発音をして客観的に耳で聞いてみると、
どちらの音もほとんど同じなんです。
自分で聞いて区別がつかない。

じゃあ、なおさら問題ない?
いや、なんだかギャップが感じられるんです。

カタカナ英語のパートと、アメリカ英語のパートがいるような印象。
これを統合したい気持ちがあります。


このギャップのメリットを考えていくと
トレーニング次第では、イギリス英語やオーストラリア英語も
区別して発音できるようになる可能性も想像できます。

実際に頭の中で起きていることを正確に表現すると
僕の心の声としてカタカナ英語ではない英語も聞こえているんです。

「 hot 」を英語の音としてイメージすることもできる。
それが文字とマッチしていないんでしょうか?
文字を読むときの自分は日本語モードなんでしょうか?

いや、どうやら「読んで理解する」という行為に関しては
英語でも日本語でも同じプログラムが使われている気がします。

でも発音や会話となると、日本語と英語でプログラムが別の感じ。

頭の中で、英語の音と日本語の音が両方聞こえる。
けれども頭の中の音として英語のほうが小さいんです。

そして頭の中で聞こえる英語の音は、なぜか
自分の声のような気がしない。

たぶん、ここに大きなギャップのポイントがあって、
統合の必要性を感じるところなんでしょう。

このギャップが埋まる感じを体験するには、
頭の中に自然と英語で考えが浮かんでくるまで
英語を使い続けるしかなさそうです。

長い道のりになりそうですが、それまでは並行して
発音を心がけることもやっていこうと思います。

cozyharada at 23:39│Comments(0)TrackBack(0)clip!NLP | 心理学

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プロフィール
原田 幸治
理系人材育成コンサルタント。
技術力には定評のあるバイオ系化学・製薬企業にて研究職として基礎研究から開発研究までを担当。理系特有とも言える人間関係の問題に直面して心理とコミュニケーションを学び始め、それを伝えていくことを決意して独立。
コールドリーディング®、NLP(TM)、心理療法、脳科学、サブリミナルテクニック、催眠、コーチング、コミュニケーションへ円環的にアプローチ。
根底にある信念は「追求」。

・米国NLP(TM)協会認定
 NLP(TM)トレーナー。

・コールドリーディングマスター
 講座石井道場 黒帯。
(コールドリーディング®は
有限会社オーピーアソシエイツ
http://www.sublimination.net/
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