2015年07月28日
超専門店
先日、飯田橋にある『欧明社』という書店に行ってきました。
小さな本屋です。
商店街に入っているような感じか、
それよりは少し大きいぐらい。
しかし、扱われている本が全部、フランス語関係なんです。
フランス語の勉強のためのものもあれば、
フランス語で書かれた小説などもあります。
日本人向けのフランス語の本と
日本在住のフランス人向けの本と
両方が並んでいる感じ。
アマゾンでも買えないような本が並んでいます。
フランス語の先生が利用したりもするようです。
日本国内のフランス語学校の中にも出店しているようですが
いずれにせよ、目的を明確にした人しか訪れない本屋でしょう。
もちろん通販もやっているようです。
日本全国のフランス語関係の人たちを相手にする上でも
きっと通販は創業当初から重要だっただろうと想像されます。
とはいえ、やはり僕は本を選ぶなら手にとって見てみたい。
特に外国語となると、自分に合ったレベルのものが求められますから
中身を見ながら探せるのは大きなメリットです。
おまけに「わざわざ日本唯一の専門店にやってきた」という自覚が
ただ一冊の本を選ぶにしても気合を入れてくれますし、
買った本を利用しようとする動機も高めてくれるように感じられます。
amazon に押されているせいか
街の小さな書店は減ってきている印象がある中で、
このこじんまりとした書店は力強く機能しているように見えました。
僕がいた時間でも数人が本を買っていきましたし、
電話注文なども忙しそうに対応していたようです。
どんな時代でも一定のニーズが常にあり、
他と競争することのない非常に特化された専門性を発揮する。
利用客の中には、この書店がすごく役に立った人もいるようで
ずっとその仕事を続けて欲しいと願っていることもあるみたいです。
だからこそ応援されているんでしょう。
それはいわゆる「ファンが生まれる」のとは少し違います。
店主が好きだとか、店の雰囲気が好きだとか、
そういう付加価値で密な関係性を作る感じではないんです。
心の距離を近づけて仲良しになるとか、
憧れを生み出してファンの集いを作るとかではないんです。
その専門性それ自体が、もう最大の魅力になっている。
「それがないと困る」ぐらいの必要性の高さが伺えます。
もしかしたら利用者からすると
「もっとこうしてくれたら…」
といった要望もあったかもしれません。
しかしその要望が叶わないといって不満の形になることはないと思われます。
不満以上に必要性が高いから。
こういう形を続けて欲しいと願っているから。
ファンがつくのではなく、応援されるビジネスだろうと感じます。
ときには助けられたことだってあったかもしれません。
他に類を見ない専門性を発揮すると
一切の競争に巻き込まれることなく活躍できる場合がある…
そんなことを見せてくれる書店だと思いました。
需要が供給を大きく上回っているからこそ起きる事態でしょうが、
今でもそんな状況が存在するという実例を見られるのは貴重な気もします。
専門性をアピールする売り込み方が色々と語られますが、
需要と供給のバランスを考えてみるのも1つの切り口なんでしょう。
小さな本屋です。
商店街に入っているような感じか、
それよりは少し大きいぐらい。
しかし、扱われている本が全部、フランス語関係なんです。
フランス語の勉強のためのものもあれば、
フランス語で書かれた小説などもあります。
日本人向けのフランス語の本と
日本在住のフランス人向けの本と
両方が並んでいる感じ。
アマゾンでも買えないような本が並んでいます。
フランス語の先生が利用したりもするようです。
日本国内のフランス語学校の中にも出店しているようですが
いずれにせよ、目的を明確にした人しか訪れない本屋でしょう。
もちろん通販もやっているようです。
日本全国のフランス語関係の人たちを相手にする上でも
きっと通販は創業当初から重要だっただろうと想像されます。
とはいえ、やはり僕は本を選ぶなら手にとって見てみたい。
特に外国語となると、自分に合ったレベルのものが求められますから
中身を見ながら探せるのは大きなメリットです。
おまけに「わざわざ日本唯一の専門店にやってきた」という自覚が
ただ一冊の本を選ぶにしても気合を入れてくれますし、
買った本を利用しようとする動機も高めてくれるように感じられます。
amazon に押されているせいか
街の小さな書店は減ってきている印象がある中で、
このこじんまりとした書店は力強く機能しているように見えました。
僕がいた時間でも数人が本を買っていきましたし、
電話注文なども忙しそうに対応していたようです。
どんな時代でも一定のニーズが常にあり、
他と競争することのない非常に特化された専門性を発揮する。
利用客の中には、この書店がすごく役に立った人もいるようで
ずっとその仕事を続けて欲しいと願っていることもあるみたいです。
だからこそ応援されているんでしょう。
それはいわゆる「ファンが生まれる」のとは少し違います。
店主が好きだとか、店の雰囲気が好きだとか、
そういう付加価値で密な関係性を作る感じではないんです。
心の距離を近づけて仲良しになるとか、
憧れを生み出してファンの集いを作るとかではないんです。
その専門性それ自体が、もう最大の魅力になっている。
「それがないと困る」ぐらいの必要性の高さが伺えます。
もしかしたら利用者からすると
「もっとこうしてくれたら…」
といった要望もあったかもしれません。
しかしその要望が叶わないといって不満の形になることはないと思われます。
不満以上に必要性が高いから。
こういう形を続けて欲しいと願っているから。
ファンがつくのではなく、応援されるビジネスだろうと感じます。
ときには助けられたことだってあったかもしれません。
他に類を見ない専門性を発揮すると
一切の競争に巻き込まれることなく活躍できる場合がある…
そんなことを見せてくれる書店だと思いました。
需要が供給を大きく上回っているからこそ起きる事態でしょうが、
今でもそんな状況が存在するという実例を見られるのは貴重な気もします。
専門性をアピールする売り込み方が色々と語られますが、
需要と供給のバランスを考えてみるのも1つの切り口なんでしょう。