2016年03月31日
雪の車道
子供の頃、雪が降ると空を見上げていました。
窓を開けて身を乗り出して、雪が降ってくる夜空を見上げる。
街灯に照らされた雪の粒がランダムに降りてくる様子は
星空を飛びまわるような印象さえもたらしてくれたものです。
なんとなくそんな雪の空を見上げながら
ボーっと空に吸い込まれるような感じが好きだったんです。
で、先日、仕事で札幌に行ったとき
似たような景色を見ることができました。
「できました」というか、「見る羽目になった」というほうが正確でしょうか。
新千歳空港に到着すると、送電トラブルだか何だかで
JRが全線運休の状態だったんです。
空港から出られない人たちはバスかタクシーを使うしかない状況。
バスのチケットカウンターは異常な長さの行列になっていて
さらに外のバス停にも長い行列ができていました。
バスの行く先も僕が目指していた札幌に直通ではなく
どこかの駅から地下鉄で再び移動する必要がある様子でした。
バスに乗れる時間も目途がつきませんでしたし
地下鉄の終電さえも危うい可能性があったので、
仕方なくタクシーで移動することにしたんです。
当然、タクシー乗り場も大行列。
なんとか1時間でタクシーに乗れて、札幌方面に移動を始めました。
3月末ともなると、あまり雪も残っていないようでしたが
高速のような自動車専用道路を走っている途中から
雪が舞い始めたんです。
北海道の雪は、溶けた水分を含んでいないらしく、とても軽い。
道に軽く積もった雪が、前の車の風圧で舞い上がります。
雪の降る中で他の車の後ろを走ると
まるで吹雪の中にいるかのような状態でした。
僕は他の乗客との乗合の関係で助手席に座っていたんですが
街灯の少ない暗闇の中、ヘッドライトに照らされつつ舞う雪には
幻想的である以上に恐怖を感じさせるほどのインパクトがありました。
そしてしばらく走ると、あるところから雪が強くなってきたんです。
軽いけれども大粒の雪が降ってきます。
軽いせいなのか、雪の落ちてくるスピードは遅い。
車は自動車専用道路で80kmぐらいで走っています。
車が雪の中を通り過ぎるスピードのほうが
雪が降りてくるスピードよりも速いんでしょう。
フロントガラス越しに見える雪は
まるで前から向かってくるような感じでした。
前方は真っ暗な道。
雪は車のスピードのため、相対的に向かってくるように見える。
そしてその雪がヘッドライトに照らされている。
まるで子供の頃に僕がよく見上げていた夜の雪空のようでした。
視野の前方、自分に近いところには
あたかも雪が自分に向って降ってくるかのような景色があって、
進行方向の先は真っ暗であまり見えない。
となると自然と視点は雪に集まってしまいます。
子供のころと同じように、ついボーっとしてしまうんです。
これはもう本当に怖いぐらいでした。
僕はタクシーの助手席に座っているだけですから大丈夫ですが
もし僕が雪の中を車で運転しなければならなかったとしたら
それはきっとすごい恐怖だろうと想像されます。
簡単に意識が飛んでしまいそうになるんです。
東京に住んで天気予報だけを見ている限りでは
雪が降っていることと寒いことぐらいしか思い知ることができませんが、
実際に北海道で生活をするとなると
その生活環境には様々な大変さがあるのかもしれません。
実際に体験してみないことには想像さえできないことが
やっぱり沢山あるのでしょう。
窓を開けて身を乗り出して、雪が降ってくる夜空を見上げる。
街灯に照らされた雪の粒がランダムに降りてくる様子は
星空を飛びまわるような印象さえもたらしてくれたものです。
なんとなくそんな雪の空を見上げながら
ボーっと空に吸い込まれるような感じが好きだったんです。
で、先日、仕事で札幌に行ったとき
似たような景色を見ることができました。
「できました」というか、「見る羽目になった」というほうが正確でしょうか。
新千歳空港に到着すると、送電トラブルだか何だかで
JRが全線運休の状態だったんです。
空港から出られない人たちはバスかタクシーを使うしかない状況。
バスのチケットカウンターは異常な長さの行列になっていて
さらに外のバス停にも長い行列ができていました。
バスの行く先も僕が目指していた札幌に直通ではなく
どこかの駅から地下鉄で再び移動する必要がある様子でした。
バスに乗れる時間も目途がつきませんでしたし
地下鉄の終電さえも危うい可能性があったので、
仕方なくタクシーで移動することにしたんです。
当然、タクシー乗り場も大行列。
なんとか1時間でタクシーに乗れて、札幌方面に移動を始めました。
3月末ともなると、あまり雪も残っていないようでしたが
高速のような自動車専用道路を走っている途中から
雪が舞い始めたんです。
北海道の雪は、溶けた水分を含んでいないらしく、とても軽い。
道に軽く積もった雪が、前の車の風圧で舞い上がります。
雪の降る中で他の車の後ろを走ると
まるで吹雪の中にいるかのような状態でした。
僕は他の乗客との乗合の関係で助手席に座っていたんですが
街灯の少ない暗闇の中、ヘッドライトに照らされつつ舞う雪には
幻想的である以上に恐怖を感じさせるほどのインパクトがありました。
そしてしばらく走ると、あるところから雪が強くなってきたんです。
軽いけれども大粒の雪が降ってきます。
軽いせいなのか、雪の落ちてくるスピードは遅い。
車は自動車専用道路で80kmぐらいで走っています。
車が雪の中を通り過ぎるスピードのほうが
雪が降りてくるスピードよりも速いんでしょう。
フロントガラス越しに見える雪は
まるで前から向かってくるような感じでした。
前方は真っ暗な道。
雪は車のスピードのため、相対的に向かってくるように見える。
そしてその雪がヘッドライトに照らされている。
まるで子供の頃に僕がよく見上げていた夜の雪空のようでした。
視野の前方、自分に近いところには
あたかも雪が自分に向って降ってくるかのような景色があって、
進行方向の先は真っ暗であまり見えない。
となると自然と視点は雪に集まってしまいます。
子供のころと同じように、ついボーっとしてしまうんです。
これはもう本当に怖いぐらいでした。
僕はタクシーの助手席に座っているだけですから大丈夫ですが
もし僕が雪の中を車で運転しなければならなかったとしたら
それはきっとすごい恐怖だろうと想像されます。
簡単に意識が飛んでしまいそうになるんです。
東京に住んで天気予報だけを見ている限りでは
雪が降っていることと寒いことぐらいしか思い知ることができませんが、
実際に北海道で生活をするとなると
その生活環境には様々な大変さがあるのかもしれません。
実際に体験してみないことには想像さえできないことが
やっぱり沢山あるのでしょう。