2016年10月23日

モチベーショナルスピーチ

先日、打ち合わせで話している中で
『ペップトーク』が話題上がりました。

ペップトークとはスポーツの試合を前に
監督が選手のヤル気を高めるような語りかけを言うようです。

こちらなんかが代表的なイメージでしょうか。
字幕が出無しですが、後半部分の声のトーンや、全体の盛り上がり方は
いかにもモチベーションを上げている様子を示していると思います。




確かにこういうのはカッコイイと感じます。
チームの一体感も出るし、気合も高まるでしょう。

ただ、僕自身の経験として、
こういう話ができる日本人は見たことがありません。

怒鳴るように大声を出すことはあっても
日本で見るヤツは声を出す方が目的になっていて
内面の昂りは伴っていない印象を受けます。

内面と非言語的な表現とが一致するしにくいようです。

こうしたモチベーショナルスピーチがアメリカだと機能するのは
1つ日本で文化的な背景があるんでしょう。

小さい頃から動画にあるような形で一体感を高め、一致団結して
敵に立ち向かうスタイルが根づいているのかもしれません。

歴史的に見ても一人のパワフルな演説で集団が動かされ
大きな変化に繋がったことも多いみたいですし。

ハリウッド映画でも「これから大勝負」という場面で
リーダーが演説をするシーンはよくあります。

「インディペンデンスデイ」に出てきたこちらのシーンは代表的。
(こちらは字幕つき)



こういうカッコイイ演説に心を震わせ
皆で心を1つにして取りかかるのが
文化の中に含まれているんじゃないかと思われます。

もしかすると多人種からなる移民が団結するには、
歴史や常識、同族意識から勝手に生まれる繋がりが少ないため
「アメリカ」という標語など、言葉やメッセージの元に
心を1つにする必要があったのかもしれません。


しかも、こうした演説のカッコ良さには
英語特有のリズムとか抑揚が関係しているはずです。

日本語の平板なイントネーションや単調なリズムでは
どんなに内容をカッコ良くしても作れない雰囲気がある。

フランス語でもスペイン語でも中国語でも難しい気がします。

そして発話に使う肺活量。
アメリカ英語は特に声を胸から腹で響かせつつ
空気を沢山出しながら話します。

口先だけでモゴモゴ話せてしまう日本語やフランス語では
気持ちを載せて腹から声を出す感じは表れにくいでしょう。

言語としてもアメリカらしさが表れたスタイルだと感じます。


そういうことを考えると
日本で聴衆の心を揺さぶる演説が出にくいのも、
もしくは、あったとしてもスタイルが異なってくるのも、
自然なことのような気がします。

裏を返せば、アメリカ由来のペップトークは
アメリカ文化に合わせたモチベーションの高め方であって、
日本でやるにはアレンジが求められるのではないか?
ということです。

個人的に好きなタイプのスピーチスタイルですが、
僕がやる機会は、まぁ、ないでしょう。

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プロフィール
原田 幸治
理系人材育成コンサルタント。
技術力には定評のあるバイオ系化学・製薬企業にて研究職として基礎研究から開発研究までを担当。理系特有とも言える人間関係の問題に直面して心理とコミュニケーションを学び始め、それを伝えていくことを決意して独立。
コールドリーディング®、NLP(TM)、心理療法、脳科学、サブリミナルテクニック、催眠、コーチング、コミュニケーションへ円環的にアプローチ。
根底にある信念は「追求」。

・米国NLP(TM)協会認定
 NLP(TM)トレーナー。

・コールドリーディングマスター
 講座石井道場 黒帯。
(コールドリーディング®は
有限会社オーピーアソシエイツ
http://www.sublimination.net/
の登録商標となっています)
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