2018年01月22日
2018の作品
毎年恒例、新年の書道展覧会が今年も終わりました。
といっても僕は一点を出品しているだけ。
数千点のうちの1つです。
比較的大きな書道会なんですが、
メンバーの分類は大きく3つです。
1つが会員。
2つめが準会員。
それから会友。
僕も最初は「会員」なんて申し込みさえすればなれそうな印象でしたが
実際は会員になるには相当なハードルを越える必要があります。
書道をやる人の平均年齢は高いと思われる中で、
会員の平均年齢となると、かなり高いだろうと予想されます。
ちなみに書道業界において「〇〇書道会・会員」などとあれば
かなりのベテランであることがうかがえるぐらい、
この分類は一般的なようです(小さい団体は別にして)。
世間一般には知られていないので
プロフィールに「会員」などとあっても
そのインパクトが薄いのが実情だとは思いますが。
「〇〇段」とか「師範」とかいった肩書と比べると
はるかに客観的な評価として厳しい関門を突破した証が「会員」だ、と。
この3種類で出品の部門が分類されていて
当然、会員の部の作品はどれも見事なものばかり。
美術館の中のスペースも部門ごとに分かれていますから
各スペースで雰囲気に違いがあるのが感じられてしまうほどです。
最初に出品するときは「一般」扱いで、
これは「会友」と一緒に審査されます。
一般で審査されて賞に選ばれると、会友になる権利がもらえます。
そして一般と会友の段階では賞が細かく分類されていて
それぞれに得点が設定されているんです。
その得点が一定に達すると「準会員」になる権利がもらえます。
ただし準会員以降は、審査はあっても賞の分類が少なく
大まかに評価が高かったかどうかぐらいしか分かりません。
僕が書道をやっている理由は、書道業界で活躍するためでも
書道という芸術で自己表現するためでもありません。
達人は何をしているのか?
歴史上の達人たちは何をしていたのか?
そのあたりをモデリングするのが目的。
ですから書道業界で「美しい」「芸術的」とされるものや
そのような表現のための技術を習得しようとしています。
この目的には、自分だけの評価では不十分なんです。
業界標準、会派の標準となる「良い」ものの基準を知るために
作品を出して審査をしてもらいたいわけです。
その意味では、準会員に進むというのは
あまり魅力的ではありませんでした。
それで会友にもならず細かい審査を求めていたんです。
が、昨年の秋に会友の申し込みを決めたんです。
どうも技術的に停滞している感じがあって、
何か大きな転換点があったほうが良いような気がしたためです。
会友になると色々な作品集とかが貰えて
研究がしやすいだろう、といった趣旨でした。
ところがこれまでに一般の段階で貰っていた賞の得点が
一気に加算されることになって、会友になった途端に
「準会員昇格内定」という扱いになってしまいました。
そのため審査対象外に。
なんだか残念なお話。
ちょっと毛色を変えてやってみただけに
どんな風に見られていたのかは気になります。
それがこちらの感じ。

ただ、今回自分で気づいたのは
全体に縮こまって、まとまり過ぎた印象が出る理由の1つに
筆遣いの特徴がありそうだ、ということです。
その点について先生と話してみたんですが、
先生としてはあまり重視していない様子でした。
それが筆を突く動作です。
線を引くときの筆の進行方向に対して
筆が先に行くように倒すと、
筆先が後からついてくるような形になります。
こうすると奇麗だけれど優しい線になりがちな気がしたんです。
一方、筆の軸を進行方向と逆側に倒すと
筆の軸で紙を突き刺すような動きが生まれます。
とにかく摩擦を大きくする。
すると力強くて、紙の奥まで墨がしみ込んだ線になりやすい。
紙面の範囲の外側に向かって飛び出るような雰囲気も出ますし、
実際、会員の人たちの筆遣いには、そういう線が多そうに見えたんです。
あとは荒々しく適当に書く雰囲気でしょうか。
奇麗にまとめ過ぎない、というところ。
普段の練習では、古典から細かな筆遣いやバランスのとり方を学び、
作品の段階ではスケールの大きさを出すために細かさを抑える。
そんな感じのことも求められるのかもしれません。
縮こまった印象が出るのは長くからの課題だとは思っていました。
ですが、今回はチョット重要な発見があった気がします。
そのあたりも心がけながら練習してみようと思います。
といっても僕は一点を出品しているだけ。
数千点のうちの1つです。
比較的大きな書道会なんですが、
メンバーの分類は大きく3つです。
1つが会員。
2つめが準会員。
それから会友。
僕も最初は「会員」なんて申し込みさえすればなれそうな印象でしたが
実際は会員になるには相当なハードルを越える必要があります。
書道をやる人の平均年齢は高いと思われる中で、
会員の平均年齢となると、かなり高いだろうと予想されます。
ちなみに書道業界において「〇〇書道会・会員」などとあれば
かなりのベテランであることがうかがえるぐらい、
この分類は一般的なようです(小さい団体は別にして)。
世間一般には知られていないので
プロフィールに「会員」などとあっても
そのインパクトが薄いのが実情だとは思いますが。
「〇〇段」とか「師範」とかいった肩書と比べると
はるかに客観的な評価として厳しい関門を突破した証が「会員」だ、と。
この3種類で出品の部門が分類されていて
当然、会員の部の作品はどれも見事なものばかり。
美術館の中のスペースも部門ごとに分かれていますから
各スペースで雰囲気に違いがあるのが感じられてしまうほどです。
最初に出品するときは「一般」扱いで、
これは「会友」と一緒に審査されます。
一般で審査されて賞に選ばれると、会友になる権利がもらえます。
そして一般と会友の段階では賞が細かく分類されていて
それぞれに得点が設定されているんです。
その得点が一定に達すると「準会員」になる権利がもらえます。
ただし準会員以降は、審査はあっても賞の分類が少なく
大まかに評価が高かったかどうかぐらいしか分かりません。
僕が書道をやっている理由は、書道業界で活躍するためでも
書道という芸術で自己表現するためでもありません。
達人は何をしているのか?
歴史上の達人たちは何をしていたのか?
そのあたりをモデリングするのが目的。
ですから書道業界で「美しい」「芸術的」とされるものや
そのような表現のための技術を習得しようとしています。
この目的には、自分だけの評価では不十分なんです。
業界標準、会派の標準となる「良い」ものの基準を知るために
作品を出して審査をしてもらいたいわけです。
その意味では、準会員に進むというのは
あまり魅力的ではありませんでした。
それで会友にもならず細かい審査を求めていたんです。
が、昨年の秋に会友の申し込みを決めたんです。
どうも技術的に停滞している感じがあって、
何か大きな転換点があったほうが良いような気がしたためです。
会友になると色々な作品集とかが貰えて
研究がしやすいだろう、といった趣旨でした。
ところがこれまでに一般の段階で貰っていた賞の得点が
一気に加算されることになって、会友になった途端に
「準会員昇格内定」という扱いになってしまいました。
そのため審査対象外に。
なんだか残念なお話。
ちょっと毛色を変えてやってみただけに
どんな風に見られていたのかは気になります。
それがこちらの感じ。

ただ、今回自分で気づいたのは
全体に縮こまって、まとまり過ぎた印象が出る理由の1つに
筆遣いの特徴がありそうだ、ということです。
その点について先生と話してみたんですが、
先生としてはあまり重視していない様子でした。
それが筆を突く動作です。
線を引くときの筆の進行方向に対して
筆が先に行くように倒すと、
筆先が後からついてくるような形になります。
こうすると奇麗だけれど優しい線になりがちな気がしたんです。
一方、筆の軸を進行方向と逆側に倒すと
筆の軸で紙を突き刺すような動きが生まれます。
とにかく摩擦を大きくする。
すると力強くて、紙の奥まで墨がしみ込んだ線になりやすい。
紙面の範囲の外側に向かって飛び出るような雰囲気も出ますし、
実際、会員の人たちの筆遣いには、そういう線が多そうに見えたんです。
あとは荒々しく適当に書く雰囲気でしょうか。
奇麗にまとめ過ぎない、というところ。
普段の練習では、古典から細かな筆遣いやバランスのとり方を学び、
作品の段階ではスケールの大きさを出すために細かさを抑える。
そんな感じのことも求められるのかもしれません。
縮こまった印象が出るのは長くからの課題だとは思っていました。
ですが、今回はチョット重要な発見があった気がします。
そのあたりも心がけながら練習してみようと思います。