2019年10月03日

ポイントが失効するまで

随分とブログを放ったらかしにしていました。
二週間ぶりぐらいでしょうか。

ですが、それ以上に久しぶりだったのが本屋です。
先日、新宿の大型書店で本を買いました。

以前は頻繁に通っていた、お気に入りの本屋。
そこは書店には珍しくポイントカードがあって
大量に本を買い込んでいた時期には、いくらかお得に利用できたんです。

しかもそちらには併設のカフェもあって、一定額以上を購入すると
そこで使えるコーヒー一杯無料券をサービスしてもらえました。
(多分、今でもあるんじゃないかと思いますが)

本をたくさん読んでいた頃の僕は、3,4冊をまとめ買いしては
そのままカフェに移動して、そちらで買った本を読む…
なんてパターンをよくしていたんです。

大型書店には喫茶店併設のことは意外とあるものですから
この「まとめ買い→もらったチケットでコーヒーを飲みつつ読書」
の行動パターンは、何軒かの本屋でやっていたものです。

ですが新宿のその書店は、店内の雰囲気がオシャレな感じだったり、
本の探しやすさ、中身をチェックするときの空間的余裕があったり、
大型の割りに人が少なめだったりと、
色々な点で他の書店よりも僕の好みに合っていたようなんです。

ですから僕の住まいには、そちらの書店のブックカバーがついた本とか
そちらの書店のビニール袋に入れて小分けにした物とか、
ヘビーユーザーだった痕跡が沢山あります。

当然、そちらで発行しているポイントカードには
それなりの額のポイント残高があったと記憶していました。


ところが先日、久しぶりにそちらの書店に足を運び、
三冊ぐらい本を買ってみて驚きました。

ポイントが全て失効していたんです。

随分と久しぶりの気がしていましたが、
どうやら年単位で行っていなかったみたいです。

こんなにも時間の経過が速いとは…。

そして、こんなにも長い間、本から離れていたとは…。


もちろん、本を全く読まなかったわけではありません。
たまにAmazonで購入したりはしていましたし、
洋書をKindleで読むことはありました。

それでも量は確実に減っています。

何より、読む本のジャンルが変わってしまっていますから
それで本屋に行く頻度も下がったんだろうと思います。

思い返せば、僕が最初に本を読むようになったのは
大学生の頃、心理読み物の本でした。

一般教養で精神分析の授業を取って、その教授が加藤諦三氏だったので
そこからその先生の本を読むようになりました。

応用化学科に在籍していた当時から、心のことは好きだったんでしょう。

キャンパス内にも教科書をメインで販売する大学生協の書店がありましたが
一般書も一部売られていたので、そこでも本を見ていた思い出があります。

大学院の頃だったか、今でこそ大人気の内藤誼人氏が最初の本を出版して
平積みになっていた本を立ち読みして、すぐに購入、
これも夢中で読んだ記憶があります。

おそらく僕が心理系の技術、コミュニケーションの”方法”というものに
興味を持ったのは、この本からだったはずです。

そして心理系・コミュニケーション系に興味を持ったまま
会社員になって、山口県に3年ほど住みます。

このとき、初めて尽くしのストレスが重なり、
気分転換に利用できる娯楽が本ぐらいしか見つからなかったため、
一気に本を読む量が増えました。

本当は運動でもすれば気分も発散できたのでしょうが、
鬱々とした時期は、意識が内攻的になる分
体を動かすよりも本を読みたくなっていたんだろうと思われます。

その後、転勤で東京に戻ってきて、なんとなく速読教室に通い始めます。
当時の動機は「英語の論文を早く読みたい」というものでした。
まだ研究を頑張るつもりでしたから。

このときが「お金を払って何かを勉強しに行く」初めての体験です。

小田急線で新宿に出て、JRで池袋に移動、
そこにあった速読教室に行っていました。

当然、道中には大型書店が数軒あります。

速読のトレーニングをしているわけですから
自分で買って本を読む「実践」の頻度も上がりました。

そのときにビジネス書や自己啓発書を読むようになったんです。


そして少しして、NLPの講座に参加しました。
割りと高額のセミナーに参加する決意ができたのは、それ以前に
速読教室で「お金を払って勉強する」下地を作っていたからでしょう。

そしてNLPを一気に一通り学び、あとは専門的な知識を得るために
NLP関連の本、心理学の本、心理療法の本、脳科学の本などを読み漁りました。

専門書が増えた時期です。

しかし、そういう専門書の購入量も数年前から減ってきていました。
良くいえば、ある程度は自分の中で理解がまとまってきた、ということでしょう。

専門家として自分の見解がまとまり、他の専門家を対等に見るようになった…
とも言えるかもしれません。

研究職時代に論文を読むのは、あくまで他の研究者の事情を把握して
世の中全体で得られている情報をシェアするためでした。

何かを教わろう、学び取ろう、という話ではありません。

そんな感じに似ていると思います。
他の専門家の見解や、新たに発見された科学的な裏付けを
情報としてチェックすることはあっても、
「専門家が書いた本から学ぶ」というスタンスは減ったみたいです。

自然と「インプットのための読書」をする機会は少なくなりました。
むしろ娯楽としての読書の側面が高まったかもしれません。

が、娯楽の頻度は決して高くありません。
本屋を離れるのも不思議ではないでしょう。


最近になっても購入することがあったのは語学関連の本。
これは「本から学ぶ」とか「読んで楽しむ」とかよりも
語学のトレーニングのための練習素材として、の趣旨が強いです。

あまり読書とは言えない気がします。
自習教材を買っているだけ。

そして自習教材となると、書店が全てではなくなります。
むしろ評判のいいものを手に入れるには、通販が都合が良かったり。

なので書店で本を買うことも減っていたんでしょう。

数年間もお気に入りの本屋で購入しなかったのも納得です。


買う本の種類によって
 どのように自分の興味の対象が移り変わっているか
を客観的に把握することも可能です。

同時に、書店の利用目的によっても
 自分の「本に対するスタンス」がどのように変わっているか
を振り返ることもできるようです。

本が密接に関わっていた過去があるからこそ
本との関わりを通じて振り返れる内容も大きいのかもしれません。

ちなみに先日久しぶりに買った本は、すべて仏教系のものでした。
そのあたりも自分の変遷を感じさせます。

cozyharada at 23:15│clip!NLP | 心理学
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プロフィール
原田 幸治
理系人材育成コンサルタント。
技術力には定評のあるバイオ系化学・製薬企業にて研究職として基礎研究から開発研究までを担当。理系特有とも言える人間関係の問題に直面して心理とコミュニケーションを学び始め、それを伝えていくことを決意して独立。
コールドリーディング®、NLP(TM)、心理療法、脳科学、サブリミナルテクニック、催眠、コーチング、コミュニケーションへ円環的にアプローチ。
根底にある信念は「追求」。

・米国NLP(TM)協会認定
 NLP(TM)トレーナー。

・コールドリーディングマスター
 講座石井道場 黒帯。
(コールドリーディング®は
有限会社オーピーアソシエイツ
http://www.sublimination.net/
の登録商標となっています)
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