2019年10月13日

比べると気づける

数年前までは海外ドラマの『メンタリスト』のDVDが
一年に一度、1シーズン分として発売されていて、
これを毎年購入して見ていたんです。

内容はもちろん毎回、展開がありますが
メインとなる登場人物は基本的に同じ。

ボキャブラリーも似通ったものになりやすいと思われます。

なので、一年に一度、このDVDシリーズを見ると
自分の英語のリスニング力をチェックできていたんです。

一年ぶりに同じシリーズに接したとき
前よりも内容が英語のまま入ってきやすい。
となると聴解力が上がっているのではないか。

そんな判断材料でもあったわけです。


ところが最近は海外ドラマのDVDを買うこともありません。

たまにアメリカに行ってテレビを見れば
確かに英語のチェックにはなります。

ただ、これは比較が難しいんです。
同じシリーズだから比べる基準があったんだと実感します。

また先日も海外のトレーナーを招待して
そのコーディネーター役をやったんですが、
こちらもやはり初対面なので対比は難しい。

むしろ事務的なやりとりをするための日常的なボキャブラリーが
使えるものになっていないためにスムーズでない体験をして
そちらばかりが際立って印象に残ったりもしました。

というわけで自分の英語について振り返る機会もなく、
英語力が伸びているのか自覚できていなかった、という話です。


で最近、11月に再来日するアメリカ人講師の講座について
テキストの一部をチェックする機会があったんです。

そのテキストも翻訳は、前書きを除いて僕が数年前にやりました。

もうハッキリとは覚えていないため、前書きの日本語を見たとき
「こんな訳を自分がするかな?」と感じることがあったんですが、
調べてみたら、その部分に自分の関与はありませんでした。

むしろ本文に入ると、なんとなく見覚えがある。
完成版を見て違和感のあるところをチェックすると、
自分の翻訳とは少し表現が変わっている部分でした。

最後にまとまて編集をした方が、
用語の統一や日本語の理解しやすさのために
手を入れたんだろうと思われます。

そう考えると、意外と記憶に残っているものなんだと思えました。


英文のほうに変更点があるということで
一通り元の文章をチェックしながら見直してみると、
自分の日本語訳なので、奇妙なところはすぐに見つかります。

こんな訳をするかな?と思って
古いテキストの英文と、新しい英文とを比べると
その部分に変更が見つかる。

そんな感じでチェックを進めました。

すると、そもそも英語の訳のニュアンスとして
あまりシックリこないところもあったんです。

英文のほうで変更はないけれど、
数年前の自分の訳の仕方がイマイチ。

その理由で手を入れ直した部分があります。


これは数年前に自分が翻訳したものだから
今の自分と対比させることができた、と言えそうです。

英語の理解力として、数年前よりも、いくらかは
細かい意味を捉えられるようになったのかもしれません。

当時は馴染みがなくて
適切な日本語を見つけられなかった英語のフレーズも、
ここ数年のうちに何度も接して、自然と意味を掴んでいた…
そんな可能性もありそうです。

いずれにしても、自分のやったことを改めてチェックすると
改善点の形で「新たに気づけるようになったこと」が
浮き彫りになってくるようです。

おそらくこれは翻訳だけではないでしょう。
自分が英語で書いた文章も何年後かにチェックすると
自分の英語力の伸びを自覚する材料になりそうです。

語学だけにも限らないはずです。

自分が過去に作った資料を数年後に見直す、なんていうのも
自分の理解の深まりを知る機会になるんじゃないでしょうか。

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プロフィール
原田 幸治
理系人材育成コンサルタント。
技術力には定評のあるバイオ系化学・製薬企業にて研究職として基礎研究から開発研究までを担当。理系特有とも言える人間関係の問題に直面して心理とコミュニケーションを学び始め、それを伝えていくことを決意して独立。
コールドリーディング®、NLP(TM)、心理療法、脳科学、サブリミナルテクニック、催眠、コーチング、コミュニケーションへ円環的にアプローチ。
根底にある信念は「追求」。

・米国NLP(TM)協会認定
 NLP(TM)トレーナー。

・コールドリーディングマスター
 講座石井道場 黒帯。
(コールドリーディング®は
有限会社オーピーアソシエイツ
http://www.sublimination.net/
の登録商標となっています)
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